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目の前で人が倒れたら コロナ下での応急救護の心得(2021年2月20日配信『毎日新聞』)

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ペットボトルを使って胸骨圧迫を指導するオンライン講習の様子=日本赤十字社東京都支部提供

 医療機関以外で体調が悪化し変死などとして取り扱われた遺体のうち、新型コロナウイルスに感染していたケースが各地で相次いで見つかっている。警察庁によると、先月は132人に上り、うち9人は勤務先や自宅近くの駐車場などの外出先だったという。コロナの感染が拡大する状況下では、人との接触はできるだけ避けるべきだが、感染予防に気をつけながら体調が急変した人を救護することはできるはずだ。目の前で誰かが倒れたら、どう手当てしたらいいのか。

 厚生労働省は昨年5月、新型コロナウイルスの流行を踏まえた市民による救急蘇生法の指針を発表した。飛沫(ひまつ)が感染源となることから、倒れた人が息をしているかを確認する際、①顔を近づけすぎない②人工呼吸をしない――ことの2点がこれまでと大きく異なる。救護する時はマスクを着用し、倒れた人がマスクをしていない場合はハンカチやタオル、カーディガンなど柔らかい布を鼻と口にかぶせる。

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参加者の顔を見ながら進められる救急法オンライン講習の様子=日本赤十字社東京都支部提供拡大参加者の顔を見ながら進められる救急法オンライン講習の様子=日本赤十字社東京都支部提供

 救急隊が到着し、応急救護を終える際にも注意が必要だ。感染防止のため、使ったタオルやハンカチをビニール袋に密閉して捨てる▽せっけんと流水で手と顔をよく洗う――ことなどが望ましいとしている。

 心臓と呼吸が止まった場合、できるだけ早く適切な心肺蘇生を施せば救命率が高まる。さらに、救命の可能性について、救急車が来るまで何もしない場合と比べて2倍にも高まることが海外の研究で報告されている。口元ではなく、胸と腹の動きから10秒以内に呼吸がないとみたら、速やかにみぞおちからやや上の心臓近くを圧迫し、血液の循環を促す「胸骨圧迫」に移るといい。圧迫するテンポは、童謡「どんぐりころころ」の歌に合わせながら1分間に100~120回。疲れたら交代し、できるだけ中断せずに続けることが大切だ。AED(自動体外式除細動器)が手配できたら、器械音声の指示に従って処置を続ける。

 日本赤十字社東京都支部では、新型コロナの影響で昨年2月から救急法をはじめとする対面講習を中止したが、この指針を基に心肺蘇生やAEDの使い方が学べるオンライン講習(無料)を同7月から始めた。胸骨の代わりに空のペットボトル、AEDのパッドの代わりにカードなど身近な物を代用しての実習も好評だ。これまでよりも個人、中でも女性が半数を超えるなど、参加の裾野が広がっている。

 緊急事態宣言により参加者はさらに増え、1日4回実施する日も。聴覚障害者を対象にした講習(字幕対応)も予定している。同支部健康安全課の市川浩二課長は「今後も感染者の増加が懸念されており、受講して備えてほしい」と呼びかけている。【谷本仁美】




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