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河村名古屋市長を直撃「署名偽造するなんて想定外」 大村知事リコール問題で4月の市長選混乱(2021年2月24日配信『AERA.com』)

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記者会見する高須克弥会長と奥は田中孝博事務局長

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対立が深まる大村知事と河村市長

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大村氏のリコール署名用紙

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日本維新の会HP

 愛知県の大村秀章知事のリコール運動中に多数のアルバイトが署名を偽造した問題の真相は「藪の中」だ。

 リコール活動団体の会長を務める美容外科「高須クリニック」の高須克弥院長と事務局長の田中孝博・元愛知県議が2月22日、記者会見し、「事務局は何も関係ない」と関与を全面的に否定。

 しかし、愛知県選挙管理委員会は大村知事のリコールで提出された署名の83%、約36万2千筆が無効の可能性があると指摘。そのうち一人で何人もの署名をした疑いのあるものは、90%に上ると発表している。選管は自治法違反容疑で愛知県警に被疑者不詳で刑事告発している。

 リコールの署名活動のきっかけは2019年、あいちトリエンナーレでの展示内容を巡って、愛知県の大村知事と名古屋市の河村たかし市長が対立。河村氏とタッグを組む形で高須氏が「お辞め下さい大村秀章愛知県知事愛知100万人リコールの会」を設立した。

 高須氏と河村氏は大村氏のリコールをすべく2020年8月から署名活動をはじめた。同11月に署名簿が選管に提出されたが、リコールに必要な数に達せず、認められなかった。

 しかし、今年2月になって中日新聞や西日本新聞がリコール署名の一部は佐賀県で求人広告でアルバイトを使い、偽造されたものだと報道。2020年10月中旬に何者かが<佐賀市で名簿の書き換え作業!!>というタイトルでアルバイトを募集。このアルバイトに応募し、実際に署名を書き写したという佐賀県内の女性はこう話す。

「スマホで求人情報を見て、応募しました。佐賀市の会議室のような場所に折りたたみ机がいくつも置かれ、100人くらいいる中で書き写しました。若い人もいれば、年配の方もいましたね。最初に書き写しの仕事の内容は外に漏らさないという誓約書のようなものにサインさせられました。愛知県内の人の住所や名前が印刷されたリストが机の上に置かれ、高須さんと河村さんの顔が並んでいる署名簿用紙に書き写しました。作業は急かされましたね。説明をしてくれる人が、九州弁じゃなかった。署名用紙を見て、ネットニュースで見たことがある大村知事のリコールに関係するものだと気づきました。特段、悪いことをしているなんて思うこともなかった」

作業は約10日間に及んだという。いま、報道されている問題の疑惑の焦点は大きく分けて、3つある。

(1)アルバイトを動員してリコール署名を偽造したのか?
(2)(1)が事実なら、誰が指示したのか?
(3)アルバイトに書き写させた名簿は誰が提供したのか?


 高須氏は22日の記者会見でリコール署名に至った経緯をこう説明した。

「もともと河村氏から『高須さん、リコールせんかね』と連絡があり、お手伝いします、あらゆる協力しますと返事をしました」

 さらに署名偽造への関与は全面的に否定した。

「僕が代表です。署名はあるがまま(選管に)提出せよと指示していた。(署名偽造とは)何の関係もありません。佐賀県は1回ヘリコプターで行ったことがあるだけ」

「こんな貧乏たらしいことをするわけがありません」

 記者会見に同席していた署名活動の事務局責任者、田中事務局長は当初、「九州の方で署名簿がつくられたのは確認している。佐賀県で間違いない。だが、事務局がアルバイトを雇ったこともなく、指示していない」と関与を否定していた。

 だが、記者会見では「不確かなことを話した」と訂正。「佐賀の業者は知りません、発注書は出していません」と重ねて否定した。

 あいちトリエンナーレだけではなく、様々な局面で大村氏と対立してきた河村氏の関与はあるのか?本誌の直撃にこう主張した。

「署名偽造をするなんて、想定外のことだ。そんなことをするなんて信じられん。ワシが発注するなんてありえません」

 河村氏は10年前に名古屋市議会のリコール署名活動を展開し、リコールを成立に持ち込んだ実績がある。その際、約46万人の署名を集めた。その署名簿が今回の署名偽造に使われたのではないか、との指摘もある。その疑念をぶつけると、こう答えた。

「うちは厳重にデータを管理していたので、外部に漏れることは絶対、なやぁでよ。名古屋市議会リコールは名古屋市内だけが対象。今回は愛知県知事ですから愛知県の市町村全体だわ。それにうちが聞いた情報だが、佐賀県で書き写された署名簿のデータは、例えば愛知県名古屋市〇〇区1丁目1-1という住所に名前がある。次は○○区1丁目1-2、その次は1-3というように住所がきれいな順番だったそうだわな。うちのデータではそのようにはなっていない」

前出の署名アルバイトした女性もそう記憶しているという。一方、告発を受けた愛知県警は、すでにアルバイト募集に関与していた名古屋市内の広告会社「G」を事情聴取している。

「リコール事務局から、数百万円で名簿を書き写す仕事を受けたとG社は説明している。警察から事情聴取も受け、発注書も提出している。リコール事務局の誰かが発注して、G社などを経由して、大手人材派遣会社がアルバイトを集めたとみられる」(捜査関係者)

 愛知県警の捜査は急ピッチで進んでいるという。

 高須氏らの会見に同席した弁護士が「リコールの会はモヤモヤの状態の中で、田中さんが逮捕されるという情報が流れている」と言及。

 すると高須氏は「非常に不愉快だ」「私は素人なんです。署名簿の集め方などは知りません。河村氏がその時、紹介してくれたのが田中氏です。事務局長を信じないで組織は動きません。河村氏は一緒に戦ってきた仲間だ」と捲し立てた。

 4月末には任期満了に伴う、名古屋市長選が予定される中、窮地に陥る河村氏。大村知事は会見で河村氏、高須氏、田中氏の3人に対し、「首謀者であり、事実関係を説明する責務がある」と糾弾した。

 河村陣営からは名古屋市長選が近いことから恨み言が聞こえてくる。

「署名偽造がこのような時期に表に出るというのは、政治的な背景があるのではないか。関係ない署名偽造が選挙、市長たたきに利用されかねない」
 
 4月の市長選に出馬する意思があるかと本誌が河村氏を直撃すると、「まずはコロナ対応に全力だ。選挙についてはタイミングを見ている」とだけ話した。署名偽造疑惑を発端に、名古屋市長選の行方は風雲急を告げつつある。(今西憲之)

※週刊朝日オンライン限定記事



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