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入間市手話言条例可決

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 2021年2月26日、埼玉県入間市議会は、手話は言語であるとの認識に基づき、ろう者とろう者以外の人が手話によって心通わせお互い尊重し共生できる社会を目指す入間市手話言条例を可決した。施行は2021年4月1日。

提案理由

 手話が言語であるとの認識に基づき、手話を必要とする人が安心して暮らすことができる環境を整え、共に生きることができる地域社会の実現に寄与するため、新たに条例を制定したいので、この案を提出するものである。

経緯

 2006(平成18)年12月に国際連合総会において、障害者の権利に関する条約が採択され、手話が言語に含まれることが明記された。

 わが国では、平成23年8月の障害者基本法の改正により、「全て障害者は、可能な限り、言語(手話を含む。)その他の意思疎通のための手段についての選択の機会が確保されるとともに、情報の取得又は利用のための手段についての選択の機会の拡大が図られること。」と示され、手話が初めて言語として位置付けられた。

 埼玉県内でも34自治体が手話言語条例を制定しており、本市においても、聴覚障害者団体等と協議を重ね、障害者福祉審議会における審議を経て、本案を市議会に提出した。

 同種の条例は、埼玉県内では、埼玉県、朝霞市、三芳町、富士見市、三郷市、桶川市、ふじみ野市、久喜市、熊谷市、川口市、蓮田市、秩父市、行田市、本庄市、小鹿野町、横瀬町、長瀞町、皆野町、上尾市、越谷市、伊奈町、川越市、八潮市、北本市、加須市、神川町、鴻巣市、毛呂山町、東松山市、坂戸市、吉川市、美里町、戸田市、白岡市に次いで35例目。全国では375例目。

入間市手話言語条例

 言語は、お互いの意思疎通を図り、知識を蓄え、文化を創造する上で必要不可欠なものであり、社会の発展に大きく寄与してきました。手話は、音声言語である日本語と異なる言語であり、手指や体の動き、顔の表情を使って視覚的に表現する言語です。ろう者などの手話を必要とする人は、物事を考え、コミュニケーションを図り、お互いの気持ちを理解し合うために、また豊かな社会生活を営むために必要な言語として手話を大切に育んできました。

 こうした中で、障害者の権利に関する条約や障害者基本法において言語には手話を含むことが明記されました。

 しかしながら、これまで手話が言語として認められてこなかったことや、手話を使用できる環境が整えられてこなかったことなどから、手話を必要とする人は、必要な情報を得ることや、コミュニケーションをとることができず、いまだに不便や不安を感じながら生活しています。

 ここに私たちは、手話がかけがえのない言語であるとの認識に基づき、手話に対する理解を深め、手話を必要とする人が、安心して暮らすことができる環境を整え、共に生きることができる地域社会を築き、入間市民憲章に定める「お互いに助けあい、やすらぎのあるまち」を実現するために、この条例を制定します。

(目的)
第1条
この条例は、手話が言語であるとの認識に基づき、手話に対する理解及び普及促進並びに手話を使用しやすい環境の整備(以下「手話の環境の整備等」という。)に関し、基本理念を定め、市の責務並びに市民及び事業者の役割を明らかにするとともに、手話に関する施策を推進することにより、全ての市民がお互いに助けあい、やすらぎのあるまちの実現に寄与することを目的とする。

(基本理念)
第2条
手話の環境の整備等は、手話は言語であり、ろう者などの手話を必要とする人(以下「手話を必要とする人」という。)は手話により意思疎通を図る権利を有するという認識に基づき、手話を必要とする人の権利を尊重することを基本として、行われなければならない。

(市の責務)
第3条
市は、前条に規定する基本理念(以下「基本理念」という。)にのっとり、手話の環境の整備等のために必要な施策を推進するものとする。

(市民の役割)
第4条
市民は、基本理念に対する理解を深め、市が推進する施策に協力するよう努めるものとする。

(事業者の役割)
第5条
事業者は、基本理念に対する理解を深めるとともに、手話を必要とする人が利用しやすいサービスを提供し、働きやすい環境を整備するよう努めるものとする。

(施策の推進方針)
第6条
市は、次に掲げる施策を総合的かつ計画的に推進するものとする。
⑴ 手話の理解及び普及に関する施策
⑵ 手話を習得し、手話を必要とする人を支援する人材の養成に関する施策
⑶ 手話による情報の取得及び手話を使いやすい環境づくりに関する施策
⑷ 前三号に掲げるもののほか、この条例の目的達成に関する施策
2 市は、前項に掲げる施策を推進し、又は変更するときは、手話を必要とする人その他関係者の意見を聴くよう努めるものとする。

(財政上の措置)
第7条
市は、前条第1項に掲げる施策を推進するために、必要な財政上の措置を講ずるよう努めるものとする。

(委任)
第8条
この条例に定めるもののほか、必要な事項は、市長が定める。

附 則
 この条例は、令和3年4月1日から施行する。



 市の人口は、147,065人、66,515世帯(2021年2月1日現在)。

 市の2017(平成29)年3月31日現在の身体障害者手帳所持者数は4,456 で、同年の4月1日現在の総人口 52,730人の2.9%にあたる。

 障害の種類別では「肢体不自由(上肢・下肢・体幹)」が52.2%と最も多く、「内部障害」が30.7%で続き、このほか、聴覚・平衡機能障害が8.4%、視覚障害が6.8%、音声・言語そしゃく機能障害が1.4%、免疫機能障害が0.6%となっている。

 市は、都心から40キロメートル圏に位置する緑に恵まれたまちである。面積は44.69平方キロメートルで東西9.3キロメートル、南北9.8キロメートルの菱形をなしており、周囲は、埼玉県所沢市、狭山市、飯能市及び東京都青梅市、瑞穂町にそれぞれ接している。

 市の鉄道網は、私鉄の西武鉄道池袋線とJR八高線の2路線である。前者は、都心へ通じる主要交通機関であり市民の通勤通学者のほとんどが本線に集中している。なかでも入間市駅、武蔵藤沢駅の利用者が多い。後者の八高線は、市の最西端を縦断する路線であるが、地域住民にとっては重要な交通機関となっている。

 狭山茶(埼玉県下全般に生産されるお茶の総称)の主産地であり、その生産量、栽培面積も県下一を誇っている。





 

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