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「暴力はもうたくさん」怒れる女性3万人の波、パリで国際女性デー行進(2021年3月10日配信『共同通信』)

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8日、パリで性暴力などに抗議しながら行進するデモ参加者ら=谷悠己撮影

 国際女性デーの8日、フランス・パリで女性の権利や性被害防止を訴えるデモ隊の行進があり、主催者発表で3万人が怒りの声を上げた。

 デモ隊は「暴力はもうたくさん」「女性への連帯を」などと叫んだり大音量の曲に合わせて踊ったりしながら、3時間にわたってパリ中心部を練り歩いた。

 デモ隊は道中、複数の象徴的な場所で小休止。裁判所前では性暴行疑惑が指摘されている有名俳優ジェラール・ドパルデューさんやダルマナン内相らの似顔絵を刑務所を模したオブジェに「収監」するパフォーマンスを行い、ソルボンヌ大学前では女子学生らによる校内での性暴力の証言が読み上げられた。

 フランスでは今年に入り、著名な大学研究者による近親相姦疑惑が判明したことを機に家庭や学校などでの性暴力の証言が会員制交流サイト(SNS)に次々と集まり、2017年に米国から始まった「#MeToo」運動のような広がりを見せている。



<女性に力を>性暴力 もう黙らない 国際女性デー 全国でフラワーデモ(2021年3月9日配信『東京新聞』)

 花を手に性暴力撲滅を求め声を上げる「フラワーデモ」が、国際女性デーの8日、38都道府県で行われた。昨年4月から月1回開かれてきたデモは、この日で1年となる12回目。新型コロナウイルスの影響で街頭の開催を断念した地域もあったが、インターネット中継や会員制交流サイト(SNS)などさまざまな手段を取り、深刻な被害の実態や、被害者を守らない刑法を改正する必要性を訴えた。(出田阿生、浅野有紀、竹谷直子、佐々木香理)

 ■調布

 東京都調布市では、調布駅前広場で初めて開催された。「調布にも声を上げる人、耳を傾ける人がいることを示したい」と、同市の國中咲枝さん(42)が友人らと企画。新型コロナウイルスで断念も考えたが、午後2時から30分間限定で開くと、雨にもかかわらず約40人が花を手に集まった。

 「#With You」などと書いた手作りボードを掲げるサイレントデモにする予定で、マイクは用意していなかった。しかし「せっかくだから」と促すと、参加者が被害を打ち明け始めた。

 6~15歳ごろまで兄から性暴力を受けた女性。小学生のころ近所の男性に抱きすくめられた女性。時折声を詰まらせ「被害者の声を受け止める社会が続いてほしい」などと訴えた。

 國中さんは10年間、大学でソーシャルワーカーとして学生らからセクハラの相談に乗った経験がある。「加害者への処分が公表されると、わっと相談が増えた。被害者の声を聞いて解決につなぐ仕組みが大事。これからも寄り添い、声を聞きたい」と語った。

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性暴力被害者の訴えを聞き、涙ぐむ國中咲枝さん(中央)=東京都調布市で

■東京駅前

 東京駅前では、最初にフラワーデモを呼びかけた作家の北原みのりさんや関東近郊のデモ主催者らが集まり、ネット中継した。中継は約6000人が視聴。北原さんは「今度は社会の側が性暴力被害者の声を聞き取って、変化する番だ」と訴えた。

 茨城県つくば市で先月フラワーデモを始めた佐々木愛美(まなみ)さん(25)は「父に性虐待を受けて育った。自分一人でも街頭に立つと決心して呼びかけたら、10人以上集まってくれた」。

 横浜市のデモ主催者の森澤法子さん(48)は「被害者の落ち度を責める世間も、加害者に優しい刑法も変えたい」と訴えた。

 昨年デモに参加し、がんで死去した女性がのこしたメッセージも代読された。

 女性は20代で性被害に遭い、母と姉に打ち明けたが「黙っていろ」と口止めされた。実は、女性の母も、夫からの暴力を訴えた時、祖母に「我慢しろ」と言われていた。性被害を黙って耐える負の連鎖。「今の社会に祖母が生きていたら、我慢せんでよか、と言ってくれると思う」と読み上げられると、参加者からおえつが漏れた。

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「フラワーデモ」で性暴力撲滅を訴える人たち=東京都千代田区で

■さいたま

 さいたま市のJR浦和駅前では、DV被害者らを支援する野田静枝さん(72)ら15人が、足元に並べたろうそくの明かりの中で「性暴力を許さない」などのプラカードを掲げ、静かに立ち続けた。ライブ配信サイトで中継され、「想(おも)いはつながっています」と共感のコメントが届いた。

 シングルマザーの野田さんは、30代半ばから広告代理店で勤務。接待の席で顧客の男性がスカートの中に手を入れても、苦笑いでいなした。男性上司に太ももを触られた時も周囲は「大人になれよ」と繰り返した。自分もあらがって仕事を失いたくなかった。

 だが、昨年3月、女性の地位向上を訴えるパレードで若い女性が「波風を立てないと社会は変わらない」と話す姿を見て目が覚めた。「こんなに被害があるのは私たちの世代が我慢してしまった結果。ようやく声を上げられる。一過性で終わらせたくない」

■名古屋

 名古屋市の久屋大通公園でも、被害者が体験を語った。

 6歳から10年間、父親の被害に遭った女性(29)は「部屋に入って来ないように入り口に家具を置くのが精いっぱいだった。加害者が誰でも抵抗は容易ではない」と振り返り、同意のない性行為の厳罰化を求めた。

 知り合いから被害を受けた女子生徒(13)は「誰かの勇気になれるのではと思って立った。話さなくてもいいけど、話したら一緒に考えてくれる人は必ずいる」と訴え、約百三十人の参加者から「そうだ」と共感する声や拍手が上がった。

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メッセージが書かれた紙の前で、プラカードや花を持ち性暴力に抗議する参加者たち=名古屋・栄の久屋大通公園で

◆世界各地でも更新や集会

 【クアラルンプール=共同】8日、世界の複数の都市で女性の権利向上などを求める行進や集会が開かれた。マレーシアのメディアによると、首都クアラルンプールで約300人の女性が行進し「自由が欲しい、平等が欲しい」「児童婚を廃止しろ」などと社会の変革を求めた。

 一方、新型コロナウイルス感染の拡大を受け、世界各地で予定されていた多くのイベントが中止になったとみられる。

 マレーシアの女性権利推進団体の代表者は「女性は男性に従うものだという狭い価値観から私たちはいまだに逃れられないでいる」と述べ、女性差別を犯罪とする法律が必要だと指摘した。参加者はインターネット上での誹謗(ひぼう)中傷を恐れ、いずれも名前を明らかにせず発言した。

バングラデシュの首都ダッカでも行進があり、多くの女性が「性差別に基づく暴力に立ち上がれ」などと書いたプラカードを掲げ声を上げた。

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マレーシア・クアラルンプールで、女性の権利向上を求め行進する女性ら=ロイター・共同(いずれも8日)



2021国際女性デー(2021年3月10日配信『しんぶん赤旗』)

「沈黙を破り変えよう」
世界各地で


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8日、ベルリンで「女性たちも基本的な権利を持ちたいだけだ」などと書いたプラカードを持ち行進する人々(桑野白馬撮影)

 国際女性デーの8日、世界各地でジェンダー平等や女性への暴力撤廃を求める集会が開かれました。国連では、「指導的地位の女性」をテーマにオンライン会合を開催。新型コロナウイルス感染拡大のもとで復興には女性の力が必要だと議論されました。

 【ベルリン=桑野白馬】ベルリン市内で行われた集会では、参加者が「沈黙を破り世界を変えよう」「私たちの体のことは、私たちが決める」と書いたプラカードを掲げ行進しました。女性への暴力撤廃運動のシンボルカラーである紫色の衣類を身に着けた人や、鍋を打ち鳴らす人もいました。

 友人と参加した青年(26)は「不当な性差別に苦しむ世界中の女性と連帯する」と強調。ドイツの統計では、3日に1人の割合で国内の女性が暴力で殺害されていることに言及し「この状況を一日も早く変えるために、仲間と声をあげ続けたい」と語りました。

 保育士(31)は「魅力的な服を着ていたからだとか、夜中に一人で歩いていたからという理由で肉体・精神的な暴力の標的になって良いはずがない」と強調。「被害者を守るための制度の確立と、性暴力に関する社会的な認識の広がりが必要だ」と話しました。



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