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総務省総汚染 首相がらみで政官“電波・通信”疑獄の腐臭(2021年3月11日配信『日刊ゲンダイ』)

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身から出たサビが半端ではない(菅首相)

 出るわ、出るわの接待攻勢。総務省汚染は底なしだ。通信事業の許認可権を握るNTTグループにゴチになっていたのは官僚にとどまらなかった。許認可に直接関わる大臣、副大臣、政務官の政務三役までもが高額接待を受けていたことが発覚。政官業のズブズブ関係が浮き彫りである。菅首相の長男が勤める放送事業会社の東北新社ルート、そして巨大化するNTTルート。2つが交錯する要にいるのが菅であることが、いよいよハッキリしてきた。

 11日発売の週刊文春によると、NTTの澤田純社長らが2019年と20年に当時トップの高市早苗総務相を接待。高市側は会費として1万円支払ったとはいうものの、1人2万4000円のフルコースを振る舞われ、単価5万円の宴に興じたという。17年と18年には当時の野田聖子総務相がNTTドコモ社長などを歴任した立川敬二氏やNTT西日本の村尾和俊社長にゴチになり、菅側近の坂井学官房副長官も副大臣だった18年にNTTの篠原弘道会長から接待を受けたという。場所は「NTTの迎賓館」と呼ばれ、官僚接待の舞台にもなった東京・麻布十番の会員制レストランだ。

 三役在任中にNTTから高額接待を受けていたのは計4人、延べ6件に上り、三役経験者まで含めると過去7年間で計15人、延べ41件に上るというから、ベッタリもベッタリだ。利害関係者というより、もはや「お仲間」「オトモダチ」と言った方がしっくりくる。官房長官時代の18年に菅が携帯電話料金について「4割下げる余地がある。競争が働かない」とブチ上げて以降、NTT幹部による接待攻勢がハイペースになったという指摘は見逃せない。

 なぜNTT幹部は総務省へのおもてなしにシャカリキなのか。菅が天領でこだわりの「携帯料金値下げ」の圧力を強める中、それを逆手に取り、業界が警戒するグループ再編を推し進めようともくろんだからではないのか。

■携帯値下げとNTT 巨大化を「取引」したのか


 菅政権発足直後の昨年9月末、澤田社長は「携帯キャリアーの収益で3番手になったドコモを強くしなければいけない」とドコモの完全子会社化を発表。KDDやソフトバンクなどライバル事業者28社が束になり、武田総務相に「公正な競争環境が阻害される恐れがある」とする意見書を提出して大反対する中、総務省のお墨付きを得たNTTは11月末に約4・3兆円を投じたTOB(株式公開買い付け)を成立させた。光ファイバー設備で7割超のシェアを占めるNTT東日本と西日本、それにドコモが加わり、実質的に一体化。強大な市場支配力を手にした上、昨年12月までの9カ月の決算で過去最高となる8300億円の最終利益を叩き出した。ドコモの収益分が寄与したためだ。

 一方、携帯事業者による値下げ競争はドコモがリードする形で過熱している。念願を成就させたNTT、成果を上げた政権。双方ニンマリの展開から透けて見えるのは、持ちつ持たれつで握った出来レースだ。菅は改革派と評される澤田社長と気脈を通じ、その仲立ちとして動いたのが懐刀の「ミスター携帯」。東北新社とNTTによる接待漬けがバレ、総務審議官を更迭された谷脇康彦氏だったのだ。

 創業者らが菅に600万円を献金していた東北新社に対し、総務省が「脱法スキーム」を入れ知恵した疑惑も浮上している。高精細のBS4K放送の認定をめぐり、外資規制に違反していた東北新社の認定を取り消さず、新設子会社への事業承継を認定していたのだ。決裁当時の担当トップは山田真貴子情報流通行政局長。東北新社から7万円超の接待を受け、内閣広報官辞職に追い込まれた菅のお気に入りだ。息子の会社は違法認可、肝いりの携帯値下げの裏で怪しいTOBと異様な接待。登場人物はすべて菅人脈。伏魔殿の総務省からは贈収賄の腐臭がぷんぷん漂う。

 元東京地検特捜部検事の郷原信郎弁護士は言う。

「一連の接待は贈収賄罪が成立する可能性があります。少なくとも、単純収賄には該当する。機密を漏らしたり、行政を歪める行為に至らなくても、職務権限に絡む話をしていれば構成要件を満たします。総務省側は職務との関連を否定できないでしょう」

 ズブズブ疑惑は放送免許で縛られるテレビ局にも飛び火している。リークも後を絶たないという。菅絡みで政官電波・通信疑獄の腐臭まみれだ。

世論に押され贈収賄で起訴も視野

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連日追及される総務省4人組(左から谷脇康彦・前総務審議官、吉田真人総務審議官、秋本芳徳大臣官房付、湯本博信大臣官房付)

 総務省は接待問題も含め、行政が歪められたかどうかを検証する第三者委員会を設置し、すべての委員を検事経験者ら外部有識者で構成するという。更迭によって今月末に定年退職する谷脇氏も継続して調査対象となり、山田氏の在職中も対象だ。10日の参院予算委員会で武田は「純粋に第三者による委員会にすることで、透明性、客観性を発揮できる」と答弁したが、にわかに信用できない。証拠を突き付けられるまで国会でも平然とウソをつき続けてきた輩どもだ。それに、週刊文春によれば、検証委トップの新谷正義副大臣の公設秘書はNTTから接待を受けている。武田にしたって、怪しい。「NTTから接待を受けたことがあるか」と野党から問われ、「政治家なので個別の案件について答えは差し控えたいが、国民が疑念を抱くような会食、会合に応じたことはない」と曖昧な答弁を繰り返し、野党が抗議して審議が中断。そのまま散会した。

 行政倫理に詳しい神戸学院大教授の上脇博之氏はこう言う。

「総務省をめぐる闇は非常に深い。安倍前首相は国政選挙で6連勝し、憲政史上最長政権を手にしました。菅首相は秋までに必ず実施される総選挙で勝たなければ、政権の行く末は見通せない。選挙対策で業界が協力し、官僚もその方向で動いている構図が見て取れます。法令に基づく行政活動を行わなければならない官僚がなぜ国家公務員倫理規程に反する行動を取り続けたのか。病理が判明しなければ、処方箋は書けない。退職した国家公務員に処分を出せないことと、在職中の行為が適法か否かを調べるのは別問題で、谷脇氏や山田氏が調査対象になるのは当然。衆参両院で国政調査権を発動した徹底調査も必要です」

 大嘘、スットボケ答弁を繰り返す菅政権はタカをくくっているのかもしれないが、検察への市民の告発も相次いでいる。東北新社をめぐっては、引責辞任した二宮清隆前社長や菅の長男ら4人が贈賄の疑い、谷脇氏や山田氏ら総務省関係の13人が収賄の疑いで東京地検に告発された。NTT問題では澤田社長を含むNTT幹部ら4人、総務省サイドの谷脇氏ら4人が東京地検特捜部に贈収賄の疑いで告発されている。

 来週以降、関係者の国会招致が本格化する。15日の参院予算委員会に澤田社長が参考人として呼ばれ、16日の衆院予算委にも招致される見通し。「民間企業」を盾に東北新社を隠してきた与党が腰を上げ、野党の要求に応じて中島信也社長を参考人招致する方向で調整に入った。菅の長男の招致についてはかたくなに拒んでいるが、形だけの参考人招致で逃げ切れると思ったら大間違いだ。

「検察の基準からすると、起訴猶予となる案件ですが、検察審査会に持ち込まれた場合、異なる議決となる可能性が高い。そうした世論を先取りして、検察が関係者を起訴することもあり得ます」(郷原信郎氏=前出)

 早期幕引きなんてちゃんちゃらおかしい。むしろ一大疑獄の様相を呈してきている。




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