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愛知県知事リコールの偽造署名簿を独占入手 河村市長を直撃(2021年3月11日配信『AERA.com』)

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河村名古屋市長(右)と大村愛知県知事

 愛知県の大村秀章知事のリコール署名活動の問題で、愛知県警の捜査が進むが、偽造署名の真相は今も判然としない。

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本誌が入手した偽造署名簿 

 その中で、注目されているのが、リコール署名活動の事務局長だった元愛知県議員の田中孝博氏である。

 リコール署名活動は美容整形外科医として有名な高須克弥氏と名古屋市の河村たかし市長が主導した。しかし、高須氏は記者会見で「私は表に出て、河村市長と活動をした。事務的なことは全て事務局長の田中さんに任せていました」と説明。その結果、署名数は足りず、リコール不成立だった。その上、偽造署名簿を作成して、愛知県選挙管理委員会に提出したという疑惑まで浮上している。

 本誌は佐賀市で作成されたとされる偽造署名簿のコピーを入手した。

<大村知事のリコールを私たちは求めます>

 こうしたキャッチコピーが謳われ、高須氏と河村氏のツーショット写真が並ぶ。その下に10人分の署名欄はある。そこには愛知県尾張旭市の県民と見られる署名が7人分書かれている。7人分の筆跡は同一人物ではないかと思うほど、似ている。

 また住所も尾張旭市の同じ町、すべて2丁目となっている。また、番地は1-4、1-5と規則正しく並んでいる。拇印が数カ所に押されているが、印鑑を押している人はなかった。

 佐賀市で偽造署名簿のアルバイトをした女性に本誌が入手した名簿を確認してもらった。

「私がデータから書き写したものも、住所は規則的に並んでいた。また、拇印を押すように指示されました。たぶん20人くらいは押した。署名欄には10人まで書けますが、7、8人にするようにと言われた。偽造署名簿は作業したものと似ている」(女性)

 本誌は入手した偽造署名簿を河村氏にも確認してもらった。

「偽造署名簿は住所が順番に並んでいるでしょう。わしの情報と一緒だ。わしの調べでは、書き写しの元のデータは業者などから買ったらしいという情報が入っている」(河村氏)

捜査Xデーはもうすぐ


 河村市長が党首の地域政党「減税日本」は2010年に名古屋市議会の解散を求め、署名活動。リコール成立、市議会解散、選挙に持ち込んだ実績がある。

「うちは経験者だから署名集めを一緒にやるものと考えていた。だが、田中氏から、手伝わなくていいと言われた。その上、煙たがられたので、何も協力しなかった。うちがやれば、もっと署名数も多かっただろうし、偽造署名なんて絶対になかった」(減税日本幹部)

 河村氏によると、クラウドファンディングで5千万円近くの寄付が集まったのにいまだに会計報告もない。署名提出直前も、田中氏の不自然な行動はあった。

「すべてを知るのは田中氏だ」と減税日本幹部は言う。

 一方、田中氏は記者会見で「署名偽造を外部に発注などしていない」と疑惑を一貫して否定していた。捜査関係者がこう話す。

「佐賀市の偽造署名のアルバイト発注書には田中氏の名前や印鑑があった。現金で470万円ほど支払って業者が動いて、人を集めて作業をしている。田中氏からも近く事情を聴く予定だ」

 河村氏の進退が注目の名古屋市長選挙は4月11日告示で4月25日が投開票となり、あと1ヶ月もない。

「大騒ぎになっているが、容疑が地方自治法違反と軽微なものだから、強制捜査、Xデーまで時間はさほどかからない」(前出・捜査関係者)

 市長選の出馬表明をまだ、していない河村氏に再度、真意を聞いた。

「市民、県民のご迷惑をかけて、申し訳ない、悩ましいことだわな。市長選かね? まあ、出馬しなかったら、疑惑を認めたとみられるかとの思いはある。だが、署名問題だけではなく、コロナ対応もあるし、今の段階では、話はできやせん」

 捜査の行方が注目される。(今西憲之)

※週刊朝日オンライン限定記事




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