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国内でも変異?謎多い変異ウイルス、緊急事態宣言解除の妨げに(2021年3月13日配信『東京新聞』) 

 新型コロナウイルス対策の緊急事態宣言の解除に向け、変異株の存在が障害となっている。感染力が高いとされるが、謎が多い。厚生労働省に助言する専門家組織メンバーは「新規感染者数の下げ止まりの背景には、変異株拡大の可能性がある」と指摘。政府と自治体は監視網を広げ、海外からの流入を防ぐ水際対策も強化している。(沢田千秋、藤川大樹)

◆厚労省まとめでは92%が英国由来

 田村憲久厚労相は12日の記者会見で「変異株が継続的に各地で見られる」として検査体制を強化する方針を示した。既に先月、都道府県に、新規感染者の5~10%を抽出し、変異株を判定できるPCR検査の実施を要請している。

 厚労省のまとめでは、ゲノム(全遺伝情報)解析で確定した英国と南アフリカ、ブラジル由来の変異株感染者は空港検疫を含め345人。そのうち約92%は英国由来。

 世界保健機関(WHO)が危険視する3カ国由来の変異株には、従来株より感染力が強いとされる「N501Y」変異がある。南アフリカとブラジル由来の株は、ワクチン効果が低減する可能性のある「E484K」変異を併せ持つ。

 N501Yはウイルスのタンパク質の501番目のアミノ酸がN(アスパラギン)からY(チロシン)へ、E484Kは484番目がE(グルタミン酸)からK(リシン)へ変化したという意味だ。

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◆水際対策を強化

 田村厚労相は記者会見で「水際対策の強化」にも言及した。宣言の再延長を決めた5日、菅義偉首相は「全ての帰国者、再入国者に対し、14日間待機中は、携帯電話の位置情報に加え、毎日、ビデオ電話で状況を確認する」と追加措置を取ることを明らかにした。

 昨年末、空港検疫で変異株が初確認されて以降、政府は入国を段階的に制限してきた。今後、日本到着の旅客機に、出国前72時間以内の検査証明書のない人を搭乗させないことを航空会社に要請する。国内の航空会社には、日本到着便の搭乗者数を週3400人以内に求めた。

 入国時の検査の義務は継続。入国後2週間はスマートフォンで位置情報を確認するだけでなく、原則毎日、ビデオ通話で状況を聞き取る。3日以上連絡が取れなければ、警備会社が見回ることを想定している。

◆由来はどこ

 国立感染症研究所などによる国内の全感染者の約5・8%、約2万6000人分のゲノム解析では、英国など3カ国だけでなく、その他の外国由来とみられるE484Kの変異株への感染者も、3日までに396人見つかっている。これらの変異株がどこから来たかは不明だ。

 E484K変異が国内で起きていた可能性を指摘する研究結果も出てきた。慶応大臨床遺伝学センターは、感染研が公開したE484K変異株のデータと、国内だけで流行する株を比較し、遺伝子配列の類似点を見つけた。ただし、国内で流行した形跡はなく、センターの小崎健次郎教授は「その後、爆発的な増加は確認されていない」と話す。

 専門家組織の舘田一博・東邦大教授(感染症学)は変異株への感染対策も従来通り、マスク着用と手洗いの徹底だと強調する。「変異株と言えど正しく恐れることが大事」と市民に冷静な対応を呼び掛ける。





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