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旧姓の通称使用拡大には課題も 自民党が選択的夫婦別姓について議論開始へ(2021年3月20日配信『東京新聞』)

 自民党は、希望すれば結婚前の姓を名乗れる選択的夫婦別姓制度について議論するワーキングチーム(WT)をスタートさせる。制度の導入を求める意見が強まる一方で、反対派は、現在でも認められている旧姓の通称使用の拡大で対応するよう求める。だが、通称使用には法的根拠がなく、拡大しても家族の姓の問題の抜本的な解決にはつながらない。(柚木まり、川田篤志)

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 政府は2016年から旧姓の通称使用の拡大を進めてきた。結婚後も仕事を続ける女性が増え、戸籍上の姓を変えることによる不便さを解消するためだ。これまで、公的証明となるマイナンバーカードや住民票、運転免許証に旧姓併記を実施。総務省によると、システム改修に175億円を投じた。

 21年度からは、パスポートで併記した姓が旧姓であることを明記する。政府は渡航先でのトラブルを回避しやすくすると説明。旧姓併記に必要だった論文など海外での実績証明は、戸籍謄本や旧姓併記の住民票で済むようにする。外務省は「旧姓併記の要件緩和は、女性活躍の取り組みの一環だ」と説明する。

 旧姓はあくまで通称の扱いで、法律上の定めはないため、政府は旧姓併記を拡大するだけでは、解決できない課題も示している。内閣府男女共同参画局によると、一人っ子同士の結婚では、いずれかが姓を継ぐことができないため、結婚をあきらめるケースもある。納税手続きは戸籍上の氏名でなければできない。

 外務省が要件緩和するパスポートの旧姓併記も、海外ではダブルネームとして不正を疑われることがある。夫婦同姓を法律で規定するのは世界で日本だけで、海外で理解されにくいからだ。多くの金融機関は、システム改修に費用がかかるとして、旧姓併記を導入していない。

 政府は21年度からの女性政策の方針を示す第5次男女共同参画基本計画から、選択的夫婦別姓の文言を削除した。「家族の一体感が損なわれる」として、選択的夫婦別姓を認めない自民党の反対派が異を唱えたことが背景にある。それでも、党内の若手を中心に「困っている人がいるなら助けるべきだ」と夫婦同姓を定める民法の改正を求める声が上がる。

 近く初会合を開くWTでは、男女を問わず所属議員の意見を聞いて議論を深める方針だが、賛成派と反対派が歩み寄る兆しはなく、結論が出る見通しは立っていない。




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