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元法制局長官「違憲」と証言 安倍内閣の国会召集―24日に判決・東京地裁(2021年3月21日配信『時事通信』)

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取材に応じる元内閣法制局長官の阪田雅裕氏=11日午後、東京都千代田区

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秋山收元内閣法制局長官

 安倍晋三内閣が2017年、野党の臨時国会召集要求に3カ月以上応じなかったことが憲法違反に当たるかどうかが争われた国家賠償請求訴訟の判決が24日、東京地裁(鎌野真敬裁判長)である。判決を前に、元内閣法制局長官の阪田雅裕氏(77)と秋山收氏(80)が時事通信の取材に応じ、いずれも安倍内閣の対応は「違憲」との考えを示した。

 内閣法制局は、法令の解釈の他、内閣に意見を述べる事務なども行う。憲法53条は、衆参いずれかの総議員の4分の1以上の要求があれば、内閣は臨時国会召集を決定しなければならないと定めているが、召集までの期間は明記されていない。複数の元長官が違憲と指摘したことで、行政権の行使の在り方が問われそうだ。

 阪田氏は04年8月から2年余り内閣法制局長官を務めた。憲法53条の趣旨を「国会の行政監視機能に着目したもの」と説明。「3カ月超は合理的な期間と言えず、違憲は明らかだ」と述べた。

 一方で「司法による解決にはなじまない」と判決への期待は示さなかった。「政権の姿勢の当否や責任は選挙で問われるべきだ」とし、国民の問題と指摘した。

 阪田氏の前任の秋山氏も「個人の意見としては、3カ月超も召集しないのはひどい。違憲論は成り立つ」と語った。53条には少数派の意見を国会に反映させる意味もあるとし、「多数派がおごり、権力を持っていれば好きにできるという風潮が強まり過ぎている」と懸念を示した。

 ただ、「召集から何日以内なら合憲だという判断基準を裁判所が持てるとは思えない」と指摘。立法府で国会法を改正し、内閣の裁量に制限を設けるのが望ましいと訴えた。

 今回の訴訟は18年9月、立憲民主党の小西洋之参院議員が国を相手取り提訴。53条に定められた要求が出た場合、内閣が20日以内に召集する義務の確認と、1万円の賠償を求めている。同様の訴訟は全国で3件あり、那覇地裁は昨年6月、原告の請求を棄却している。



元法制局長官の一問一答 国会不召集訴訟(2021年3月21日配信『時事通信』)

 元内閣法制局長官の阪田雅裕、秋山收両氏の主な一問一答は次の通り。

 【阪田雅裕氏】

 ―憲法53条の趣旨は

 国会の行政監視機能に着目したものだ。

 ―2017年に安倍内閣で臨時国会召集要求が出てから召集まで3カ月以上かかったことについて

 3カ月を超す期間は合理的とは言えないから、憲法の規定に反することは明らかだ。

 ―どのくらいの期間で召集すべきか

 通常は、20日もあれば十分ではないか。憲法の趣旨は、要求があれば可及的速やかに召集すべしということだ。

 ―24日の東京地裁判決について

 憲法裁判所のないわが国では、裁判所がこの問題の白黒を判断することは考えられない。憲法に違反していたとしても、個々の議員の権利が侵害されたとは思えず、原告の求めは司法の役割を超えるものだ。

 ―司法で正すことはできないか

 裁判所の役割には限界がある。政権に憲法を顧みない振る舞いがあるとすれば、その当否や責任は選挙を通して問われるべきものだ。憲法が定めた国会の召集要求に応じないというのはとんでもないことだが、そうした政治姿勢を認めてきた国民全体の問題だ。

 【秋山收氏】

 ―17年臨時国会召集での安倍内閣の対応は

 個人的な意見になるが、3カ月超も召集しないのはひどい。違憲論は成り立つ。

 ―自身が国会で答弁した「召集までの合理的期間」とはどのくらいか

 具体的に言うのは難しい。諸般の事情を考慮して決めるしかないが、内閣には理由を説明する責任がある。

 ―司法が判断を下すことについて

 司法判断にはなじまないのではないか。召集要求から何日以内なら合憲という判断基準を、裁判所が持てるとは思えない。

 ―どうすべきか

 国会の発議で国会法を改正し、例えば、内閣に対し、一定期間内に召集しないときは召集日や遅延理由を明らかにすることを義務付けるなどの制限をかけるのが望ましい。

 ―憲法53条の趣旨は

 少数意見でも国会に反映させる意味があるということだと思う。

 ―現状は

 多数派のおごり、権力を持っていれば好きなことができるという風潮が強まり過ぎている。本来、権力は抑制的に行使しなければならない。抑制できない政治家が出てくると民主主義の土台が崩れる。




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