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自民相次ぐ敗北 菅政権への不信も示す(2021年3月23日配信『東京新聞』ー「社説」)

 20日に投開票された千葉県知事選、千葉市長選では、いずれも自民党系候補が敗れた。新型コロナ対策を巡る不手際や総務官僚らへの接待問題など、菅内閣への不信感と無関係ではあるまい。

 森田健作知事の任期満了に伴う県知事選は、熊谷俊人前千葉市長(43)が自民党本部推薦の関政幸元県議らに勝利した。また熊谷氏の知事選立候補に伴う市長選は、熊谷市政の継承を掲げる神谷俊一元副市長(47)が小川智之元自民党市議らを破った。

 県知事選では新型コロナ対策や2019年の台風豪雨被害を受けた危機管理対策、市長選では大型都市開発など熊谷市政への評価が主要争点だったが、事実上の与野党対決の構図となり、菅内閣への評価も問われる形になった。

 地方選挙ではこのところ自民党系候補が敗れるケースが多い。共同通信世論調査では発足当初66・4%あった菅内閣の支持率は下がり、今月は42・1%となった。

 千葉県では自民党の白須賀貴樹衆院議員(13区選出)が統合型リゾート(IR)事業を巡る汚職事件で地元事務所を家宅捜索され、2月の緊急事態宣言中には高級ラウンジに夜間滞在したことが発覚し、離党した。

 自民系候補の千葉での敗北は、菅内閣への不信の反映でもある。

 千葉県に続き、来月に秋田、福岡両県で知事選が、同25日には衆参3選挙区で補欠選挙と再選挙があり、10月までに行われる衆院選の前哨戦と位置づけられる。

 参院広島選挙区は公職選挙法違反事件で有罪判決を受けた河井案里氏の当選無効に伴う再選挙。同長野選挙区は立憲民主党の羽田雄一郎氏の死去に伴う補選で、いずれも自民党には苦しい戦いだ。

 収賄罪で在宅起訴された吉川貴盛元農相(自民党を離党)の辞職に伴う衆院北海道2区補選では、自民党は擁立すら見送った。

 菅義偉首相は21日の党大会で衆院選を「先頭に立って戦い抜く決意」を強調したが、千葉での連敗を機に新型コロナ対策や「政治とカネ」の問題で露呈した政権の緩みなどを総点検して、国民のための政治を行っているのか、真摯(しんし)に省みる必要がある。

 一方、野党側は、菅内閣の度重なる失政にもかかわらず、政党支持率が低迷する状況を深刻に受け止めるべきだ。選挙を戦い抜く態勢を整えると同時に、自民党に代わる政権像を示さなければ国民の期待は高まらず、衆院選に向けて支持を拡大することは難しい。




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