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コロナ時短命令で東京都を提訴「見せしめ」「狙い撃ち」の声も…元経産省官僚の見解は?(2021年3月24日配信『TOKYO FM+』)

声優としても活躍中の鈴村健一(月~木曜)と俳優の山崎樹範(金曜)、フリーアナウンサーのハードキャッスル エリザベスがパーソナリティをつとめるTOKYO FMの番組「ONE MORNING」。3月24日(水)放送のコーナー「リポビタンD TREND NET」のテーマは「グローバルダイニング、時短命令をめぐり東京都を提訴」。元経済産業省の官僚で制度アナリストの宇佐美典也(うさみ・のりや)さんに話を伺いました。

飲食チェーン「グローバルダイニング」は3月22日(月)、東京都からの営業時間の短縮命令は「営業の自由」を保障した憲法に違反するなどとして、東京都に損害の一部として104円の賠償を求める訴訟を起こしました。時短命令をめぐる訴訟は初めてとみられます。

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鈴村:まずは、どのような訴訟なのか教えていただけますか?

宇佐美:一言でいえば、「適切な補償なく飲食店の営業を制限することは憲法違反だ」という訴訟ですね。東京都は3月18日(木)に、営業を午後8時までとする緊急事態宣言下の要請に応じない27店舗に時短命令を出しました。このうち26店舗が、今回の訴訟を起こしたグローバルダイニングが営業する飲食店、モンスーンカフェ、カフェ ラ・ボエム、権八などです。

同社は「適切な補償もなく要請に応じれば、経営維持は困難になる」と指摘し、「営業の自由への過剰な制約だ」と訴えました。グローバルダイニングは、もう1つの事業者とも相談しましたが、そちらは「罰金を払っても営業をする」ということで、単独の訴状となったようです。

今回の訴訟で問題視しているのが“適切な補償”。あとは、「見せしめではないか」「狙い撃ちではないか」ということで、そういった観点からも「表現の自由の侵害だ」とも主張していますね。

鈴村:請求額が104円。この金額の意味は?

宇佐美:聞いたときにはびっくりしましたよね。これは、損害賠償の請求が主目的ではないということで、一番の目的は“国の政策のあり方を問うこと”なので、請求額を104円にとどめたということです。

3月18日(木)から4日間、26店舗の時短営業ということで、4(日)×26(店舗)=104(円)になったということでした。また、本訴訟の裁判費用を支援するクラウドファンディングも立ち上がり、現時点で1,000万円以上が集まっています。

鈴村:東京都は、提訴を受けてどのようなコメントを出しているのですか?

宇佐美:東京都は粛々としたコメントでして、小池百合子都知事は「特措法に則り、丁寧に、手続き通りの流れでやってきている」と話しています。今のところは、淡々とコメントを発しているにとどまっていますね。

鈴村:今回の提訴、どのようにご覧になっていますか?

宇佐美:まず、今回の訴訟に関しては、すごく必要だなと感じています。一番重要な論点は、“適切な補償はどれくらいなのか?”ということです。今は店舗の規模に関係なく、一律で同じ額の協力金(1店舗あたり1日6万円)を支払う方式ですが、適切とは思えないので、これを機に見直しのきっかけになることを望んでいます。ちなみにアメリカでは、事業規模に応じた支援「PPP(Paycheck Protection Program)」をしています。

あと、もう1つは、東京都の時短要請に対しては98%の店が従っていて、逆に言えば、従わない店が2%=2,000店舗強あったということですが、そのなかから見せしめ的に今回の27店舗が選ばれたことは公平性に反するので、いい問題定義だと思います。

鈴村:東京都が時短命令を出したのは3月18日(木)、緊急事態宣言の解除が決まった日です。なぜ、このタイミングで時短命令を出したのですか?

宇佐美:東京都としても、“出さざるを得なかった”ということだと思います。時短要請に従わない店舗を放置すると、次に時短要請が出ても「堂々と無視してもいいのか」と思われて、従ってくれなくなってしまうので、時短命令を出さざるを得なかったということだと思います。

鈴村:時短命令は、特措法に基づく措置ですが、今回の訴訟を踏まえ、どのように使っていけばいいのでしょうか?

宇佐美:まず大前提として、“感染拡大時の時短要請は必要なこと”だと思います。ただ、先ほど言った通り、適切な補償基準を考え直すのは必須です。今回の裁判が、そのきっかけになることが望ましいですね。次に時短要請を出すときには、規模に応じた補償を実現していくのがいいと思います。

鈴村:規模に応じた補償ができない理由は?

宇佐美:日本はマイナンバーのような制度が普及していなくて、すぐにお金を支給することができないので。あとは、税金の情報なども、きちんとデータ管理されているわけではないので、情報の集約化ができていないということですね。

鈴村:なるほど。そこが肝になってくると。今後、そのような情報が集約されるようになってくれば、変わるかもしれないということですね。情報の集約化は、進めていかなければいけないですね。

(TOKYO FM「ONE MORNING」3月24日(水)放送より)




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Author:gogotamu2019
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