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証人喚問すらなし デタラメ予算成立に国民の怒りと絶望

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ロクなもんじゃない

 一般会計の総額が2020年度当初予算と比べて3・8%増の106兆6097億円となる21年度予算案が、26日の参院本会議で自民、公明両党などの賛成多数で可決、成立した。

 予算案は9年連続で過去最大を更新。新型コロナウイルスの感染拡大に備え、予備費として5兆円を計上したほか、菅義偉首相が政権の看板政策として掲げる「デジタル庁」設置に関する経費、温室効果ガス排出量の「50年実質ゼロ」に向けた費用も盛り込まれた。

 憲法の規定で、予算案は衆議院を通過して30日経てば、参議院で採決が行われなくても自然成立する。このため、年度内の成立は確実とみられていたとはいえ、このまま今国会でスンナリと予算が成立するのは、国民にとっては怒りしか感じ得ないだろう。なぜなら、腐臭漂う安倍・菅政権の疑惑は何一つ明らかになっておらず、醜聞まみれの閣僚、与党国会議員が居座り続けているからだ。

 立憲民主党の福山哲郎議員が25日の参院予算委で提示した昨今の「自民党議員の不祥事事案」と題した一覧資料によると、IR汚職事件の収賄罪で逮捕され、証人買収でも再逮捕された秋元司衆院議員をはじめ、公選法違反で検察審査会が起訴相当と議決した菅原一秀衆院議員、「桜を見る会」の前夜祭をめぐる政治資金規正法違反で、公設秘書が罰金100万円の略式命令を受けた安倍晋三前首相、大手鶏卵生産会社「アキタフーズ」をめぐる贈収賄事件で、収賄罪で在宅起訴された吉川貴盛元農相、19年夏の参院広島選挙区をめぐる大型買収事件で逮捕、有罪判決後に議員辞職した河井案里前参院議員、夫で公判中の克行被告など……キリがない。

■政権与党は国民を舐め切っている

 今国会では新たに総務省の接待問題も浮上した。

 放送法の外資規制に違反していたにもかかわらず、衛星放送事業が認定され、さらに違法状態のまま事業が子会社に引き継がれた「東北新社」と、政務三役経験者に接待を繰り返していた「NTT」の両社幹部が同省幹部に接待を繰り返し、「行政が歪められていたのではないか」という疑惑だ。

 しかしこの問題も、うやむやになりつつある。疑惑のカギを握るとみられた谷脇康彦前総務審議官は早々に辞職し、菅の長男と会食していた山田真貴子前内閣広報官も「体調不良」を理由に雲隠れしてしまったからだ。

「東北新社」の中島信也社長が外資規制違反について総務省に報告したと明かしたにもかかわらず、名指しされた同省の鈴木信也電波部長が「記憶にない」と突っぱねていた問題もいつの間にか雲散霧消してしまった。

 さらに武田良太総務相もNTTの澤田純社長と昨年11月に会食していたことを「週刊文春」にスッパ抜かれたものの、新たに同省が設置した第三者検証委員会の「調査中」を理由にダンマリを貫いている。これだけの疑惑が噴出し、総務省の接待問題では衆参両院で参考人招致が行われたにもかかわらず、いずれも「不発」なのだから国民は不満が募るばかり。

 結局、自民党のいつもの逃げパターン。閣僚や議員に疑惑や醜聞が発覚すると、当事者は「知らない。記憶にない」を繰り返し、市民団体が告発状を出して初めて検察が重い腰を上げるものの、アリバイ程度の捜査でお茶を濁して不起訴処分とし、仕上げは検察審査会でオシマイ――という流れなのだが、もういい加減、ウンザリだ。

 政治評論家の本澤二郎氏がこう言う。

「第2次安倍政権以降、酷い状況が繰り返されているのは間違いなく、政権・与党は国民を舐め切っている。そもそも野党はなぜ、衆院で徹底抗戦しなかったのか。そういう本気さが国民に伝わらないから支持率が上がらず、結果的に与党を好き勝手にさせ、国民を苦しめている。絶望的な状況ですよ」

権力とメディアの共同正犯で政治が堕落した

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国会で説明しろ!

 全ての疑惑が尻切れトンボ。このままでは国民は不満を通り越して落胆しかない。政治不信は、ますます高まるばかりだ。

 そうならないためにはどうするか。答えは決まっている。国会が疑惑について真相究明を徹底的に行うことだ。真っ先に手を付けるべきは参院広島選挙区をめぐる大型買収事件だろう。元法相の克行はこれまで公判で無罪を主張してきたが、23日になって突然、「選挙買収罪を争うことはしない」と地元議員らへの買収行為の大半を認めた。

 この事件では、自民党本部から血税を含む1億5000万円もの巨額資金が河井サイドに提供されていたことが判明しており、克行はこの資金をどう使ったのか。そこに首相だった安倍や秘書、当時の官房長官だった菅、二階俊博幹事長の指示や関与はなかったのか。「安倍・菅選挙」と揶揄された買収選挙の全容を明らかにするべきなのは言うまでもないだろう。

克行は「私の行為によって深刻な政治不信を招いたことを真摯に反省している。信頼を裏切ってしまったこと、万死に値する」とのコメントを公表している。この言葉通り、「真摯に反省」「万死に値する」と考えているのであれば、昨年6月に逮捕されて以来、国民に一切説明してこなかった自らの行動を振り返り、国会で洗いざらい明かすべきだ。まさかとは思うが、このまま辞職してトンズラなんて考えているのであれば冗談ではない。

 買収は民主主義政治の根幹である選挙をカネで歪めるという許し難い犯罪であり、二階のように「他山の石」なんて他人事のように言っているのは論外なのだ。

■同じ道をぐるぐる回る聖火リレーのおかしさ

 それしても、前出の本澤氏が指摘していた通り、これでもかと言うほど政権・与党を追及する材料がありながら、攻めきれない野党もだらしない。元法相が買収選挙を認めるという前代未聞の大事件なのだ。与党が克行の国会招致に応じなければ、すべての国会審議を拒否する手段だってあるはずだ。なぜ、徹底抗戦の姿勢さえ示さないのか。

 総務省接待問題だって、違法接待を受けていた同省が職員の聞き取り調査を行うというから笑止千万。初めからお手盛り調査になるのは目に見えているワケで、野党も「ハイ分かりました」と簡単に認めていいはずがないだろう。

 おそらく野党議員の中には「今はコロナ禍だから」という消極的な意見があるのだろう。だが、そのコロナ対策だって菅政権はデタラメの連続だ。緊急事態宣言解除後の対応として「5本の柱」を打ち出したが、「柱」なんて格好つけているだけで、その中身は以前から指摘されていた当たり前のことを再び注意喚起したに過ぎない。要するに「コロナ禍」は野党が政権・与党を追及しない理由にはならないのだ。

 メディアもメディアだ。閣僚、与党議員の醜聞、疑惑が次から次へと出てくるにもかかわらず、それ以上、踏み込もうとしない。そもそも、「文春砲」の何十倍もの記者を抱えている大マスコミは毎日、何をやっているのか。官邸や霞が関官庁の記者クラブに閉じこもって発表モノを書いているだけが仕事じゃないだろう。

 ついでに言えば、政権寄りの大メディアは「コロナ禍そっちのけで批判ばかりしている野党」などと報じているが、ならば今のような「汚職まみれの与党」に好き勝手させておく方がいいのか。答えは子供でも分かるはずだ。

 中でも、愚にもつかない東京五輪の聖火リレーを実況していたNHKに至っては、どうしようもない。福島・双葉町で聖火のトーチを掲げた走者は、立ち入りが解除された駅前周辺だけをぐるぐる回っていただけなのに、中継映像では、さも長い距離を走っているかのごとく報じていたからだ。

 メディアであれば、東日本大震災から10年経った今もなお、「立ち入り禁止区域」がある状況を報じ、安倍・菅政権が言う「復興五輪」がいかに嘘っぱちか伝えるのが仕事だ。これでは忖度官僚と変わらない。NHKはもはや「菅チャンネル」と言っていいのではないか。

 衆院事務局に30年余り勤めた元参院議員の平野貞夫氏がこう言う。

「メディアの仕事は、政治の在り方や政治家の姿勢、社会の方向性はどうあるべきか、を伝えること。それが社会の木鐸としての役割です。しかし、今の日本のメディアは権力と一緒になり、権力を活用して国民を扇動していると言っても過言ではない。政治の堕落は、権力とメディアによる共同正犯です」

 このまま「いつか来た道」に戻る日があってはならない。




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