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<柳沢協二さんのウオッチ安全保障>日本が米http://www.tokyo-np.co.jp/中の衝突に巻き込まれる心配 安保法の施行から5年(2021年3月29日配信『東京新聞』)

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 安保法が施行されて5年になる。この間、自衛隊は南スーダン国連平和維持活動(PKO)で「駆け付け警護」の任務を付与され、計57件の「武器等防護」を実施してきたが、1発の弾も撃つことはなかった。「1発撃つ」とは、内戦や他国軍隊との戦闘に巻き込まれることだから、何もなかったことは良かったと思う。それは、自衛隊の武器使用権限が抑止力になったからではなく、自衛隊の慎重な姿勢が無用な衝突を避けてきたからだ。

 この5年間、中東は戦火が絶えず、アジアでは米中の対立が激化した。米国は台湾海峡に軍艦を派遣し、中国は米軍を標的とするミサイル演習を繰り返している。相互に相手をけん制する軍事的対峙は誤算による衝突を招きやすく、衝突すれば本格的戦争に拡大しやすい。米軍を守る自衛隊も無事では済まない。自衛隊が無事でも、戦争となれば日本が無事では済まない。

 米国のバイデン大統領が対中強硬姿勢を示し、尖閣防衛へのコミットメントを表明したことで、安堵した人もいるだろう。だが、中国が引っ込む気配はない。東アジアを舞台とした米中双方の軍拡競争が進むだろう。相互不信感の深まりのなかで、抑止のための行動がかえって緊張を高める「安全保障のジレンマ」の時代である。日本にとっては、「見捨てられない」かわりに「巻き込まれる」ことを心配する「同盟のジレンマ」の時代でもある。

 安保法のもと、自衛隊が「1発撃つ」前に考えておくべきことは多い。(寄稿)




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