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束ね法案に拙速審議の批判、自治体の裁量制約も デジタル関連法案(2021年3月30日配信『東京新聞』)

 デジタル改革関連法案の問題点は、同意なく個人情報が利活用される懸念があることにとどまらない。それ以外にも、個人情報保護に関する自治体の裁量権が制約を受ける恐れや、60本超の法案を束ねて提案した手法への疑問も指摘されている。

◆自治体の条例「いったんリセット」

 個人情報保護法の改正では、同法ではルールがなかった地方自治体を新たに対象に組み込む。政府の狙いは「2000個問題」と呼ぶ現状の解消。規定や運用の違う約2000もの条例が存在し、情報のやりとりを阻害していると強調する。

 自治体が独自に定めてきた個人情報保護条例は「いったんリセット」(平井卓也デジタル改革担当相)を求められ、同法で共通ルールが定められる。

 法施行後の自治体の対応に関し、政府は「基本的には、法令の枠内で条例を定めていただく」(平井氏)との立場。性的少数者(LGBT)の個人情報保護など、独自の規定を設ける自治体は、改正後も条例で上乗せできると説明する。

 ただ、法案審議では、例えば住民に「自己情報を管理する権利」を認めたり、死者の情報を保護すべき個人情報と明記したりしている自治体の取り組みが後退する可能性が指摘された。法案を問題視する三宅弘弁護士は「先行している自治体の制度が抑えられてしまう。条例制定権の問題になりかねない」と危惧する。

◆関連する63法案、5つに束ねて審議

 関連法案は計64本ある。衆院総務委員会で審議される1本を除き、関連する63本の新法案や改正案が5つに束ねられ、衆院内閣委で一括して審議されている。安全保障関連法や「働き方」関連法などで繰り返されてきた手法だ。

 63本の内訳は基本法案やデジタル庁設置法案など新法案4本、個人情報保護法やマイナンバー法などの改正案、デジタル化を妨げているとされる押印・書面手続きを見直すための改正法案約50本など。

 デジタル改革関連法案の審議入りは今月9日。政府・与党は週内の衆院通過を目指しているが、新たな官庁の設置の意義、マイナンバーと口座のひも付けを促すことの是非など、多くの論点がある同法案を1カ月程度で採決しようとする姿勢を野党や慎重派は「乱暴だ」と批判。十分な審議時間を確保するよう求める声が相次いでいる。

 束ね法案にしたことへの反発も大きい。政府が「法案は相互に密接不可分」と説明するのに対し、共産党の田村智子政策委員長は「法案審議の在り方に照らせば、まず基本法案とデジタル庁設置法案を議論し、成立させて、何を実施していくのか(の法案を議論する)というやり方が普通だ」と指摘。三宅氏も「非常に乱暴だ。膨大な法案をこんな形でやっていいとは思わない」と憤る。

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