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【独白】赤木ファイルは間違いなくある…提訴1年、自死した財務局職員の妻・赤木雅子さんの叫び(2021年3月30日配信『AERA.com』)

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亡くなった夫・俊夫さんの遺影を前に、インタビューに答える赤木雅子さん。「夫は、私にとってかけがえのない人でした」(撮影/編集部・野村昌二)

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生前の赤木俊夫さんの写真

 学校法人「森友学園」を巡る財務省の公文書改ざん問題で、自死した同省近畿財務局職員・赤木俊夫さん(当時54)。妻の雅子さん(50)が、国などに損害賠償を求める訴訟を起こして1年。これまでの日々と、これからを語る。
*  *  *
――昨年3月、国と財務省元理財局長の佐川宣寿(のぶひさ)氏を訴えてから1年が経ちました。

 夫が亡くなったのは提訴する2年前の2018年3月7日でした。だから、亡くなってからの2年とそれからの1年をどうしても比べるんです。亡くなってからの2年は、ずっと財務省から重たい蓋をされていた感じで、自分で動くことも発信することもできませんでした。だけど、提訴してからこれまでの1年は、自分の言いたいことを言えるし、多くの人に応援してもらっているので、すごく楽になれました。

――俊夫さんは、大阪府豊中市にあった国有地を学校法人「森友学園」に売却した際、財務省の「決裁文書」の改ざんをさせられ、うつ病を発症し、自死されました。提訴したのは、俊夫さんの遺志を継ぐためと聞いています。

 夫は改ざんに関わった公務員としての責任を、自らに問うていました。亡くなる直前に書いた手記には、「元は、すべて、佐川(理財)局長の指示です。抵抗したとはいえ、関わった者としての責任をどう取るか、ずっと考えてきました」と書き記し、悔いを残して亡くなりました。

 亡くなる前の夫のつらかった様子を思い出すと、あのとき、そばにいて助けてあげられなかったということは常に後悔しています。だから、今からでも裁判でもう一回助けてあげたいし、夫の悔しかった思いを晴らし、夫が死に至った真実を知るためにやっています。

――裁判の焦点となっているのが、俊夫さんが生前、文書改ざんの経緯をまとめたとされる「赤木ファイル」です。

 夫が亡くなった後、直属の上司だった方が赤木ファイルの存在を2回、私に話しています。あるのは間違いないと思います。

 国はこれまでその存在すら明らかにしていませんでした。だけど、3月22日に大阪地裁で非公開であった進行協議で、国は「探索中です」と答えたんです。

 あるものを出すのなら一瞬で終わることなのに、いまだに「探索中」と言うの、と思いました。

 でも、答えがあったことは前進だと思っています。国は5月6日までにファイルに関して書面で回答するとも伝えてきました。ファイルがあるかないか、わかるはずです。


「軽くみられる感じ…」

――裁判では、佐川氏にも賠償請求し、法廷で証言することを求めています。

 夫の改ざんは佐川さんの指示があったからなのですか、佐川さんは誰から指示されたんですか――。そうしたことを聞きたいですし、教えてほしい。

 私は佐川さんに2回、経緯の説明や謝罪を求める手紙を出したんです。責任を感じていますとか、指示していませんとか、今は答えられませんとか、何か返事があると思ったんです。だけど、戻ってきたのは「受け取って読みました」という返事だけ。それも、本人からではなく財務省から。無視というか、軽くみられる感じですよね。

――裁判は国側の抵抗によって長期戦の様相を呈しています。


 弁護士の先生から裁判は何年もかかると言われていたので、腹もくくって、長期戦は覚悟しています。

 自分で決めたことなので後悔してないです。それに、いつも夫も一緒に闘っている感じなんです。

裁判の時は夫の写真をカバンに必ず入れ、夫の使っていたベルトをつけて行ったりしています。口頭弁論も私が話すというより、夫が言ってほしいことを私が話しているようなところがあります。そんな私を、夫は「面白いことやってるなあ」って、そばにいて応援してくれるように感じます。

――お二人は仲がよかったと聞きました。

 はい。本当に、仲がよかったんです。私より8歳年上で、結婚して22年半でした。私のことをすごく大事にしてくれ、面白くて優しい人でした。

夫が亡くなって1年近くは、町で夫に似た人を見たりしただけで涙があふれてきて、止まらなくなりました。病院で「複雑性悲嘆」と診断されました。治療して今はずいぶんよくなりましたが、嫌なことがネットに書かれていたりすると、落ち込みます。

――今ほしいものはありますか。

 夫に会いたいです。夢でもいいから、出てきてほしい。

 夫の気配を感じることはあるんですけど、姿を見せてくれたのは夢の中だけです。だけど、夢で会えたのは亡くなって2カ月くらいして一回だけ夢枕に立っただけで、なかなか出てきてくれません。

――裁判が終結したら、何をしたいですか。

赤木ファイルが出てきて、夫が亡くなった真相が明らかになって、そして夫の改ざんに関わった人たちが夫の遺影に手を合わせに来てくれた時。その時にはじめて「終わった」と思います。その後は……、まだわかりません。

(構成/編集部・野村昌二)

※AERAオンライン限定記事

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Author:gogotamu2019
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