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(論)コロナ病床(2021年3月31日)

コロナ病床 自治体は確保に全力を(2021年3月31日配信『東京新聞』ー「社説」)

 緊急事態宣言の全面解除後、新型コロナウイルス感染症が各地で再拡大している。早急に、病床を確保する必要がある。地域ごとに適切な医療態勢をつくるため、各自治体は全力を挙げるべきだ。

 冬の「第3波」では、膨らむ感染者が医療機関の受け入れ能力を超えた。感染が判明しても入院先が見つからない患者も続出した。
 ここにきて都市部を中心に新規感染者が再び増え始めた。予想される「第4波」に備え、冬の教訓を生かさねばならない。
 医療確保の一義的な責任は、都道府県などの自治体にある。

 厚生労働省は今月、都道府県などに既存の病床確保計画を見直すよう通知を出した。コロナ対応と一般医療との両立に加え、「第3波」の2倍程度の感染者が出る想定で緊急対応計画を策定するよう2段構えで備えを求めている。

 厚労省はすでに、コロナに対応する医療機関などへの診療報酬の引き上げや、人材不足に陥っている他の病院などに医療従事者を派遣する医療機関に補助するなど財政支援は行ってきた。

 課題は医療機関同士の連携だ。コロナに対応する医療機関は一部にすぎない。しかも医療機関の約7割を占める民間病院の多くがコロナに対応していない問題も浮き彫りになった。コロナ病床確保は少しずつ進んでいるが不十分だ。

 各自治体は「第3波」より大規模な感染再拡大がありうるとの想定で、医療機関同士の調整に腰を据えて取り組み、コロナ病床の確保を進めるべきである。

 神奈川県は受け入れ可能な病院の空床状況を登録し、マッチングさせる仕組みを活用している。愛知県では医療機関同士が重症者と中等症以下とに分けて治療を分担している例もある。地域の実情に合わせて柔軟な対応を考えたい。

 医療機関の再編や役割分担はコロナ禍前からの課題でもある。少子高齢化に対応するには過剰な病床を削減すると同時に、高齢者向けにリハビリなどの機能を強化する必要があるからだ。

 調整役は都道府県だが、自治体が病床削減を嫌ったり、病院間の利害対立があったりして調整は進んでいない。各知事にとってコロナ対応は今後の医療機関再編の行方を占う試金石でもある。

 感染が再拡大する中、厚労省職員の大人数での深夜会食が発覚した。感染症対策の最前線に立ち、自治体や医療機関に厳しい対応を求める立場にあるという自覚が足りない。猛省を促したい。




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Author:gogotamu2019
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