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強制不妊手術「青春、夢奪った」原告5人の怒りや苦悩を一冊に 兵庫(2021年4月2日配信『神戸新聞』)

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不妊手術を受けさせられた原告らの訴えが詰まった本を持つ支援者=神戸市中央区橘通1

 旧優生保護法(1948〜96年)下で障害を理由に不妊手術を強いられた兵庫県内の5人が国に損害賠償を求めた訴訟に関連し、弁護団などが原告らによる裁判での意見陳述をまとめ、書籍化した。障害者への差別に対する怒りや苦悩をはじめ、手術を受けさせられた経緯、同法の歴史と問題点などがつづられている。(那谷享平)

 「国から子どもをつくってはいけないと言われた人たち−優生保護法の歴史と罪」と題した本は、B5判で160ページ。「優生保護法被害者兵庫弁護団」と、支援団体の「優生保護法による被害者とともに歩む兵庫の会」が発行した。

 原告5人のうち昨年11月に81歳で亡くなった県内在住で聴覚障害のある男性は、不妊手術から約50年後に提訴を決意。陳述書には「自分たちにも子どもがいたら今頃…。一緒に旅行に行ってみたかったな、年老いた自分たちの面倒を見てくれたりするのかなと考えたりします。でもそれは夢のまた夢だとあきらめています」と記した。

 また、脳性まひがあり、内容を知らされないまま12歳で手術を受けさせられたという神戸市の原告鈴木由美さん(65)は、術後に長く寝たきりになり「貴重な青春時代が奪われてしまった悲しみを分かってほしい」と訴える。寝たきりの状態から回復後も差別に苦しんだ。街中で見ず知らずの人に差別的な言葉を浴びせられることがあり、「同じ人間なのに、なぜ差別をうけるのか、そしてこのような風潮は以前と変わっていないのかと怒りを感じました」とつづる。

 本は5人の訴えに加え、原告側証人として裁判に参加した研究者や支援団体関係者の証言も記載。人生の可能性を奪った▽誤った障害者観を社会に流布した−など、原告側が指摘する同法の問題点が分かる内容になっている。

 訴訟は3月25日に神戸地裁で結審し、8月3日に判決が予定されている。「−兵庫の会」は「この本を読めば原告たちの思いや、優生保護法が障害者に与えた苦痛が分かる」とし、原告らへの理解と支援を求めている。税込み千円。問い合わせは同会(TEL078・341・9544)へ。

【旧優生保護法】「不良な子孫の出生を防止する」ことなどを目的に掲げ、知的障害や精神疾患、遺伝性疾患などを理由に強制的な優生手術(不妊手術)を認めた法律。議員立法により1948年に施行され、96年に母体保護法に改められ、優生手術などの規定が削除されるまで、全国で約1万6500人に強制手術が行われたとされる。ほかに約8500人が「同意あり」として手術を受けたが、実態は強制だったケースもあるとみられている。



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