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(論)育休(2021年4月3日)

男性の育休促進 休める職場の実現こそ(2021年4月3日配信『東京新聞』-「社説」)

 男性に育児休業の取得を促す改正案が国会に提出されている。子どもの出生直後の期間も、男性が育休を柔軟に取得できる制度を新設することが柱だ。さらに休みやすい職場の実現を促したい。

 共働きの男女がともに仕事と子育てを両立し、その能力を発揮できる就労環境を整えることは喫緊の課題だ。男性の育休取得の促進は、その実現に欠かせない。

 育休制度は原則、子どもが1歳になるまで取得できる。保育所が見つからないなどの事情があれば最大2歳まで延長できる。

 男性の育休取得を進めるため、これまでも夫婦がともに取得する場合は、子どもが1歳2カ月になるまで延長できるなどの支援策が導入されてきた。

 だが、厚生労働省の2019年度調査では、民間企業に勤める女性の取得率83・0%に対し、男性は7・48%にとどまっている。男性の取得率は少しずつ増えてはいるが、その歩みは遅い。

 改正案に盛り込まれた「出生時育児休業」(男性版産休)は、出生からの8週間に計4週分の育休を2回まで分けて取れる。現行では取得する1カ月前までの申請が必要だが、2週間前までに申請すれば取得できるようにする。

 期間中の育休給付金は通常の育休同様、賃金の3分の2分が給付される。新制度は22年10月スタートを想定している。

 出産直後の妻は、育児や家事が大きな負担となる。産後鬱(うつ)を抱える場合もあり、夫が育休を取得する意義は大きい。

 制度を使いやすくするには、企業の取り組みがカギを握る。

 改正案は企業に対して、従業員に取得を働き掛けるよう義務付けている。制度の個別説明や上司の面談、社員研修や相談窓口設置などの環境づくりが必要となる。

 最も重要なことは休みやすい職場を実現することだ。育休を取りづらい雰囲気や上司の無理解などが残る職場もある。働く側には、取得によって人事評価が下がるのではないかとの懸念が残る。企業の都合で一方的に転勤や異動が決められる雇用慣行が、取得を思いとどまらせる場合もある。

 改正案には、育休取得状況の公表を大企業に義務付けることも盛り込まれた。子育てのしやすさを重視する学生にとっては、就職先選びの重要な指標となるだろう。

 男性が休みやすい職場は、女性も働きやすいに違いない。男女を問わず社員の子育て経験は、企業活動にもプラスに働くはずだ。




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