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パラ聖火の種火、「日本スキー発祥の火」現存しません…説明記述を削除(2021年4月3日配信『読売新聞』)


 新潟県上越市に日本で初めてスキーが伝えられて100年を記念し、10年前に市内で採火され、受け継がれてきたとされていた「日本スキー発祥の火」が、現存しないことが関係者への取材でわかった。県や市などは3月、発祥の火を今夏の東京パラリンピックの聖火の「種火」として使用すると発表。これまでは「継承されてきた既存の火」などと説明していたが、今回の発表では説明文からこうした記述が削除された。

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2011年1月12日に点火された「スキー発祥の火」。県のスキー観光PRキャラクター「レルヒさん」が右手に持ったランタンの中で燃えている(上越市文化振興課提供)

 発祥の火は、オーストリアの軍人レルヒ少佐(1869~1945年)が1911年に上越市で行った、日本初の本格的なスキー指導から100年後の2011年1月12日、「日本スキー発祥記念館」がある市内の金谷山で、太陽光を集めて点火された。

 火の管理を担当する市文化振興課によると、11年の点火当初から火そのものを保管する予定はなく、ベンジンを使用する「白金カイロ」の熱源として使ったという。だが、カイロの燃料がなくなり、熱が途絶えた。

 同課の串橋祥子課長は取材に対し、「燃料がなくなれば熱もなくなるが、スキー発祥の歴史への思いはずっと込めている。我々としては『思い』を継承してきたという認識だ」と説明した。

 発祥の火は、長野県白馬村のスキー場で毎年2月に開かれる「白馬八方尾根火祭り」のたいまつ滑走や、上越市の雪のライトアップイベント「灯ともしびの回廊」などで分火され、利用されてきた。

 こうしたイベントのたびに、同課職員が白金カイロに燃料を入れ、マッチやライターの火で再び発熱させていたという。


 東京五輪・パラリンピック大会組織委員会や県などは3月31日、県内で8月中旬に行うパラリンピックの聖火の採火イベントで、発祥の火を種火として使うと発表した。

 種火としての使用は、大会の延期が決まる前の昨年2月にも発表されている。その際の県や市の発表資料には、「日本スキー発祥100周年を記念して2011年1月12日に採火された火」「日本スキー発祥記念館で継承されてきた既存の火」という記述があったが、今年3月の発表ではそうした記述がなくなった。

 市によると、聖火の採火イベントは8月12日に行われる予定。上越市合併前の旧14市町村から中学生が参加し、発祥の火から14個のランタンに採火し、いったん旧14市町村で展示。その後、「上越市の火」として再び一つに集め、最終的に県内30市町村で採火された火とともに東京に送られ、パラリンピックの聖火となるという。

 上越市の採火イベントを所管する市教育委員会オリンピック・パラリンピック推進室は取材に対し、「市民の思いがこもっており、名称や使用に問題はないと認識している」と説明した。採火に関わる中学生には「ともし続けられている火ではないと、きちんと説明する」としている。




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