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同性カップル住所無断掲載の三重県議を直撃 反省や謝罪の言葉なし

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公開質問状の住所が記載された封筒の画像。小林議員のブログ「三重県議会議員 小林たかとら」から。現在は削除されている。

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小林議員のブログ「三重県議会議員 小林たかとら」から。現在は削除されている。

 三重県の男性の同性カップルが、自民党の小林貴虎県議(47)に公開質問状を送ったところ、県議が自身のブログで、封筒に記された自宅住所や名前、電話番号などを暴露したことが、大きな反響を呼んでいる。小林県議が3月、同性カップルについて「婚姻と同等の権利をよこせと言うことなら、同等の責任を果たさなければその資格はないでしょう」などとツイッターに投稿。男性の同性カップルが公開質問状を送付したところ、小林県議は公開質問状や個人情報などを3月30日に公開し、6日目の4月5日になってようやく削除した。

 どういうつもりで、個人情報を公開し、そして削除したのか。小林県議を直撃すると、「私は、ゲイ、レズビアン、トランスの方、FTMもMTFの方々とも、お話をさせていただきました」とした上で、「私への非通知電話を含めて、非常に誹謗中傷が絶えない。電話がたくさんかかってきます。私の周辺の方々に迷惑がかかっているということで削除しました」などと答えた。およそ20分にわたって話を聞いたが、反省や謝罪の言葉は聞けなかった。また、AERA dot.では、公開質問状を送った同性カップルにも取材。その様子を記事にした後編は近日公開予定だ。

*  *  *

(以下は小林県議との一問一答)

─削除したのは何時頃なんですか。

(4月5日の)午後だったと思います。正確には覚えていませんが……。私は録音しています。取材を受ける時には私はみなさんにお伝えしています。切り取りがある時には、私はまたブログに書かなければいけなくなりますし、ぜひ、公正な報道を望みます。

 今回、私が直面したように率直なことを書けば、糾弾されて、そして、切り取られ、公開されて。今でも嫌がらせの電話がかかってきて、モノによっては、今の方たちとは関係がないと信じたいですが、私がホームページ上に上げている家族の写真をtwitterで拡散している人がいます。私の未成年の子供も写っています。彼らは何も関係はないはずです。なので、こういうことがどんどん起これば、他の方々は尚のこと、もうLGBT問題には関わりたくないと言うでしょう。そうすると、どんな法整備が必要なのかという活発な議論が萎縮されるんです。本当にそれが性的少数者の当事者ためになるんでしょうか。私は比較的擁護してきたつもりです。私はこれ以上関わりたくないと思い始めています。でも、私が代弁してきた三重に住むクローゼット(性的指向を非公開の人たち)は、いろんな意味で応援をしてくれてますし、感謝をしてくれてます。

──質問状を送ってきた人の名前や住所、電話番号などの個人情報を公開するのは問題ではないか。


 この方、どういう方たちかご存じですか。この方々は、大阪から移住され、三重県伊賀市に住まわれた。ご自身が性的少数者であるということを公言されて、今のパートナーシップ制度を使って、地元の新聞などに取り上げられて、パートナーシップ制度の導入の要望に来る人たちなんです。この方たちは、自分の性的指向を公表して講演会活動をしている人たちです。

 騒動の発端は、三重県伊賀市に住む男性カップルの嶋田全宏さん(45)と加納克典さん(41)が、小林県議がtwitterで触れている、「同性婚」や地方の「パートナーシップ制度」について見解を聞きたいということだった。2人が「公開質問状」を県議に郵送し、小林県議は3月30日の自身のブログで「公開質問状」への回答を載せるとともに、封筒に書いてあった名前と住所の画像をそのままアップし、電話番号まで暴露して、ネット上にはその行動を批判する声が殺到した。小林県議は、こう弁解する。

「私としては、死ぬまでクローゼットで、誰にも自分の性的指向を公表しない方の住所や、(2人が)性的少数者ということを公表したわけではなく、そもそも(2人は)公にLGBT活動している人たちです。初めから公開質問状ということですから、私は公開させていただいたつもりです」

──2人は3月31日に小林県議に会いに行き、直接話をし、小林県議から「公開質問状を取り下げるのなら、住所などを削除する」と言われたと主張していますが、本当でしょうか。

そのように伝えました。

──2人が SNSから「公開質問状」を削除したので、それを受けて、県議は住所などの個人情報を削除したということではないのですか。

 違いますね。彼らからはいまだに何も返事がないです。4月1日、彼らのtwitterで公開質問状を取り下げたということは、知人を通じて聞いてはいますが、私は直接、何もうかがっておりません。ですから、公式に取り下げたとうかがってないので、ブログはそのままになってます。

──県議はブログで「職務上知り得た秘匿すべき情報ではなく、地方自治体法に書かれる守秘義務にあたるものではない」「個人情報保護法は行政機関や事業者など広く個人情報を収集しうる組織に於いてその取り扱いに関して定めたものであり、全く該当しない」などと正当性を主張しています。それなのに、どうして削除されたのですか?

 私への非通知電話を含めて、非常に誹謗中傷が絶えない。電話がたくさんかかってきます。私の周辺の方々に迷惑がかかっているということで削除しました。

──twitterに書いていた「婚姻と同等の権利をよこせと言うことなら、同等の責任を果たさなければその資格はないでしょう」「地方のパートナーシップ制度は国を追い込むための戦略」「ましてや多くのクローゼットの当事者がこの制度は要らないと言うのを聞くと、なお」などと書いていたのは本意なんですか?

 本意です。私も、三重県でパートナーシップ制度に関わりがあって議論をしていますが、国の制度を動かすためにというつもりはありません。地元の当事者の方々が求められる内容で、その課題を解決するために整備したはずです。

──現在は三重県伊賀市ではパートナーシップ制度が施行されていますが、もうすぐ、三重県でも施行されますね。

 今年9月施行ですが、運用に対しては、今議論が進められているところです。同性婚すべてを今のところ全面的に否定するつもりはないんです。どちらかというと、私は必要な制度は整備するべきだと考えています。

──このパートナーシップ制度は必要だから整備すべきだということですか。

 ただ、異性婚を前提に法律婚はでき上がってますが、これはそもそも同性婚を想定したものではないことはご承知の通りだと思います。ですから、それをそのまんま、憲法の解釈だけで、異性婚も同性婚も認められるんだという議論は非常に無理があると思っています。札幌地裁の判例のように一定、同性愛者であっても、長く一緒に住んでいたりだとか、生計を一緒にしていたりとか、様々な条件があると思います。法的に保護に保護されていないというのは、確かに指摘の通り、問題があるんだろうと思います。現在、法整備ができてないんだろうと思います。

 これは国会の話なので、私が口を出すものではないですが、同性愛者の方々が指摘されたような権利保護、法的保護を受けられるような制度は整備すべきだと考えています。本当に当事者の方々が望んでいる法整備とは何なのか、議論すべきだと思いましたし、そのためには公開質問状に関しては回答させていただきました。

──同性愛、あるいは同性婚に対しては否定する者ではないということですか。

 私は比較的、ニュートラルだと思っています。決定的に同性愛者なんかダメなんだと言っている人たちが、実際にいます。私の周りの議員も『理解ができない』と言っている人たちがいます。むしろ、私は三重県議会の中でも、そして、現在も比較的、私はたくさんのクローゼットの方ともお話をしましたので。その中でなおかつ、パートナーシップ制度や同性婚が不要だという人たちもいます。その方たちの多くはクローゼットです。今の方たちとは違って、自分たちの意思表明ができなくて、かつこんなものがあったら、むしろわれわれが息苦しくなるだけだ、という方たちもいるんです。その方たちのことも考慮しながら、でも、必要だという方もいて、じゃあ、どんな制度だったら、誰もが使えるものなのかということを考えた上で議論させていただいたつもりです。レズビアンでもたとえばシングルマザーで非正規雇用で、生活困窮者でという方たちもいるんだから、一概にみんながみんな、ゲイと同じ状況ではなくて、制度を乱用する人たちではないんだということをむしろ、擁護してきたつもりです。にもかかわらず、私が何かアウティングしたような書かれ方をするのは非常に心外で、現実にそぐわないと思っています。とても残念です。

(AERAdot.編集部 上田耕司)






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