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「またか…」 翻弄される飲食店、繰り返される対策強化と緩和(2021年4月8日配信『毎日新聞』)

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高層ビルが建ち並ぶ東京都心。中央奥は皇居=東京都港区で

 新型コロナウイルス対策の「まん延防止等重点措置」が、東京都にも適用される見通しとなった。対象地域の飲食店は政府の基本的対処方針を踏まえ、営業時間を午後8時までに短縮するよう要請される可能性がある。年明け早々に再発令された緊急事態宣言が解除されてから半月余。繰り返される対策の強化と緩和に、飲食店関係者は翻弄(ほんろう)されている。

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 東京23区で感染者数が2番目に多い新宿区。野球ファンが集う同区四谷の居酒屋「あぶさん」店長、石井和夫さん(71)は、まん延防止措置が東京も適用されそうだとのニュースに「またか」とつぶやいた。

 都は2度目の緊急事態宣言が始まった1月8日以降、営業時間を午後8時までに短縮し、酒類の提供を同7時までとするよう飲食店に要請した。宣言は2回の延長を経て3月22日から解除されたものの、首都圏1都3県は午後9時までの時短要請を続けている。

 石井さんは要請に従う考えだ。営業時間は1時間早まって午後8時までとなるとみており「一番注文が入る時間帯なのに……」と肩を落とす。この1年間の売り上げは例年の3割程度。「今年いっぱいコロナ禍が続いたら店はつぶれてしまう」とうなだれる。常連客の会社員男性(36)も「野球観戦できると思ったが、午後8時閉店だと難しいかもしれない」と残念そうだ。

 若者が集う渋谷駅のそばで約40店が軒を連ねる「のんべい横丁」。小料理店「水車」を切り盛りする金井広実さん(47)も「客が増える時間だから、閉店が9時と8時では大違いだ」と落胆する一人だ。かつては他の店から「はしご」して訪れる客を当て込んで深夜まで営業していた。でも今年1月からの緊急事態宣言下では休業に踏み切った。店は4月に入ってようやく再開したばかり。「いつまで店を続けられるだろうか」とうつむく。

 まん延防止措置が適用されれば、飲食店のカラオケ利用も自粛を求められることになりそうだ。昼間のカラオケを売りにしている門前仲町(江東区)かいわいのカラオケ喫茶「詩(うた)の扉」。店長の白倉雅之さん(65)はまん延防止措置が適用されたら「休業する」と言い切る。

 考えられる限りの方策を実施してきたという。客の検温やマスク着用、店内の消毒を徹底し、1席ずつビニールシートで仕切る。マイクの使い回しを避け、ステージはアクリル板で囲む。換気のため二酸化炭素(CO2)濃度を計測する機器も購入した。それでも、客足が遠のけば意味を成さない。昨年4~5月と今年1~3月の緊急事態宣言下でも休業せざるを得なかった。「またか、という感じ。これ以上どうすればいいのか」と嘆いた。

 一方で開き直る関係者も。豊島区のある居酒屋の男性店主(60)は緊急事態宣言の解除後、深夜営業を続けている。まん延防止措置の適用が始まっても、見回りが訪れるまで時短に応じるつもりはない。「緊急事態宣言と同じく延長されるのではないか。生活がかかっている。終わりが見えない要請には付き合えない」【井口慎太郎、木下翔太郎】




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