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<つなぐ 戦後74年>ゲゲゲの娘、反戦語る 「きなくさい世に」危機感(2019年8月19日配信『東京新聞』-「夕刊」)

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父親の戦争体験を語る水木しげるさんの長女、原口尚子さん=名古屋市で

 「ゲゲゲの鬼太郎」で知られる漫画家の故・水木しげるさんは、太平洋戦争で左腕を失い、その体験を多くの作品に残した。長女で「水木プロダクション」代表の原口尚子(なおこ)さん(56)=東京都調布市=は今夏、戦争を巡る父の体験談やエピソードを初めて本格的に人前で語った。戦争体験者が少なくなる中「戦争に向かうハードルが低くなっている気がする」という危機感が背中を押した。 

 名古屋市名東区にある戦争と平和の資料館「ピースあいち」で7月20日、70人余の聴衆を前に、原口さんはマイクを握った。水木さんが漫画の下書きに「生きようという気持ちがないと神様も助力してくれない」と書き残していたことや、2003年に叙勲を受けた際に「勲章は戦争で死んだ者にやるべきです」と言った逸話を紹介。「水木は亡くなる間際まで、戦友のことを心に留めていた。漫画家だった60年間を凌駕(りょうが)するほど、3年間の戦争の記憶は大きかった」と父の思い出を語った。

 水木さんは1943年、陸軍2等兵として南方の激戦地ニューブリテン島(ラバウル)へ。ワニに食べられたり、海で生魚を食べようとして喉に詰まらせたりして死んだ仲間も見た。本隊から分かれ、9人の分隊で最前線に送られたが、自分以外の分隊は全滅。上官には「なんで生きて帰ってきた」という言葉を浴びせられた。その様子を「総員玉砕せよ!」などの戦記に残した。

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戦争体験を語る水木しげるさん=2011年10月、東京都調布市で

 ただ、原口さんが父親から聞いていたのは「現地の人から食べ物を分けてもらったとか、いい話だけ」。過酷な体験は漫画やエッセーで知るしかなく、爆撃を受けた時の心情を聞こうとしても「忘れた」とはぐらかされていた。

 これまで、父と戦争について語ってほしいと頼まれても「表に出たくない」と断ってきた。しかし水木さんは2015年に死去。終戦から70年以上が経過し、父と同じように戦場を知る人が減ってきた。「きなくさい世の中になっている。戦争の怖さが(若者の)耳に届きづらい」と肌で感じるようになり、今回の講演を引き受けた。

 今後の取り組みは未定だが、読みやすい漫画を通して父の体験を知ってほしいという気持ちは変わらない。「鬼太郎、水木しげる、戦争…みたいに、身近なところから戦争の話を聞くきっかけになれば」



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◆展示概要◆

○日中戦争から南方進出へ

①太平洋戦争突入

・真珠湾攻撃 『コミック昭和史 3巻』『トペトロとの50年』より

・南方戦線の戦況(1942年) 『コミック昭和史 3巻』『コミック昭和史 4巻』より

②水木しげる戦場へ

・出征前の手記/作品「赤紙がきた場面」「軍装の兄と」/写真「鳥取連隊入隊前」「父の写真」/戦地から父に宛てた軍事郵便

③水木しげるが描いた戦争

・作品『ラバウル戦記』『総員玉砕せよ!』から

④南方戦線の日本兵―報道から

⑤終戦への道のり―報道から

○水木しげる「私の履歴書(9)~(15)」

○地元の新聞報道(1942年~1945年)

○作品「運命のガダルカナルの戦い」「やがて戦い終えて」

○写真週報にみるラバウル戦線          ほか

開催期間 2019年7月16日(火) ~ 2019年9月1日(日)
開催場所 3階企画展示室
入場料 大人600円 小・中・高生200円(入館料大人300円 小・中・高生100円を含みます)
関連企画 講演会 「父 水木しげるの戦争を語る」
7月20日(土)13:30~15:00 
1階交流のひろば
お話  原口尚子さん(水木しげる長女)
参加費 大人1000円 小中高生300円(入館料や水木展入場料とは別途に必要です)
要予約 定員になり次第締め切ります。

講演会 「妖怪ぬりかべと水木しげるの戦争体験」
と き 8月17日(土)13:30~15:00 
ところ 1階交流のひろば
お話  蛸島直さん(愛知学院大学文学部教授 民俗学)
参加費 入館料または特別展入場料でご参加いただけます。
その他 会期
7月16日(火)~9月1日(日)11:00~16:00(最終日は15:00まで) 
休館日・月曜日(会期中は日曜日も開館します)

ピースあいち公式サイト➡ここをクリック(タップ)




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Author:gogotamu2019
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