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水俣病被害、山間部や対岸でも 特措法救済の対象地域外(2019年8月27日配信『朝日新聞』)

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 水俣病被害者救済法(特措法)に基づく救済策の対象地域外でメチル水銀の被害を受け、一時金給付の対象となった被害者の居住地が明らかになった。熊本県の水俣・芦北地域の山間部や対岸にある天草地域、鹿児島県側も含まれていた。

 県は2015年、対象地域外の3076人を一時金の対象にしたことを明らかにしたが、具体的な居住地は公表してこなかった。

 地域外で救済対象になるには、水銀に汚染された魚介類を日常的に食べていたことを証明する必要があるなどハードルが高かった。対象から外れた被害者らは国と県、原因企業チッソに損害賠償を求めて提訴。その訴訟の中で裁判所からの求めに応じ被告側が提出した資料には、地域外で県が給付対象とした人が、どの地域で水銀の被害を受けたかが示されている。

 ログイン前の続き対象地域は、過去に水俣病患者が確認された地域などをもとに県が定めている。海岸から離れた山間部は対象地域外とされたが、資料では水俣市中心部から約14キロ内陸の同市久木野で67人、古里は48人、越小場で84人が救済対象になっていた。芦北町でも黒岩は96人、球磨村に近い吉尾は85人、告は91人、宮浦で105人に上る。

 黒岩地区には、不知火(しらぬい)海の汚染が深刻化した1950~60年代、漁港で水揚げされた魚が流通したことが証言などからわかっており、沿岸部でなくても汚染された魚を食べたことによる被害が、資料で裏付けられたことになる。被害を受けた地域は、対岸の天草地域や鹿児島県側にも及んでいたことも示している。

 熊本県水俣病保健課は「対象地域を定めて迅速に判断できる仕組みをつくった。対象地域外を切り捨てるのではない」と説明。

 県はこれまで「汚染地域は広がっていない」としていた。ノーモア・ミナマタ被害者・弁護団全国連絡会議事務局長の寺内大介弁護士は「天草地域や山間部にまで被害が広がっていたことを県が自ら認めた資料だ」と指摘。水俣病不知火患者会の元島市朗事務局長は「対象地域と地域外という線引きに科学的根拠がないことは明らか」と話す。




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