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昭和天皇の沖縄観(2019年8月29日配信『琉球新報』-「金口木舌」)

 若者の会話で「内地」という言葉が今でも頻繁に出てくる。もちろん、自分たちは「外地」に住んでいるのだと意識しているわけではない。「内地」の対義語として念頭に置いているのは「沖縄」である

▼内地人を指す「ないちゃー」という言葉もよく聞く。やはり自分を「外地人」だと思っているわけではない。では「うちなーんちゅは日本人か」との問いに若者はどう答えるか。返答はさまざまだろう

▼「内地」という言葉はいつから日本人の意識に上ったのか。1889年初版の辞書「言海」には「内地」の項目がある。語釈は「属地ニ対シテ、一国ノ本土ノ称」というもの

▼「言海」発刊から約10年後に生まれた昭和天皇の発言に戸惑う。沖縄不返還のマッカーサー方針に関して「徳川時代以下となる事だ。これは誠に困った事」と述べたという。田島道治初代宮内庁長官の「拝謁(はいえつ)記」にあった

▼「同一人種民族が二(に)国(こく)ニなるといふ事はどうかと思ふ」とも語っている。1951年の発言である。米軍による沖縄長期占領を望むメッセージを発した人の発言をどう受けとめればよいのか。「琉球処分」で獲得した土地への冷めた視線を感じてしまう

▼戦争の「反省」ばかりが注目された「拝謁記」に昭和天皇の沖縄観を垣間見た思いがする。今、気になるのは、内地に住むないちゃーの沖縄観。視線は温かいだろうか。




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