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性別変更を同意なく明かされ苦痛 大阪の女性が勤務先提訴(2019年8月30日配信『産経新聞』)

 性同一性障害のため性別を変更したことを職場で同意なく公表され心身に苦痛を受けたとして、看護助手の女性(48)が30日、勤務先の病院を運営する医療法人(大阪府)に慰謝料など約1200万円の損害賠償を求める訴訟を大阪地裁に起こした。

 訴状などによると原告は男性として生まれたが、性別適合手術を受け、戸籍の性別や氏名も変更して10年以上女性として生活していた。現在の職場で勤務を始めて間もない平成25年秋、上司から元男性と職場で明かすよう求められたが、原告は「必要ないのでは」と説明。しかし上司に「医療関係者だから大丈夫」などとして公表された。

 その後、同僚から同じ更衣室での着替えを「気持ち悪い」と言われたり、上司から体を見せるよう求められたりしたと主張。苦痛が重なり、原告は今年2月に飛び降り自殺を図って重傷を負ったという。

 本人の了承なく、他人が性自認や性的指向を暴露する行為は「アウティング」と呼ばれ、社会問題化している。

 原告側代理人の仲岡しゅん弁護士は「差別的なハラスメントを防ぐ適切な対応を怠った」と話した。

 医療法人側は「訴状の内容を確認した上で、誠実かつ適切に対応したい」とのコメントを出した。



性別変更「同意なく明かされた」 勤務先の病院提訴へ(2019年8月29日配信『朝日新聞』)

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「なぜこれほど差別を受けるのか、苦しかった」と話す原告=大阪市北区

 性同一性障害で性別を変えたことを勤務先の病院で同意なく明かされ、同僚らの言動で精神的な苦痛を受けたとして、大阪市の女性(48)が30日、病院を運営する医療法人に慰謝料など約1200万円の損害賠償を求める訴訟を大阪地裁に起こす。女性側代理人の弁護士らによると、他人の性に関する情報を同意なく明かす「アウティング」をめぐる訴訟は珍しいという。

 女性側代理人の仲岡しゅん弁護士(大阪弁護士会)によると、原告は男性として生きることに違和感を覚え、20代で性別適合手術を受けた。2004年に性同一性障害特例法に基づいて戸籍の性別を女性に改め、05年に家裁に申し立てて名前も変えた。13年10月、大阪府内の病院で看護助手として働き始めた。

 訴状によると、原告は働き始めて約2週間後、看護部長から「元男性」と明かしていいかを聞かれ、「すでに戸籍も体も変わっているし、必要はないのでは」と伝えた。しかし、医療に携わる者同士だから問題ないとして、同僚たちの前で明かされたという。

 その後、同僚らから、原告が女性更衣室を使うことを「気持ち悪い」などと言われた▽体を見せるよう求められた▽結婚して夫の姓に変わった際、中傷された――などと主張。こうした行為による精神的苦痛が積み重なり、原告は今年2月、病院6階から飛び降り自殺を図り、肋骨(ろっこつ)やかかとを骨折したという。

 原告側は「本人の意に反して性別変更を明かすことは許されず、従業員への適切な指導も怠った」と訴えている。病院側代理人の弁護士は「損害賠償請求や提訴の予告を受けておらず、主張を把握していない」などとしている。

「アウティング」防止、国も動く

 自分の性をどう認識しているか(性自認)、どんな人に恋愛感情を抱くか(性的指向)について、他者が本人の意思に反して明かす「アウティング」。原告は「人格を否定され、嫌がらせを受けて本当に苦しかった」と主張する。

 東京都国立市は昨年4月、こうした行為を禁じる条例を施行。厚生労働省も防止に力を入れ、今年5月には改正労働施策総合推進法が成立した。企業に具体的な防止策を求めることになり、その指針ではアウティングをパワハラ行為の一つとして記す方針だ。

 性的マイノリティーの問題に詳しい金沢大の谷口洋幸准教授は「性自認や性的指向は、他人がみだりに踏み込んではいけない領域。望まない公開をされて、聞かれたくない質問をされて嫌な思いをする人は少なくない」と指摘している。

 アウティングをめぐっては、同性愛者であることを同級生に暴露された後、建物から転落死した一橋大学法科大学院生の男性の両親が、同大学に損害賠償を求めて提訴。今年2月の東京地裁判決は「安全や教育環境への配慮義務に違反したとは認められない」と両親の請求を棄却した。両親は当初、アウティングをした同級生も提訴したが、和解していた。




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