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厚労政務官辞任 説明責任軽視が目に余る(2019年8月30日配信『新潟日報』ー「社説」)

 疑惑を否定しながら、なぜきちんと説明もせずに辞めるのか。不可解さが募るばかりだ。有権者に対する責任を放棄した態度としか思えない。

 外国人在留資格の申請を巡る口利き疑惑報道を受け、上野宏史厚生労働政務官(自民党、衆院比例南関東)が28日に政務官を辞任した。

 上野氏は記者会見も開かず、事務所を通してコメントを発表しただけだ。「法令に反する口利きや、あっせん利得処罰法に触れる事実はない」とした上で、「誤解を招きかねない」として辞任を決意したとした。

 上野氏は8月16日を最後に厚労省に登庁していないといい、コメントでは「体調を崩し役所に出ることがままならない」とも記している。

 だが、政府の一員である政務三役に浮上した疑惑である。事実を明らかにしないまま、辞めれば済むというものではあるまい。記者会見を開いて説明するのが当然である。

 「雲隠れして、印象が悪かった。堂々と説明すべきだ」。地元からは、こうした声が出ているという。上野氏は真摯(しんし)に受け止めなければならない。

 疑惑は先週発売の週刊文春が報じた。

 それによると、上野氏は東京都の人材派遣会社が関わった在留資格認定証明書を迅速に交付するよう法務省に働き掛ける見返りとして、同社から現金を受け取ろうと計画したとされる。

 その根拠としたのは、上野氏と秘書が交わしたとされる会話の録音だ。

 ただし、上野氏はコメントで疑惑を否定している。ならば堂々と反論すればいいはずだ。にもかかわらず辞任したのは、ふに落ちない。公の場に姿を現さないというのは、疑念に拍車を掛ける。

 政務三役が辞任するのは、失言で4月に事実上、更迭された塚田一郎元国土交通副大臣と桜田義孝前五輪相以来となる。

 道路整備を巡る「忖度(そんたく)」発言が問題となった塚田氏は、7月の参院選新潟選挙区で敗れた。有権者の不信感が大きかった証しだろう。

 今回の上野氏の辞任も、安倍晋三首相の任命責任が問われなければならない。臨時国会できちんとただす必要がある。

 想起するのは、秘書に対する暴行疑惑が浮上した石崎徹衆院議員(自民党、比例北陸信越)である。

 地元新潟市で私設秘書を務めていた男性が、石崎氏から暴行を受けたとして県警に被害届を出したと週刊新潮が報じたのは7月中旬だった。石崎氏と秘書とみられる男性のやりとりの録音が残されていた。

 ところが今日に至るまで石崎氏は記者会見を開かず、公の場で説明をしていない。2度コメントを発表したが、肝心の暴行の有無には言及がない。

 政権与党の政治家が疑惑を報じられながら、説明責任を軽んじるような態度を続ける。1強政権のおごりの表れと見られても仕方あるまい。




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