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「児相と自治体との連携が不十分だった」所長が初めて認める 鹿児島女児死亡(2019年9月4日配信『毎日新聞』)

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記者会見で事件について説明する鹿児島県中央児童相談所の佐多士郎所長=鹿児島市で2019年9月4日午後1時33分

県中央児童相談所所長が記者会見 徘徊4回、一時保護に踏み切らず

 鹿児島県出水市で同居する4歳の大塚璃愛来(りあら)ちゃんを殴ったとして母親の交際相手の男が逮捕された事件で、死亡した璃愛来ちゃんが夜に1人で徘徊(はいかい)を繰り返していた今年3~4月、児童相談所が母親に「次は一時保護する」と警告した後も璃愛来ちゃんが徘徊したにもかかわらず、児相が一時保護していなかったことが4日、判明した。保護時の対応を巡り県警と児相の認識も食い違っており、関係者間の連携不足がまたも露呈した。

 県中央児童相談所の佐多士郎所長が同日記者会見し、明らかにした。事件を巡っては、璃愛来ちゃんの虐待疑いに関する自治体と児相の連絡不足など対応の遅れが指摘されており、佐多所長は会見で「(児相と自治体との)連携が不十分だった」と初めて認めた。

 佐多所長によると、3月21、28、29日と4月2日の計4回、璃愛来ちゃん母子が7月まで住んでいた同県薩摩川内市で、璃愛来ちゃんが夜に自宅アパート近くの戸外で1人でいるところを発見され、いずれも通報を受けた県警薩摩川内署員が保護した。

 同署は1回目と3回目の徘徊の後、児相に一時保護を検討するよう通告。児相は3回目の徘徊の翌日の3月30日、母親に面会し「再度このようなことがあったら一時保護する」と伝えていた。

 ところがその3日後の4月2日、璃愛来ちゃんが4回目の徘徊をした際も、一時保護に踏み切らなかった。児相は翌3日、母親と再度面会したが「家から引きはがすことはできない」(佐多所長)として、再度「次は一時保護する」と指導するにとどめた。

 4回目の徘徊について、佐多所長は警察からの連絡で璃愛来ちゃんの可能性が高いと判断し、ネグレクト(育児放棄)事案として児童福祉法に基づく一時保護を検討していたと説明。ただ「保護した警察官に璃愛来ちゃんが何も言わなかったので人定ができず、そのうちに母親が迎えに来て帰すことになった」と述べた。

 これに対し、県警少年課は「女児は璃愛来ちゃんと思われたため児相に一時保護するか尋ねたが、児相から『璃愛来ちゃんの可能性があれば、実母に引き渡してください』と言われた」と反論。児相もあいまいな姿勢により、県警側に一時保護の方針が伝わっていなかったと認めた。

 事件を巡っては、病院から璃愛来ちゃんの体にあざがあると連絡を受けた出水市が児相にその事実を伝えていなかった。また、男による虐待を疑わせる動画の情報を得ていたにもかかわらず、母親の2人目の妊娠を把握していた薩摩川内市も転出先の出水市も父親の存在を確認していなかった。会見で佐多所長は「転居や妊娠が分かった段階で児相も確認していくべきだった」と述べ、自治体に対応を任せていた点の不備を認めた。

 事件を受け、厚生労働省は4日、児相や薩摩川内、出水両市からの聞き取り調査を始めた。児相や自治体間の連携に問題がなかったかなどを調査する。

璃愛来ちゃんが3~4月に徘徊(はいかい)していた頃の動き

3月21日夜 1回目の徘徊。夜に出歩いていたため鹿児島県警薩摩川内署員が保護。県中央児童相談所に一時保護するよう通告

28日夜 2回目の徘徊。同署員が保護

29日夜 3回目の徘徊。同署員が保護。児相に一時保護を再び通告

30日 児相が母親に「再度このようなことがあれば一時保護する」と指導

4月2日夜 4回目の徘徊。児相は一時保護を検討したが県警側に伝わらず、同署員が迎えに来た母親に引き渡し一時保護せず

3日 児相が母親に「再度このようなことがあれば一時保護する」と改めて指導




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Author:gogotamu2019
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