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横井庄一さんと早期がん発見(2019年9月23日配信『宮崎日日新聞』ー「くろしお」)

 終戦から27年たって旧日本軍兵士だった横井庄一さんはグアム島のジャングルから救出された。帰国時のせりふが気の毒で痛々しかった。「恥ずかしながら横井庄一、生きながらえて帰ってまいりました」。

 13年後、横井さんは胃の不調を覚え、胃カメラ検査を希望した。ごく早期の胃がんが見つかり切除手術を受けたが執刀医によると普通の人なら不調など感じないわずかな病変だった(小長谷正明著「ヒトラーの震え毛沢東の摺り足 神経内科からみた20世紀」)。

 胃がんは生涯で、男性なら9人に1人、女性なら19人に1人が発症するとされ本県でも全がんの中で、大腸がんに次いで罹(り)患(かん)率が2位と高い。しかし初期の段階で発見できれば完治しやすく主な原因とされているピロリ菌の除菌治療もあってリスクを下げることができる。

 がんの進行度ごとに診断時から5年後の生存率を表す「5年相対生存率」をみると進行したがんが遠くの臓器に転移したステージ4が6・9%、初期段階のステージ1は97・4%。つまり完治の鍵を握るのは検診による早期発見だ。だが本県の検診受診率(2016年)は全国33位に低迷している。

 帰国後の横井さんの眠りは浅く、かすかな物音で覚醒した。潜伏生活で研ぎ澄まされた神経のおかげで早期がんに気付いたのか。並の感覚の人間ががんから身を守り、生きながらえるためには自覚症状がなくても検診を受けるしかない。今月は「がん征圧月間」。

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内容
 20世紀は戦争の世紀であり、一国の命運はしばしば独裁者の手に委ねられた。だが独裁者の多くが晩年「神経の病」に冒されて指導力を発揮できず、国民を絶望的状況へ導いたことはあまり知られていない。彼らを襲った疾患とはいかなるものだったのか。政治的指導者から作曲家、大リーガーまで、多彩な著名人を取り上げ、貴重な映像と信頼に足る文献をもとにその病状を診断する。神経内科の専門医がエピソード豊かに綴る20世紀史話。

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Author:gogotamu2019
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