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モラハラで追い込まれていく…「自己中夫」の見極め方(2019年9月23日配信『All About』)

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モラハラとは、言葉や態度による精神的な暴力を指す言葉で、職場や家庭で多発しています。「うちの旦那はわがまま・自己中心的・すぐ怒る・支配的」など、ふっと感じるときはありませんか?

■家庭内のモラハラとは? 自己中・わがままな旦那様には要注意

 私が運営している「恋人・夫婦仲相談所」には日々たくさんの相談が寄せられてきますが、なかでも目立つのが自己中心的な彼や旦那様のお話です。

 単なるわがままではなく、相手を過剰に束縛、支配をし、怒り出すと相手の人格すべてを否定するような暴言を吐いたり、極端な態度に出たりするようであれば、もはやそれはモラルハラスメント・略してモラハラです。

 モラハラとは、言葉や態度による精神的な暴力を指す言葉ですが、これが家庭でも多発しているのです。

 実際にいただいた相談を元に、モラハラ夫・自己中夫の例を見ていきましょう。

▼主婦A子さんのお話・家事の細かい部分、例えば食洗機のかける時間まで決められます。服を買えるのは年1~2回だけ。ナプキンを買うのにもことわりをいれ、買いに行きます。「化粧はしなくていい、髪は短い方がいい」と言われ、去年自慢のロングヘアーを泣きながら切りました。趣味はお金がかかるからダメと言われますが、夫はスキーやバイク、車、ゴルフなど他にも多々やっています。

・喧嘩をすると「今、俺がしんどいのはお前のせいだ」「うじうじうるさい。ウジ虫か?」「よそ様の主婦は家事育児仕事とよく頑張っている。それに比べてお前はできていない。外に働きに出ているわけじゃないのに何がしんどいんだ!」「家事育児はみんなしてる。するのが当たり前だから感謝はしない」などなど……。

・彼の怒りの原因は私の態度にある、と言います。「前に注意をしたことを繰り返す、何度言っても直らない、人の話を聞かない……同じことを繰り返しするのはわざとしか思えない」とも言われます。「普段楽しく過ごしてるのは、俺が我慢しているからだ。君は家事もしっかりできて仕事も頑張ってるけど、人として大事な部分が欠けている。耐えきれないから別れたい」と言われるとやり過ごせない気持ちでいっぱいです。

・わたしが貯金していたものも「主婦には必要ない」と取り上げられ、その後、今度は「少しも貯金できないなんて情けない」と言われました。化粧をすると「主婦を忘れてる」と言われ、子供が悪さをして怒ると「虐待してる」といわれます。友達と遊んだり実家に行くのも反対。最初のうちは喧嘩になっていたんですけど、私が意見を言うと「お前の意見は聞いてない。常に俺が嫌な思いをしたくないからこうしろ」といい、「俺から言わせたら○○だ」が口癖です。

・今朝も食事を用意したら「時間がないからいらない」と。時間がないのは、チェックしようとしたパソコンが起動しなかったからで、その原因を私になすりつけられました。

・「米は太るからパスタがいい」「毎日○○なら食べる」「夜は食べない」「肉は体調が悪くなる」と言い、毎日食べると言う品を出すと食べません。夜は食べないと言うから支度をしないと食べると言います。肉を食べないと言うのにステーキや焼肉を食べに行くと驚くほど食べ、翌日は具合が悪いと言われます。

・また、夫は「自分は働いている」と威張ります。男性が働いて、女性が家を守るのが当たり前だとは少しも思わず、とにかく威張る。その上、いつもの口癖は「離婚」。いつも生活費の話になると、この手の理由で生活費を入れないような口をきき、困る私たちを見るのが楽しいのか、困るなら言いなりになれという感じです。

(※プライバシー保護のため、さしさわりのない範囲で内容の一部を変更・省略して掲載しています)

 これ以外にも、同様の相談がたくさん来ています。これらは肉体的な暴力を振るうDV(ドメスティックバイオレンス)に対して、「無視する」「怒る」「脅す」のような、言葉や態度による精神的な暴力。程度の差はありますが、いずれもモラルハラスメント、略してモラハラの例です。

モラハラ夫の特徴

 前項で見てきたようなモラハラ夫。医学的には、人格障害の一種である自己愛性人格障害であることが多いとされています。

 この自己愛性人格障害とは、アメリカ精神医学会の定めた「精神障害の診断と統計の手引き」によれば、

誇大な感覚
・限りない空想
・特別感
・過剰な賞賛の渇求
・特権意識
・対人関係における相手の不当利用
・共感の欠如
・嫉妬
・傲慢な態度


 のうち5つ以上が当てはまるような場合だとされています。この定義は医学的で難しい言葉でしたが、もっとわかりやすくいうと次のようになります。

・極端にプライドが高い
・自分以外を愛せない
・他人への共感がもてない
・自分がいつも正しいと思っている
・他人を貶めることをしても自分が1番でありたいと思う


 こんな性格を持つ人だといえるでしょう。

■モラハラ夫が生まれる原因とは? 問題に自覚無し!?

 なぜ自己愛性人格障害が生まれるのか。原因については諸説がありますが、一般的には、生まれつきの本人の気質の他に、育った環境が影響しているということです。

 極端に過保護で王様のようにわがままいっぱいに育てられたり、逆にすべてを管理された状態で抑圧されて育ったり、虐待や育児放棄など愛情の不足している状態で育ったりした場合になるという説もあります。

 いずれにしても、周囲、特に親との関係がうまく築けなかったことが、極端な自己愛に走ってしまう原因だと考えられています。

 そして多くの場合、こういった自分の性質に対して自覚はありません。周囲の人が気づいて本人に言っても本人に自覚が無いために、カウンセリングすら受けようとしません。

 したがって精神科の先生に診てもらおうにも、夫本人に自覚が無く、周りのカウンセリング等のすすめにも応じないために、この障害を治す手段はないといえます。

 もしもカウンセリングを受けることになったとしても、そのカウンセリングがカリスマ的な人ではない限り、本人はそのカウンセラーを否定してしまいますから、結局は障害を治せないことになってしまいます。

 また、やっかいなことにこの障害はごく近親の人以外には発見されにくいのです。常に誰に対しても威張っているわけではありません。

 周囲に対して自分がよく見られたいという欲求があるので、二面性があり、外面が良い場合が多々あります。従って妻が夫の暴言などを周囲に訴えても「え、あんな人が、まさか? それはあなた(妻)が悪いからじゃないの?」のように取り合ってもらえない例がよくあります。

 そして、この「気づかれにくい」ということが次第に妻を追い詰めていくのです。

自己愛性人格障害のパートナーが与える深刻な被害

 前項でも述べましたが、DVの場合は、暴力を受けたことによる傷や怪我などで、被害を受けているという事実や、被害の程度が周囲にもわかりやすいですが、自己愛性人格障害の場合はそうではありません。

 精神的な暴力のため、見た目の変化が少なく、周囲からはなかなかわかりにくいというのが特徴です。

 また、症状の二面性から、周囲が気がつきにくいという特徴もあります。この二面性は妻に対しても見られ、「暴言を吐く→相手が去ろうとすると、引き止めるために優しい夫になる→妻がとどまるとまた暴言を吐く」というサイクルをくりかえします。

 これはDVでも見られるパターンですが、妻はその一瞬の優しさに「やっぱりこの人はいい人なんだ。この間はちょっと機嫌が悪かっただけなんだ」と思ってしまい、周囲へ、暴言について訴えることをやめてしまうのです。

 また、夫から常に否定され、暴言を受けるという恐怖にさらされることで「自分がだめな人間なんだ」「夫が怒るのは私が至らないせいなんだ」と自己暗示にかかり、ひどい場合ではうつ病など、精神的に病んでしまうケースもあります。

 そうなると、妻自身も自己愛性人格障害の中にはまっていることに気づかなくなってしまいます。恋人・夫婦仲相談所に寄せられた相談からも妻たちの複雑な心境が伺えます。

▼主婦B子さんのお話・つらかったです。私が妻として未熟だからか、なんども話し合いをしても、自分の意見は通しっぱなし。「我慢できなければ出ていけ。養ってもらってる分際で」など言われてきました。

・嬉しいこと、悲しいこと、辛いこと苦しいこと。全部二人で分け合いたいと勇気を出して言ったら、「わからない」とだけ言われました。自分の出せる力を振り絞り精一杯がんばってきました。尽くしてきました。それも夫は「わからない」としか言いません。

・喧嘩が落ちつき、どうしてあんな酷いことを言ったのか聞くと「お前が言わせた。俺にそう言わすように話をもっていった」といいます。

・私は主人から酷いことを言われると、「もうこんな人とは一緒にいたくない。子供と一緒に新しい人生を生きていきたい」と心の底から思うのですが、機嫌が直った主人は子供たちともたまに遊んでくれますし、時間があれば家事も手伝ってくれます。こういう主人をみていると、私が間違っていたのかな? 理想を押し付け過ぎたかな?と反省し心の隅に主人から言われた暴言をしまい込み、また日常の生活をおくってきました。でも喧嘩になるとまた辛いことを言われます。この2つの繰り返しで信頼というのが無くなり、このまま結婚生活を続けて良いのか本当に分からなくなってきました。

・喧嘩をしたら一応私も言い返したりします。売り言葉に買い言葉のような感じで喧嘩をしたりもします。なので主人が一方的に悪いという訳ではないと思うのですが、主人の言葉、態度、考え方はどこか違うように思えてしまいます。

・彼の言葉に対し、私は謝りもしますし、自分では注意してるつもりですが、けんかになる度に、「おまえは全く直す気がない、口先だけ。自分より年上なのに無駄に生きてきた」と言われます。彼をわざと怒らせたくてしてることなんて、一つもないのに。でも彼に責められると私が全て悪いのだとも考えてしまいます。

・普段は笑って話したり、スキンシップもあります。毎日それなりに楽しく暮らしてると思いますが、喧嘩になるとものすごい暴言を吐かれます。

 モラハラ夫であっても、夫を愛したい、信じたいという気持ちが強い妻ほど、夫の見せるわずかな優しさに望みをかけてしまい、解決が遅れてしまうのです。

■改善の余地はある? 自己愛性人格障害の夫に有効な対処法は?

 今まで見てきましたように、自己愛性人格障害はかなり厄介です。もちろん程度の差がありますので、かなり深刻なモラハラから、ちょっとした頑固、自己中心的ということで片付けられる程度の場合まで、いろいろあります。

 ちょっと怒られると何でも「モラハラだ!」と過剰な反応をするのは間違っていますが、あまりに暴言や支配などがひどい時には、まず、旦那様の性格をちょっと離れて冷静に見てみましょう。第三者に事情を相談して、意見を聞くのもいいと思います。

 もし、ちょっとした頑固や自己中の範囲であるならば、相手を上手に立ててあげて、夫への感謝の意をたくさん表してあげることで、関係がうまくいくことがあります。人は誰しも感謝されるのは嬉しいもの。男性は特にそうです。

 普段からちょっとしたことでもたくさん褒めたり、感謝したりすることで、相手の優しい心を上手に引き出すことができます。

また、暴言を吐かれた際に、「すべて自分が悪いんだ」と、まともに受け止めず、「この人はこういうキツイ言い方をする人なんだ」とクールに受け止め、上手にスルーしましょう。そうすることで自分自身が追い込まれ、自己暗示にかけられる危険を避けることができます。

  そして、いろいろな面から見た結果、旦那様がかなりのモラハラ夫でしかも自己愛性人格障害であった場合。自己愛性人格障害は放っておいても治りませんから、きちんとカウンセリングを受ける等、心療内科の門をたたく必要があります。

 しかし、自分の性格を直す、というのは時間がかかり、なかなか簡単にできるものではありませんし、自分自身に強い意志がないとできません。

 先に述べたように、夫婦だけで話しあって受診をすすめても肝心の本人に治す意志がなく、うまくいかないことが多いので、第三者に相談し、助けを求めるのがよいでしょう。

 その際に暴言の証拠などがあったほうが相談しやすいと思いますので、言われたことをメモしておいたり、可能であれば録音をしておくといよいでしょう。

 繰り返しになりますが、このような治療をしても、本人に自覚があり、絶対に治すという強い意志がない限り、障害的な性格が変わるかどうかは保証の限りではありません。最終的には夫婦関係を終わらせ、離れることでしか解決できないような場合も多いことも知っておいてください。

 夫婦はお互いが助け合い、尊敬しあいながら一緒に暮らすのが本来の姿です。もし、「自分はダメな妻だ。夫が怒るのは私のせいだ」と思っている方がいらっしゃれば、今一度、自分と夫とを冷静に見てみてください。

 知らないうちに被害者になっているのかもしれませんよ。そのような場合は、どうか勇気を持ってまずは第三者に相談してみてくださいね。

(文:三松 真由美(夫婦関係ガイド))




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