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慰謝料なしで離婚。正社員の職を得た矢先、意外な展開が…(2019年9月24日配信『ESSE』)

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子どもを連れ、逃げるように家を出たけど…(写真はイメージです)

 厚生労働省の「平成28年度全国ひとり親世帯等調査」によると、母子世帯の平均年間収入は243万円。

 母子家庭のおもな雇用形態は、半数以上がパート・アルバイトなどの非正規。子どもが小さくて時間の融通が利かず、フルタイム勤務が難しいという事情が伺えます。また、元夫から子どもの養育費や学費が払われないというケースも。

 ここではESSE読者のリアルなエピソードと、専門家のアドバイスをお届けします。

 正社員の職を得るも、本の出版の誘いがきて退職。安定かやりがいかで悩む


<岩間早紀さん(仮名)プロフィール>
千葉県・38歳
長男12歳、二男8歳
年収 210万円
養育費 0円

 9歳年上の夫と離婚。児童手当を月額2万円、児童扶養手当を月額2万5000円受給中。さらに学校給食費免除、医療費無料、学用品などの補助援助も受けている。貯金はできていない

 6年間の結婚生活にピリオドを打ったのは、上の子が小学校に入学する春のことです。

 元夫は、定職に就かず、家ではゲームばかりやっていて、子どもには少しも興味がないようでした。子どもっぽくて感情的なため、子どもたちは父親を嫌い、怖がっていました。長男には発達障害があるのですが、育児にはまったく協力せず、結婚生活を続けることへの疑問が私のなかでだんだん膨れ上がってしまったのです。それで、ある日、子どもを連れて逃げるように家を出てしまいました。

 一方的に逃げ出したので、慰謝料や養育費はゼロ。でも、家賃の安い市営住宅に住み、仕事を少し増やせばやっていけるんじゃないか、という読みはありました。ところが、当てが外れてしまった。市営住宅への入居は、母子家庭なら優遇されると聞いていたのに、市役所の窓口の人は「あ、あいてないですね」とアッサリ。とても冷たい対応に落胆しました。

 母子生活支援施設への入居も考えました。ここなら家賃はかからないし、光熱費などもみんなで折半するから安くすみます。
ただ、大きな問題がありました。それは、支援施設は子どもの学校の学区外にあり、転校させなければならないこと。また、門限もあり、集団生活が基本であることを考えると、発達障害のある長男にはとても難しいと思いました。

 それからもうひとつ、施設で家賃のかからない生活を続けたら、その生活に慣れてしまい、ダメになってしまう気がしたこと。福祉事務所で言われた入居期限は4年。退居する頃には私の年齢も高くなってしまう。それよりも今から自力で生活できるようにしておいた方がいいのではないかと考えたのです。

●安定した仕事か本当にやりたい仕事か

 というわけで、アパートを探しましたが、現実の壁は厳しくて。パート勤務のシングルマザーでは、どこも貸してくれないのです。

 結局、友達のお母さんにアパートを借りてもらい、私がその人に家賃を支払う形で引っ越すことができました。大家さんも不動産屋さんもこの変則的な借り方を理解してくれました。涙が出るほどありがたかった。

 仕事は、まずは結婚当時からやっていたパートの事務仕事を増やし、その後ハローワークに行き、仕出し給食の会社の正社員の職を得ました。収入は増え、住宅手当と子ども手当が会社から出るため、ゆとりができ、毎月少しずつ貯金ができるほどに。

 そんな矢先、もともとインテリアが好きでブログから情報発信していた私のところに、本の出版の話が舞い込んできたのです。

 大好きなことが仕事になるなんて夢のような話でした。ところが、勤務していた会社は副業禁止。ものすごく悩みましたが、安定した正社員の立場を手放し、フリーでインテリア関連の仕事をする道を選んだのです。

 一応、自分のなかでは1年間という区切りを設け、フリーで食べていけなくなるようであれば、スッパリやめるつもりで、昨年1年間を過ごしました。1年やってみた結果、不安定で月収が安定しないうえ、収入が激減し、結局、再び就職することに…。読みが甘かったのかもしれません。

 今は、安定した仕事を得て、落ちついた毎日を過ごしています。今後は、子どもたちの進学費用をきちんと蓄えていくことも考えなくてはいけません。その一方で、インテリアが好きで、このまま諦めてしまいたくないと思う私もいる。悩みながら、子どもにとっても私にとってもよりよい道を選びたいと思っています。

シングルマザーになるにあたってチェックしておきたい住宅事情

 今回の吉田さんのエピソードにまつわるキーワードを、弁護士の比留田薫さんと、ファイナンシャルプランナーの畠中雅子さんに解説してもらいます。

●市営住宅


 所得の低い人向けの住宅。都営や県営などもあり、老人、母子世帯、障害者世帯、多子世帯を優先的に入居させる制度がある。
「同じような状況の人がたくさんいるので、すぐには入れない可能性が高い。まずは母子生活支援施設で待つのも手」(比留田さん)

「落選が続くと、優先順位が上がるので、諦めずに申し込み続けて」(畠中さん)

母子生活支援施設

 18歳未満の子どもがいる母子家庭など、生活上の問題を抱えた母親と子どもが一緒に入所して生活できる施設。DVなどの被害者の一時保護も行っています。

 母親と子どもが一緒に生活できる、独立した居室が提供され、自立に向けた就労支援や教育に関する相談をしたり、アドバイスを受けたりすることができます。利用料は世帯の所得に応じ、水道光熱費は実費負担です。

仕事のかけもち

 就業規則に禁止されていなければ、本業に影響を与えない範囲内で副業をすることは可能です。ただし、なにが副業にあたるのか、副業の定義は法律で定められていません。各企業によって異なるので、事前に勤務している会社に相談をしましょう。さらに、給与所得のほかに事業所得がある場合は、確定申告も必要になります。

<取材・文/ESSE編集部>

【監修/畠中雅子さん】
ファイナンシャルプランナー。生活経済ジャーナリスト。新聞、雑誌、ネットに多数の連載をもち、家計相談や講師として活躍中。生活実感に基づくアドバイスに定評がある

【監修/比留田薫さん】
弁護士。1981年、慶應義塾大学法学部法律学科卒業。離婚、相続、破産ほか、民事全般を扱う。著書に『必ずよくわかる!離婚の手続き・すすめ方・お金』(主婦の友社刊)がある。

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内容紹介
 よりよい離婚に向けて、知っておきたい基礎知識をわかりやすく順を追ってまとめた離婚ガイド本です。
 女性弁護士の監修なので、女性側に立った視点からの親身あふれるアドバイスを満載。
 むずかしい法律用語にとらわれず、手続きや届け出、必要なアクション、要注意事項などの知りたいことを読みやすくまとめました。
 離婚に伴うややこしい届け出書類は、実際の用紙例や記入例を掲載しているので、迷わず作成できます。
 子どもの親権、養育については、どのようにしたら将来にベストかを考えるポイントガイドを提案。
 熟年離婚については、年金分割、健康保険などのベストな手続きも提案。離婚しようと思い立って、いちばん不安な離婚後のお金、生活設計についても、慰謝料や養育費、財産分与などについてもしっかりガイド。
 明るい未来のトビラを開くための第一歩として離婚をとらえ、総括的に知ることができる1冊です。

比留田薫:弁護士。1981年慶応義塾大学法学部法律学科卒業。89年弁護士登録。同年より東京[大原法律事務所」に所属。離婚、相続、遺言書作成、破産、人に整理等、民事全般を扱う女性弁護士。東京弁護士会所属。

内容(「BOOK」データベースより)
 手続き―協議離婚から判決離婚までの基礎知識。提出書類の書き方や調停の申し立てなど。すすめ方―ケース別・離婚の準備とポイントがわかる。子連れ離婚の親権・養育費など。お金―離婚にかかるお金や離婚後の生活設計。慰謝料、財産分与、年金分割など。本人と子どもの明るい未来のトビラを開く決定版。全国相談窓口リストつき。

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Author:gogotamu2019
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