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「桜を見る会」夕食会にサントリーが3年間、酒を無償提供 識者「違法な寄付の可能性」(2022年5月28日配信『東京新聞』)

 安倍晋三元首相の後援会が「桜を見る会」前日に主催した夕食会で、サントリーホールディングスが2017〜19年、計400本近い酒類を無償で提供していたことが分かった。政治資金規正法は企業の政治家個人への寄付を禁じており、「違法な企業献金に当たる可能性がある」との指摘が出ている。

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 本紙に開示された配川(はいかわ)博之元公設第一秘書=同法違反罪で略式命令=の刑事確定記録で、会場のホテル側が作成した資料に「持ち込み」として酒類の記載があり、同社の電話番号も書かれていた。同社広報担当者は無償提供を認めた上で「安倍議員事務所から多くの方が集まると聞き、製品を知ってもらう機会と考え、夕食会に協賛した」と説明。17〜19年だけでなく16年を加えた4年間に毎年約15万円分を提供したという。

 夕食会は毎年参加者から1人5000円を徴収し、不足分を安倍氏側が補填(てんし)ていた。酒を持ち込んだ理由について、東京の秘書は供述調書で、補填が有権者への違法な寄付に当たる恐れから「ホテルでの飲食代金を抑えるため」としている。

 安倍氏関連の政治資金収支報告書に同社からの寄付の記載はない。岩井奉信(ともあき)日大名誉教授(政治学)は「政治的集会の認識もあったはずで、純粋な宣伝目的とは言えず、主催した後援会への違法な寄付に当たる可能性が高い」と指摘。一方、元東京地検特捜部検事の高井康行弁護士は「夕食会への協賛との説明では寄付を受ける主体が明確ではない。参加者に振る舞うためなら実質的な寄付先は参加者で、違法とは言えない」と述べた。安倍氏の事務所は「担当者がおらず、答えられない」とした。(小沢慧一)

◆安倍政権に近いサントリー社長

 サントリーホールディングスの新浪剛史社長は安倍政権下の2014年9月以降、政府の経済財政諮問会議の民間議員を務めている。同社は自民党の政治資金団体「国民政治協会」に対し、毎年500万円前後を献金している。

 一方、同業のキリンホールディングスは「たとえ要請があっても政治家に無償で製品を提供することはない」と説明。アサヒグループジャパンも「お客さまにお金を支払って購入していただくものなので、政治家のパーティーなどに提供することはない」と話した。(奥村圭吾)

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