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さまざまな家族の形(2019年10月12日配信『宮崎日日新聞』ー「くろしお」)

 「みんなちがって、みんないい」。昭和初期に活躍した金子みすゞの詩「私と小鳥と鈴と」の一節。共生社会の理念を先取りした文句が、薄幸だった童謡詩人の生涯と相まって、どんな理屈より心に訴える。

 少々引用され過ぎのきらいもあるが、安倍首相が4日の所信表明演説でも使ったのは同郷(山口県)のよしみからだろう。「新しい時代の日本に求められるのは、多様性であります」と、だれもが横並びで画一的な社会システムの在り方を見直す必要性を強調した。

 看板である「一億総活躍社会」の実現へ、すべての人が個性を生かせる社会の構築は当然だろう。だが家族の在り方に関しては、足元の自民党内は変化に寛容でない考えが支配的なことをうかがわせる一幕があった。きっかけは下村博文選挙対策委員長の改憲に関する発言。

 審議の対象に、同性同士が結婚できるよう憲法24条の「両性の合意」を「両者の合意」と変える案を加えては、と提起した。改憲論議の土俵に野党を上げる意図と思えるが、かみついたのは身内。「24条は同性婚を認めていない、が党の立場。なぜ根本から覆すのか」と党総務会で激しく反発された。

 多様性を尊重しつつも、伝統的な家族の形にこだわる事情が噴き出した格好。一方立憲民主党などは「24条は同性婚を禁じていない」という立場だ。さまざまな形の家族が増える中で「違っていい」といえる社会にするにはどうするか、もっと議論していい。




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