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希少難病、発症から40年で病名判明 (2019年10月14日配信『日本経済新聞』)

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NPO法人HAEJ理事長 山本ベバリー・アンさん
山本ベバリー・アンさん  1959年英国生まれ。81年にロンドン大学社会科学部卒業。2000年に国立シェフィールド大学大学院博士後期課程(PhD)修了。06年に大阪大学人間科学研究科講師となり、10年に准教授、13年に教授。同年から現職。

 私はHAE(遺伝性血管性浮腫)という希少難病の患者だ。患者は5万人に1人と推定されており、息子も同じ病気を患っている。現在、HAEの国際患者会の理事を務め、日本の患者会、NPO法人HAEJ(HAEジャパン)の理事長にボランティアで就いている。

 HAEは生活中に顔や手足、腸など体のあちこちに突然腫れが起こる病気だ。下腹などが腫れると猛烈な痛みに襲われ、喉が腫れると最悪の場合、呼吸困難で死に至ることもある。

 日本には推計で2500人ほどの患者がいるはずだが、実際に治療を受けているのは約500人。症状によって関わる専門医が変わるため、医師も患者も同じ病気が原因と気づかず、確定診断まで平均で13.8年かかるといわれる。診断がつけば治療法があるのに、診断がつかないがゆえに患者は原因不明の症状に苦しみ続ける。

 私がHAEと診断されたのは7年前だった。12歳から猛烈な腹痛に繰り返し襲われ、様々な病院にかかったが、胃腸の発作や婦人科系の疾患と誤診され、誤った治療で症状が悪化した。そうした経験から病院に行けなくなり、それからは発作のたびに痛みに耐えて過ごした。

 仕事での責任が増してくると、発作の頻度と症状がさらに重くなった。救急入院と検査入院を5年間繰り返したが、正確な診断はつかなかった。ある日、また顔が腫れ、救急入院となった。しかしそのときの入院は今までと違う経験になった。

 当直医が私の説明を聞き、「もしかしたらHAEではないか」と疑った。血液検査の結果まで1週間。その間に腫れが悪化し気道が塞がり、気管挿管された。10日後に退院した翌日、専門医がいる大阪大学病院で自分の病名がHAEだと判明した。発症40年目でやっと正しい診断を受けられたのだ。

 HAE患者としての生活が始まると同時に、情報収集のために連絡をとった海外のHAE患者会から手厚いサポートを受けた。患者会の活動を通して出会う人々は信じられないほど素晴らしい方ばかりで、驚くほどのサポートをもらっている。



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