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ピンクリボン月間  乳がんへの関心高めたい(2019年10月21日配信『福井新聞』ー「論説」)

 乳がんの早期発見・治療を啓発する今月の「ピンクリボン月間」に合わせ、全国各地で関連のシンポジウムやセミナー、ウオーキングイベントなどが開かれている。検診の重要性をいま一度見つめ直したい。

 県内でも福井市のアオッサがシンボルカラーのピンク色にライトアップされたほか、高校生が描いた啓発デザイン画の展示や検診車見学会などさまざまな催しがあった。

 患者に寄り添う活動の輪も広がっている。その一つが乳房を切除した人のための「手編みパッド」。患者の会の有志グループが普及を進め、福井市の県済生会病院内では手編み講座が定期的に開かれている。講座は患者らの情報交換の場になっており、心のケアにもつながっているという。同グループから作り方を学んだ同市東藤島地区の女性たちも製作に励み、県内の病院に寄贈している。

 毛糸で作るこのパッドは米国が発祥といわれる。米国は1980年代にピンクリボンによる啓発運動がスタートした地。病気の知識が十分普及していなかった当時、乳がんで亡くなった女性の家族が同じ悲しみを繰り返してほしくない、との願いを込めピンクのリボンを飾ったのが始まりだ。

 付近の住民のほか行政や企業も運動に加わり、盛り上がっていったという。身近な人の罹患(りかん)をきっかけに地域に浸透し、さらに大きな広がりにつながった点は注目できる。

 乳がんは30代から増え始め、40代後半から50代前半がピーク。国立がん研究センターの推計では、年に約9万人が診断される。県によると、県内では2015年に559人が乳がんと診断され、罹患者は年々増加している。一方、18年度の40~69歳の検診受診率は47・3%で前年度より1・1ポイント下がった。

 乳がんは早期発見により適切な治療が行われれば、良好な経過が望める。厚生労働省はマンモグラフィー(乳房エックス線撮影)を受けることを勧めているが、欧米に比べ日本の受診率は低いのが現状。社会全体で乳がんへの関心を高めていくことが必要だ。

 啓発運動にもいろいろな形がある。米国では、大リーグの選手が母の日にピンクのバットでプレーしたり、チャリティーオークションを行ったりする。日本のプロ野球でもピンクリボンにちなんだ特別ユニホームを着用するなどの取り組みが見られるようになってきた。さまざまな機会を通じ、ピンクリボン運動に賛同する人が増えることを期待したい。






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