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ネット119番拡大 消防出動迅速に、障害者も安心(2019年10月25日配信『秋田魁新報』)

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 聴覚や言語機能に障害のある人がスマートフォンなどの画面操作だけで119番できる「Net119緊急通報システム」を導入する動きが、秋田県内の各消防本部で広がりつつある。登録すれば音声による会話を必要とせず、文字のやりとりだけで通報が可能。既に類似システムを導入済みの消防本部も含めると、来年度までに計10本部に拡大する予定だ。

 同システムは消防庁が全国での運用を目指している。事前に住所や氏名などを登録した上で、緊急時には専用ウェブサイトの画面上で「救急」「火事」といった通報に関する項目を選択。通報後、チャットを通じて、けがの状態や火事の状況などを伝える。

 登録者が119番すると、衛星利用測位システム(GPS)で通報場所を特定でき、より迅速な対応が可能。スマートフォンだけでなく、タブレット端末や「ガラケー」と呼ばれる携帯電話でも利用できる。

 消防庁によると6月1日時点でシステムを導入しているのは、全国726消防本部のうち、大曲仙北広域市町村圏組合消防本部を含む168本部。来年度までに導入を予定しているのは578本部(導入済み含む)に上る。県内では北秋田市や由利本荘市、横手市など8本部で導入を予定している。

 大仙市、仙北市、美郷町を管轄する大曲仙北広域は昨年4月、通信指令センターの新築に伴い、県内で初めて導入した。本部通信指令課の担当者は「GPS機能の活用によって、従来のファクスやメールでの119番より迅速に現場に向かうことが可能になる」とメリットを口にする。

 一方でシステムへの登録者は9月末時点で2人にとどまっており、実際の通報例はない。対象者への周知が課題と捉え、これまでは各市町の広報や障害者福祉大会で登録を呼び掛けてきたが、認知度向上に向け管内の公共施設や福祉施設に掲示するポスターを制作した。担当者は「より多くの人に登録してもらい、障害があっても安心して暮らせるまちづくりにつなげたい」と話す。

 県障害福祉課によると、県内で聴覚や言語機能に障害のある人は、3月末時点で約4700人。五城目町を除く12本部はファクスやメールでの119番に対応しているものの、現場に駆け付けた隊員と聴覚障害者の間でやりとりに苦労する場合もあるという。

 県聴覚障害者支援協議会の会長で、自身も聴覚障害のある永井慎吾さん(52)=仙北市=は「もしもの時に話さなくても通報できるのは安心感がある」とシステムの導入を歓迎する。一方で「出掛けた先が未整備の地域だった時が少し不安。県内全域で整備が進んでほしい」と期待した。




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