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乱脈飛行(2019年11月7日配信『北海道新聞』ー「卓上四季」)

 純真で無鉄砲な男女3人が夢を追い求めるフランス映画「冒険者たち」(1967年)は、忘れられない余韻を残す。「もし、あなたがパイロットだったら、凱旋(がいせん)門の下を飛行機でくぐり抜ける?」。ヒロインのそんなセリフが印象的だ

▼アラン・ドロン演じる飛行士は複葉機に乗り、凱旋門通過に挑戦するが、トラブルで直前に引き返す。こんな危険なアクロバット飛行を市街地で敢行すれば、絵空事の映画の中でも操縦免許は取り消され、永久に飛べなくなるのは当然だ

▼こちらは、手放し操縦や飛行中の読書、ひげをそりながらの自撮りなどやりたい放題と言えよう。調査報告に「薬物乱用、アルコールの過剰摂取、不倫、指示違反といった職業倫理にもとる実例」と指摘される乱脈ぶりである

▼これが最高の規律が要求される軍事組織の実態とは、開いた口がふさがらない。米海兵隊岩国基地(山口県)所属の戦闘機部隊で規則違反が横行していた

▼昨年末、高知県沖で岩国基地所属の戦闘機と給油機が接触して6人が死亡・行方不明となり、2016年にも沖縄県沖で類似の事故が起きていた。いずれも戦闘機側に責任があったという

▼あきれてばかりもいられない。沖縄の事故については、高知の事故が起きるまで、本格的な調査が行われず、日本政府にも報告されていなかった。日本の空を軍紀の緩みきった部隊の飛行機が飛んでいる。




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