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家具づくりに尽きない熱意 23歳菓子職人は挑み続ける(2019年11月7日配信『朝日新聞』)

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アビリンピックに向けて練習に励む宮地美月さん=2019年9月15日午後1時27分、愛知県常滑市、松永佳伸撮影

 和菓子職人として働く女性が、15日から愛知県で開かれる全国障害者技能競技大会(アビリンピック)に出場する。しかし、出場種目は和菓子とは無関係の家具作りだ。仕事と両立させながら大会出場を続ける理由は何なのか。

 愛知県瀬戸市の宮地美月さん(23)は、生まれつき耳が聞こえない。小学校を卒業後、県立名古屋聾(ろう)学校へ進んだ。高等部では産業工芸科を選び、木工の勉強を始めた。子どもの頃から手先が器用で、ものづくりに興味があったからだ。高等部を終えた後、専攻科に進み、勉強を続けた。

 初めてアビリンピックに出たのは2014年。銀賞の好成績を収め、16年にフランス・ボルドーで開かれた国際アビリンピック大会へ駒を進めた。結果は4位とあと一歩のところでメダルを逃し、悔しい思いをした。

 17年4月に就職した先は名古屋市の老舗和菓子店「両口屋是清」だ。「家具製作での就職先が少なかったことと、木工だけでなく、ものづくりが好きだったので和菓子をつくる会社を選んだ」という。いまは干菓子作りを担当する。

 職場では菓子作りを学びつつ、「趣味」として家具作りの訓練も続けてきた。細かい作業と集中力は仕事にも共通する。いまは聾学校時代の先生の工房に週1、2回通い、腕を磨いてきた。借り物だった工具も新調し、のこぎりやかんななどの手入れも自分でする。

 アビリンピックでは、5時間半の制限時間内に図面に従って課題の家具を完成させ、正確さと仕上げの美しさなどを競う。「時間内に完成したときの達成感がたまらない」

 国際大会を含めてアビリンピックへの出場は今回で5度目。職場の同僚も出場を知っており、会場へ応援に来てくれるという。

 これまで金賞を獲得したことがなく、目標は初めての金賞と次の国際大会への出場だ。「緊張して本番で力を出せないことがある。リラックスして競技を楽しみたい」と抱負を語る宮地さん。「もっとたくさんの人にアビリンピックのことを知ってほしい」と願っている。
     ◇
〈アビリンピック〉「能力」という意味の英語「アビリティー」とオリンピックを掛け合わせた言葉だ。障害者の技能向上や社会活動への参加を促すことなどを目標にする。

 39回目となる全国大会は15~17日、愛知県常滑市の県国際展示場で開かれる。家具のほか、洋裁や建築CAD、ビルクリーニングなど23種目の技能競技がある。入場無料。

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 詳細は、あいち大会公式ホームページ

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