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桜見る会疑惑続出 説明回避は国民軽視だ(2019年11月29日配信『秋田魁新報』ー「社説」)

 安倍晋三首相の地元後援会員が多数招待され、公的行事の私物化などと批判を招いた首相主催の「桜を見る会」を巡る問題は収まる気配がない。反社会的勢力の関係者が出席していたのではないかとの疑惑も新たに浮上している。

 首相には主催者として一連の疑惑についてしっかり説明する責任がある。首相に誠意を持って説明する姿勢が見られないのは国民軽視というほかない。

 桜を見る会に出席した際に撮影された写真の中に反社会的勢力の関係者が一緒に写っているとの指摘を受け、菅義偉官房長官は26日、いったん反社会的勢力の出席を認めるかのような発言をした。翌日になって、出席の事実は確認できていないと前言を翻した。これだけでは納得できない。

 暴力団など反社会的勢力の排除は社会全体の課題である。各界で功績のあった人を慰労するのが目的の桜を見る会に、それとは正反対の人物を招待し税金でもてなしていたとすれば、国民を裏切る行為である。磁気ネックレスの悪質な預託商法などを展開し、巨額の負債を抱えて破綻した「ジャパンライフ」の元会長が2015年の桜を見る会に首相の推薦枠で出席していた疑いもある。

 首相の事務所は地元支援者の参加を募った際、応募者にどんな功績や功労があるか記すことを求めていなかった。どんな基準、どんな経緯で推薦を行っていたのか、反社会的勢力や元会長の招待の有無も含め、実態解明が不可欠である。

 内閣府が廃棄したとする今年の招待者名簿についても疑問は膨らむばかりだ。野党議員が資料要求した5月9日に廃棄されたという。他省庁は参加者の推薦名簿の保存期間をおおむね3~10年としている中、首相らが推薦した招待者の名簿だけがこんなに早く廃棄されたことは、不自然極まりない。再度、他に名簿が残っていないか確認したり、電子データの復元を試みたりして、あらゆる手を尽くし招待者の把握に努めるべきだ。

 首相は当初、招待者の取りまとめに自身は関与していないとしていた。だが後に「推薦者について意見を言うこともあった」と発言を修正した。

 桜を見る会に参加した後援会員らの旅費や宿泊費、夕食会費などについて、首相は「安倍事務所や安倍晋三後援会としての収支は一切ない」と説明している。しかしホテル側の明細書はないとするなど、裏付ける資料の提示はないままだ。

 共同通信社の世論調査によると、桜を見る会に関する首相の発言を「信頼できない」とする回答は69・2%に上った。与党は野党が要求する予算委員会の集中審議を拒否した。一連の疑惑解明を怠り、幕引きを図れば、国民の政権への不信感は募るばかりである。首相は疑惑に正面から向き合うことが求められる。




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