FC2ブログ

記事一覧

赤ちゃんに病気がわかったら? 出生前診断、悩み寄せて(2019年5月13日配信『朝日新聞』)

キャプチャ
胎児ホットラインの設立説明会には約50人が参加した=2019年3月30日、東京都江東区

 おなかの中にいる赤ちゃんの病気や健康状態がわかる「出生前診断」が広がっていることを受け、親の相談窓口をつくる動きが出ている。胎児の病気などがわかった場合にどうしたらいいのかについて、相談先が乏しいことが背景にある。

 埼玉県に住む女性(43)は30代後半で妊娠したとき、出生前診断を受けるか悩んだ。「母体血清マーカー」と呼ばれるもので、ダウン症候群や18トリソミーなどの確率を算出するものだ。「たとえ障害があっても出産する」と決めており、最終的には受けなかった。ただ後になって、胎児に病気が見つかった場合、病気によっては出産前から治療を受けられることを知った。「出生前診断は、子どもが健康かどうか知るためだけのものだと思っていた」という。

 英国で胎児医療の研修を受けた経験を持つ産婦人科医の林伸彦さんは2015年、NPO法人「親子の未来を支える会」(千葉市)を設立した。医師、看護師ら医療関係者に加え、生まれつきの病気や障害がある子どもの家族らがメンバーだ。「支える会」が立ち上げた、同じ悩みを抱える人同士をつなげるオンラインサービス「ゆりかご」には約170家族が登録している。

 「出生前診断でダウン症の可能性があることが分かったが、産み育てる勇気がもてない」「赤ちゃんの病気が伝えられ、限られた時間と情報で判断しないといけない」――。林さんは、赤ちゃんに病気があるとわかった際の支援や出生前診断について、こうした悩みを相談できる体制が不十分と感じてきたという。

 「出生前診断を受けていなくても、通常の妊婦健診でも心臓の異常などが見つかることがある。生まれる前に赤ちゃんの病気がわかったとき、家族が自分を責めたり孤立したりするのを見てきた。生まれる前の命に向き合う過程に寄り添いたい」と、20年度中をめどに相談窓口「胎児ホットライン」の開設を目指す。

 ホットラインは、研修を受けた相談員が電話やメール、LINEなどで相談を受け付ける。相談内容に応じ、専門機関につないだり、同じ悩みを持つ家族を紹介したりする。「特別なケアを必要とする赤ちゃんを妊娠している方へ」と題した冊子も作る予定だ。

 出生前診断には「命の選別につながる」との声があり、林さんは「検査を受けること自体に後ろめたさを感じる人もいる」と話す。一方、国内で13年に始まり、ダウン症などの染色体異常が高い精度でわかる「新型出生前診断(NIPT)」は血液を調べるだけという手軽さもあり、NIPTコンソーシアムの資料によると、13年度からの5年間で6万人近くが受けたという。3月には日本産科婦人科学会がNIPT実施における認定施設の拡大案を示し、診断を受ける人がさらに増えるとの見方もある。

 同NPOは冊子の作成や相談員の養成にかかる費用をクラウドファンディング(https://readyfor.jp/projects/familyandbaby別ウインドウで開きます)で5月15日まで募っている。

NPO法人「親子の未来を支える会」HP➡ここをクリック(タップ)

キャプチャ2











スポンサーサイト



プロフィール

gogotamu2019

Author:gogotamu2019
障害福祉・政治・平和問題の最新ニュース・論説紹介

最新記事

カテゴリ