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米兵から性被害の日本人女性 「父が米軍人」民事補償外(2019年12月14日配信『東京新聞』)

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 米海軍横須賀基地(神奈川県横須賀市)で2015年に米兵から性的暴行を受けたとして、日本人女性が米軍当局に被害を訴えたが、軍法会議前に容疑が取り下げられた上、女性の父親が米軍人との理由で、日米地位協定に基づく米国からの民事補償金の対象外とされたことが在日米軍司令部や弁護士への取材で分かった。

 米側に、米軍人の家族は補償対象にならないとの規定があるという。弁護士は「地位協定に明文化されておらず、日本で一般に公開されていない規定により補償がないのは受け入れがたい」と述べた。

 在日米海軍司令部によると、16年に神奈川県内の20代女性から通報を受けて海軍当局が捜査。米サンディエゴで18年9月6日に軍法会議が開かれたが、性的暴行容疑は公判前合意で取り下げられており、米兵は違法薬物使用と傷害の罪を認め、禁錮や降格などの有罪判決が言い渡された。性的暴行容疑を取り下げた理由は、明らかにしていない。

 米兵は17年1月まで約2年間、横須賀海軍病院に勤務し、異動で帰国。19年4月に除隊した。

 弁護士によると、女性が暴行を受けたのは基地にある兵舎内で、米兵は公務外だった。17年4月、日米地位協定に基づき米国に補償金を請求しようとしたが、窓口となる防衛省から「米側の規定により支給対象にならない」と連絡があった。

 防衛省は「個別の事案について回答は差し控える」とした上で、米側の規定で対象外となることについても「支払うか否かは米側の判断によるので、一概に回答できない」としている。



「横須賀で米兵から性的暴行」罪問われず 補償の対象外(2019年8月5日配信『朝神奈川新聞』)

 在日米海軍横須賀基地内(横須賀市)で米兵から性的暴行を受けたとして、県内に住む20代の日本人女性が2016年、米軍当局に被害を訴えていたことが分かった。だが18年に米国で開かれた軍法会議で、性的暴行容疑が取り下げられ、米兵は一部の行為で有罪になったのみ。また女性の家族に米軍人がいたため、日米地位協定に基づく民事請求権の対象外と判断され、公的な被害補償もされず、女性は「自分は日本人なのに、日本政府に支援してもらえなかったことに傷ついた」と話している。

 女性によると、同基地の兵舎内で15年、米兵に暴行された。女性が米軍当局に被害を通報したのは翌16年。女性は取材に「通報することで加害者に気付かれ、報復されないか不安を感じていた」と説明する。

 米軍当局は女性から事情を聴いた上で捜査を開始したが、米兵は異動で帰国。神奈川新聞社が情報公開請求で入手した記録によると、軍法会議は18年9月、米サンディエゴで開かれ、横須賀で女性の体を触ったとする行為と違法薬物所持の罪などで、米兵に有罪が言い渡された。

 米軍当局は取材に対し、「通報を重く受け止めて捜査し、結果は米本国の当局にも提供された」と説明。性的暴行の容疑取り下げについては「公判前合意の一環として取り下げられた。理由は複数ある。弁護側と検察側、軍法会議の招集権限保持者の間で意見が一致した時にのみ、こうした合意に至る」とした。

 さらに女性は17年4月、日米地位協定に基づき、米兵の公務外による被害への補償を国に求めた。だが女性の代理人弁護士は、国から手続きを進められないと連絡を受けた。女性の父親が米軍人で、米軍側が「米国の規定の解釈により、米軍人の家族は支給対象とならない」と回答してきたことが理由という。
軍人家族、補償規定なく
 米軍関係者が公務外で起こした事件の被害救済については、加害者に賠償能力がない場合、日米地位協定18条6項に基づき、米政府が加害者に代わって補償金を支払うことになっている。被害者からの賠償請求を受けて国が報告書を作成。これに基づき、米政府が補償額を決める。

 ただ、被害者が米軍の構成員や家族だった場合、救済はあいまいな状態だ。1952年の日米合同委員会合意で、公務中での被害補償は対象から除くと判断されたが、公務外に関しては明確な規定や判断基準が設けられていない。

 防衛省南関東防衛局は取材に対し、「個別の案件には答えられない」とした上で「一般論として、公務外の補償については個々の事案に応じて判断している」とコメントした。




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