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<働き方改革の死角>政府のハラスメント対策指針 就活生も義務化を 緊急座談会(2019年12月15日配信『東京新聞』)

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就活中のハラスメントについて話す大学生(左から町田さん、Nさん、Kさん)=東京・内幸町で

 政府が今月下旬にも決定するパワハラ防止法の指針を「これでは就活セクハラが収まらない」と大学生らが批判している。修正を求める学生団体は政府のパブリックコメント(意見公募)に若者の声を反映させようと全国の学生に呼びかける運動も展開中。3人の学生が緊急座談会で「いま必要な対策」を語った。

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 Kさん(4年生・被害体験者) 就活中は嫌な思いばかり。面接で必ず聞かれたのが「将来結婚するの」とか「彼氏いるの」など。「どのぐらい遊んでるの」とも。こっちはスーツでばっちり決め業界も勉強しているのに聞かれるのはそんなことだけ。面接後「ハイありがとう」と肩を触られたことも。ショックだったのはひどい言動に抗議もできず、受け流すしかなかったことです。

 Nさん(4年生・来秋卒業に向け就活予定) なぜですか?

 Kさん 内定が一つも出なかったらどうしようと、気に入られることしか考えられなかった。帰りの電車で泣きました。くそって。男女平等を目指す団体で積極的に活動してたのに自分の活動はそんな薄っぺらだったかと。悔しいやら情けないやら…。心の芯が折られた感じでした。

 町田彩夏さん(大学院生・被害体験者) いま大学院に通っていますが、もう就活しようと考えられなくなってしまいました。大学4年時に受けた広告代理店の面接で「化粧が濃い」とか「君みたいに容姿のきれいな女性がハキハキしゃべるのが気に入らない」と言われました。次の役員面接では化粧を地味にし気弱そうに話したら人事担当者に「今日生理だった? だとしても役員面接に体調合わせられないのは社会人失格」と言われました。

 Kさん イジメです。

 町田さん その会社では数年前に女性社員が自死して大問題になりました。何も変わっていないのか、とショックでした。

 Kさん 私たちのグループのアンケートでは、社員に「ぼくの家にきたら就活手伝う」と言われた例も。私だったら行っちゃったと思います。就活中の学生はそれぐらい無力。そこにつけこんだセクハラが横行している。

 Nさん 聞いてると日本やべえって思っちゃいます。就活したくねーって。

 Kさん 政府指針では就活生向け対策は「望ましい」にとどまっています。義務化しても破る企業が多いのに「望ましい」って政府は最初から破らせる気満々じゃんって思います。

 Nさん 「望ましい」でなく「絶対やるべきだ」と書いてほしい。

 町田さん 就活生向けに、企業の肩を持つのではない、独立した相談窓口を用意すべきでしょう。

 Kさん 就活生を自宅やホテルに誘う社員を放置して恥ずかしくないか。法律が(就活生を除いて)労働者しか対象にしていないのなら法律から変えるべきです。政府は「女性活躍」というけど本気じゃない。建前だと感じます。

◆企業、大学守ってくれない

 Kさん(4年生・被害体験者) 会社で行われる面接の場だけが就活じゃない。大学OB訪問やインターン(就業体験)、その後の飲み会もあります。会社以外の場所で起こるセクハラも禁止対象に含めるべきです。

 町田さん(大学院生・被害体験者) 友人の体験だと訪問したOBに遅い時間に高級レストランに呼ばれて終電がなくなるのでホテルに、という流れをつくられてしまったケースを聞きます。

 Nさん(4年生・来秋卒業に向け就活予定) 採用担当者以外の社員も、大学OBとして採用活動に携わっているのだから、社員全てがセクハラについて講習を受けてから就活生に接するようにしてほしい。

 Kさん 社内で女性へのセクハラや差別的言動が「通常運行」で行われているから就活生にもそれが表れるのだと思います。何十社と受けましたが、役員面接で女性が役員というのはたった1回。

 町田さん 私が受けた広告代理店の場合では、面接に出てきた幹部の中で女性はゼロでした。

 Kさん 大学も放任主義で守ってくれない。友人は就活セクハラ問題の窓口を確認しようとしたところたらい回しにされました。自分の大学の学生は財産のはずなのに。米国では各大学に性被害の相談窓口があるのが鉄則と聞きます。大学から企業に対して何か言う力も全くないでしょ。企業から見ると大学は人材を輩出する場所。大学はきちんと言うべきです。

 町田さん 大学が実態を調査することも大切。大学側が絶対に秘密を厳守して広く調査するなら、被害の報告は来る。それで特定の企業に集中して被害が起きているとわかれば企業に申し入れたり政府に指導要請したりできる。

 Nさん 学生自体が就活中にセクハラを受けてもちゃんと認識していない問題もある。大学はイッキ飲み防止などアルコールハラスメント対策は熱心ですが、就活セクハラでも学生に周知してほしい。もっと真剣に取り組むべきです。

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<パワハラ防止法> 正式名称は女性活躍・ハラスメント規制法。ハラスメントの就業規則での禁止や相談窓口設置を企業に義務付け、指導しても対策を講じなかった企業名は公表する。大企業は2020年6月から、中小企業は22年4月から義務化。就活生やフリーランス向け対策は義務でなく「望ましい」にとどめた。法施行を前に、企業向け指針最終案を公表しており、今月20日までのパブコメを経て年内に決定予定。



就活セクハラなくせ(2019年12月15日配信『しんぶん赤旗』)

指針案の見直し学生らアピール

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就活セクハラの根絶を訴える学生ら=14日、東京・渋谷駅ハチ公前

 ジェンダー平等社会を求めて活動する若者や学生らでつくる「Voice Up Japan」は14日、東京都渋谷区のハチ公前で、「就活セクハラ」防止策を政府に求めてアピール活動を行いました。

 厚生労働省が策定中のハラスメント指針で、「就活セクハラ」は企業の防止措置義務の対象外とされました。学生らはこれに抗議して緊急声明を発表、就活生を被雇用者と同じように防止措置義務の対象とする「指針案の見直し」を求めています。

 この日は、クリスマスイルミネーションが輝く街頭で、「被害者は悪くない」「ホテルに行ったら内定ふざけるな」などのプラカードを掲げて訴えました。

 国際基督教大学2年生の女性(19)は「いまの指針案では立場の弱い就活生は守られない。政府は学生を守る制度をつくってほしい。みなさんも声をあげてほしい」と呼びかけました。

 上智大学4年生の女性は「就活でたびたび『彼氏いるの』と聞かれた。男性であれば聞かれない。これはセクハラです」と訴えました。

 学生らは同省が20日まで実施中の指針案への意見公募(パブリックコメント)に、集まった声を反映させた意見を提出する予定です。






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