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介護施設、低所得者の負担増 最大30万人 食費月2万2000円上乗せ(2019年12月17日配信『東京新聞』)

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 厚生労働省は16日、3年に一度の介護保険制度改正案を社会保障審議会(厚労相の諮問機関)に示した。社会保障費抑制に向け、一部の低所得高齢者に関し、介護施設を利用する際の食費の自己負担を月額2万2千円増やす。対象者は最大30万人に上る可能性がある。焦点だったサービス利用者の自己負担割合2割の対象拡大は先送りする。

 高所得世帯には相応の負担を求め、介護サービスを受ける際の自己負担の月額上限を引き上げる。対象者は約3万人。

 特別養護老人ホームなど介護保険施設は、食費と部屋代が原則自己負担。ただ住民税非課税世帯(年収155万円以下)のうち、単身世帯で預貯金や有価証券などの資産が1千万円以下の場合は補助を受けられる。補助額は収入に応じて決まり自己負担額も異なる。

 「年金収入等が80万円超」のケースでは食費と部屋代を合わせた自己負担は月約3万1千円。今回この収入区分を「80万円超120万円以下」と「120万円超」の2つに分ける。「80万円超120万円以下」の自己負担額に変更はない。だが「120万円超」の場合は、食費で2万2千円を上乗せし自己負担を約5万3千円とするほか、補助を受けられる預貯金などの資産要件を「1千万円以下」から「500万円以下」にする。

 介護サービス利用者は収入に応じ1~3割を自己負担する。ただ医療費と同様に「高額介護サービス費」という仕組みがあり、1カ月の自己負担額には上限がある。高所得世帯の上限を見直し、現在の月4万4400円を、年収約770万円以上の世帯は9万3千円、約1160万円以上は14万100円に引き上げる。

 厚労省は、現在利用者の90%超が自己負担一割のため一定の所得がある人を対象に2割への引き上げを検討してきたが、「生活に深刻な影響を与える」との批判を考慮し、制度改正案には盛り込まない。

 社保審の部会が見直し案について月内に結論を出す。厚労省は来年の通常国会に関連法案を提出し、2021年度からの制度改正を目指す。

<介護保険制度> 高齢化が進む中、社会全体で高齢者を支えようと2000年4月から始まった。国、地方の公費(税金)と保険料、利用者の自己負担で賄う。保険料は40歳以上が支払う。原則65歳以上で、介護が必要と認められた人が、在宅や施設で食事や入浴の介助、リハビリなどのサービスを利用できる。3年に1度、制度を見直しており、21年度の改正に向け、厚生労働相の諮問機関である社会保障審議会の部会が年末までに結論を出す。



厚労省 介護保険制度見直し案(2019年12月17日配信『しんぶん赤旗』)

経団連 「まずは『自助』」主張
利用者・家族 負担増・利用抑制に懸念


 厚生労働省が介護保険制度の見直しに関するとりまとめ案を提示した16日の社会保障審議会(厚生労働相の諮問機関)介護保険部会では、経団連の委員などからさらなる給付抑制を求める意見が相次ぎました。

 経団連の井上隆常務理事は、とりまとめ案で、経団連が求めてきた▽ケアプラン作成の有料化▽軽度者(要介護1、2)の生活援助サービスの総合事業への移行▽2割負担の対象者拡大―が、引き続き検討とされたことに「大変残念だ」と強調。「(介護の財源に)打ち出の小づちはない。まずは『自助』、次に『共助』ということを念頭において、検討していくべきだ」と語り、国民一人ひとりに自己責任を求めました。健康保険組合連合会の河本滋史常務理事も「見直し案は踏み込み不足。さらに踏み込んだ見直し案を提示すべきだ」と主張しました。

 こうした意見に対し、「認知症の人と家族の会」の花俣ふみ代常任理事は、「要介護1、2の人は『軽度者』ではないと繰り返し申し上げてきたが、ご理解いただけず、大変残念な思いでいっぱいだ」と強調。総合事業への移行が引き続き検討とされていることについて「到底受け入れることができない」と訴えました。

 花俣氏は、この間進められてきた介護施設の食費・居住費の自己負担導入、一定所得以上の介護利用の2割負担導入などのたびに、配偶者や扶養家族に与える経済的な影響が問題になってきたことをあげ、さらなる利用者負担増に懸念を表明。高額介護サービス費の上限引き上げがとりまとめ案に盛り込まれたことについても、政府が利用者負担増を持ち出すたびに高額介護サービス費があるので負担は増えないと説明してきたことを指摘しました。

 全産業の平均給与月額と比べ約10万円も低い介護職員の処遇について、とりまとめ案が引き続き改善が必要としたことについても経団連の井上氏は「(この間の処遇改善の効果が)新規の人材確保にどの程度あったのかという検証なしに、そういう話をするのはおかしい」と主張。一方、UAゼンセン日本介護クラフトユニオンの久保芳信会長は、「介護人材の確保、定着のための最大の処方せんは処遇改善にある」と訴えました。



低所得の施設入居者 月2万2000円増も(2019年12月17日配信『しんぶん赤旗』)

厚労省が提案
介護保険の負担増狙う
ケアプラン有料化「引き続き検討」


 厚生労働省は16日、社会保障審議会(厚労相の諮問機関)介護保険部会に介護保険制度見直しのとりまとめ案を示しました。特別養護老人ホーム(特養)など介護保険施設を利用する低所得者に食費や居住費を補助する「補足給付」制度や、高額介護サービス費の所得区分の見直しを明記。利用者に負担増を求める改悪案となっています。(関連記事)

 介護施設等での食費や居住費は原則自己負担ですが、申請をすれば非課税世帯の低所得者は年金収入等に応じて補助が受けられます。厚労省は、現在3段階の収入区分を4段階に見直すことを提案。年金収入等が120万円以上の特養利用者(多床室)の場合、月2万2000円の自己負担増になるとしました。

 さらに月の介護サービス費が上限を超えた分が払い戻される「高額介護サービス費」についても、年収約383万円以上の「現役並み所得」の利用者の収入区分を、医療保険の負担限度額と同じ3段階に見直す案を示しました。高額介護サービス費は2017年の法改悪で年間上限を引き上げたばかり。自己負担2割、3割の導入時にも「高額介護サービス費があるから自己負担増にはならない」と説明していました。

 安倍政権は要支援1、2について2014年の法改悪で介護保険給付から自治体の裁量で運営する「総合事業」に移行。今回の見直し議論では、さらに要介護1、2の生活援助サービスを総合事業に移すかが焦点となっていました。総合事業からの事業者撤退が相次ぎ担い手が不足しているなどの批判が部会でも相次いだため、とりまとめ案では「引き続き検討」との表現にとどまりました。

 ただ、厚労省担当者は、自治体の希望に基づいて総合事業の対象に要介護1、2を加える実証事業を進める考えを示しました。モデル事例を先行的につくることで、改悪の突破口にする狙いです。

 同様に焦点となっていたケアプランの自己負担化や、一定所得以上の利用料2割負担の拡大、多床室の室料負担なども「引き続き検討」としました。

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