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19年スポーツ回顧 次代へ勇気と希望与えた(2019年12月30日配信『琉球新報』-「社説」)

 今年も県内スポーツ界では、目覚ましい活躍が見られた。数々の挑戦は、勇気と希望を次代へとつなぎ、世代を超えて県内を沸かせた。

 全国高校総合体育大会が南九州各県と和歌山県で開かれた。県内での開催は2010年の美ら島総体以来だ。県勢の活躍が光った。

 特に目を引いたのはなぎなただ。団体試合、個人試合、個人演技の3種目を県勢が制覇する快挙を成し遂げた。団体試合決勝は首里と知念の対決だった。県勢の圧巻の躍進ぶりが際立った。

 台風の影響で準決勝以降が中止になったソフトボールは4校同時優勝が決まった。男子読谷は県勢としては32年ぶりの頂点。女子バスケットボールの西原も県勢女子として23年ぶりの8強入りを果たした。記録更新に向けて重ねた努力に頭が下がる。

 プロ野球西武ライオンズの山川穂高内野手は今季43本塁打を放ち、2年連続の本塁打王に輝いた。続く球児の目標となる活躍だ。

 球界では興南高校の宮城大弥投手がドラフト会議でオリックスバファローズから1位指名を受け、入団が決まった。後進が着実に育っていることを示した。

 「J2元年」となったFC琉球は、22チーム中14位で初年を終えた。開幕4連勝で一時首位に立ち、ホーム戦30試合の無敗記録更新など、旋風を巻き起こした。この勢いを来年も期待したい。

 アジア初開催のラグビーワールドカップ(W杯)は日本中を沸かせた。中でも母親が那覇市出身の田村優選手に熱視線を送った県民も多かっただろう。日本代表の8強入りに大いに貢献したことは言うまでもない。

 ゴルフは24歳の比嘉一貴選手(うるま市出身)がツアー初勝利。比嘉真美子選手(本部町出身)もダイキンオーキッドで地元優勝を飾った。

 大相撲では県内初の兄弟関取も誕生した。うるま市出身の木崎海と美ノ海だ。来月の初場所で実現する。新星に期待がかかる。

 バレーボールVリーグでは座安琴希選手(うるま市出身)がいる久光製薬が女子プレーオフ決勝で東レを下した。2季連続7度目の優勝だ。

 オリンピックとパラリンピックが来年、東京で56年ぶりに開催される。空手は男子形で喜友名諒選手(沖縄市出身)の出場が確実視されている。

 車いす陸上の上与那原寛和選手(沖縄市出身)はパラリンピック出場が確定した。

 車いす陸上の喜納翼選手(うるま市出身)は大分国際車いすマラソンで日本記録を更新して2位に輝いた。来年のW杯へと弾みを付け、パラリンピックの出場枠が懸かる。

 無期限停止処分を受けたプロボクシングの比嘉大吾選手の復帰戦も決まった。

 力強く着実な歩みが今年も県民を励ました。来年もアスリートの活躍に目が離せない。期待を込め、応援したい。



昭和の傷(2019年12月1日配信『琉球新報』-「金口木舌」)

 この1年、幾人かの訃報に接した。何度か告別式に赴き、故人の冥福を祈った。何本かの訃報記事を書いた。大みそかを前にして亡き人をしのび、寂しさをかみしめている

▼本紙に載った「墓碑銘」に知人や取材でお世話になった方々の名前を見つけた。杯を交わした人がいる。厳しい言葉をぶつけ合った人もいる。今となれば柔和な笑顔を懐かしむばかりだ

▼「昭和が遠くなった」と実感する。この時代に生まれ、青春期を送った当方は少々感傷的になる。最近、「昭和歌謡」を好んで聞いている。この気持ち、平成生まれの若い社会人は笑うだろうか

▼戦争の記憶が遠のいている。戦争体験者の減少を止めることはできない。「戦争中の話をもっと早く聞いておくべきだった」と後悔することも多い。地上戦を体験した沖縄でなすべきことを考える

▼自身の沖縄戦体験を語れるのは85歳前後が中心となった。そんな体験者と会うたびに、10歳前後に遭遇した地上戦で受けた心の傷は簡単には消えないということに気付く。むしろ、戦争の記憶が遠のくにつれ、心の傷は一層深くなっているようにも思う

▼今年は「平成」という時代を送った年でもあった。天皇の代替わりで「新時代到来」と祝う風潮と距離を置きながら、昭和の戦争が残した心の傷を見つめ続けたい。墓碑銘に載った故人の中にもそう願う人がいるだろう。





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