FC2ブログ

記事一覧

ボランティア再開 助け合いの意識つないで(2020年1月10日配信『信濃毎日新聞』ー「社説」)

 昨年10月の台風19号災害で被災した長野市できょうから災害ボランティアの受け入れが再開される。

 千曲川の堤防が決壊し深刻な浸水被害に遭った長沼地区を中心に、家屋の清掃などで人手が要る状況が続く。災害ボランティアを心待ちにする被災者は少なくない。

 冬場は雪の影響で人数確保が難しい。求められる作業も、当初のがれき撤去や家財運び出しから多様化している。

 これまで以上に被災者に目配りしながらニーズを探るとともに、送り出すボランティアとの調整を図っていく必要がある。

 窓口になるのは、長野市社会福祉協議会が設ける市災害ボランティアセンター(VC)だ。

 昨年から被災地内を回って、空き家や高齢者宅などボランティアが行き届いていない場所の把握に努めてきた。

 既にボランティアが入った場所からも、床下の泥の除去や屋内の細かな消毒といった新たな要望が出ている。被災家屋の公費解体が始まると、新たなニーズが生まれる可能性もあるという。

 再開後の活動期間は金〜日曜日と祝日の「週末型」となる。ボランティアの受付は当日以外に、インターネットによる事前登録も始め、必要に応じて派遣を依頼する仕組みに移行したい考えだ。

 これまでの受け入れで、活動時間やニーズとの調整が課題に浮かんでいた。新たな仕組みが活動しやすい環境づくりにつながるよう期待したい。

 阪神大震災が起きた1995年は、支援のために全国から若者らが被災地に集まり、「ボランティア元年」と呼ばれた。

 以後、災害ボランティアの活動はさまざまな被災地に広がり、復旧に欠かせなくなっている。

 長野市災害VCも昨年末までに延べ6万2千人余を受け入れている。かつて災害を経験した地域から「恩返し」で訪れる人が目立ち、ボランティアを支えるための活動も見られた。

 長野県は、大規模災害時に活動するボランティア団体に被災地までの交通費や宿泊費を助成する制度の導入を目指している。兵庫県が本年度導入した。災害ボランティアを地域に根付かせるきっかけになるだろう。

 ボランティアを通じて、支援をする人と受ける人との交流も生まれている。生活再建や被災地再生には大きな励みになる。災害で巡り合った縁を大切にし、助け合いの意識をつないでいきたい。





スポンサーサイト



プロフィール

gogotamu2019

Author:gogotamu2019
障害福祉・政治・平和問題の最新ニュース・論説紹介

最新記事

カテゴリ