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「先進的な車いす」普及目指し転職 脳性まひの娘のため2020年1月12日配信『朝日新聞』)

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電動車いすを試乗した女性に動かし方を説明するウィルの池田朋宏さん(左)=2019年12月、横浜市中区

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ロボットスーツの利用者に話しかける湘南ロボケアセンターの粕川隆士センター長(奥)=藤沢市辻堂神台2丁目

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電動車いすに試乗した女性に動かし方を説明するウィルの池田朋宏さん(右)=2019年12月、横浜市中区

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ロボットスーツの利用者に笑顔で話しかける湘南ロボケアセンターの粕川隆士センター長(奥)=藤沢市辻堂神台2丁目

 「このコントローラーを動かすと回りますよ」

 昨年12月上旬、横浜赤レンガ倉庫(横浜市中区)近くの広場。晴れ渡った空の下、幅55センチ、全長98・5センチ、高さ74センチのコンパクトな電動車いすの操作を説明する男性がいた。後輪を軸にして半径76センチのコンパクトな円を描いて回転したかと思えば、路面のでこぼこを苦にすることなくスムーズに直進。すっきりしたデザインで動く姿は、「未来の乗り物」の雰囲気を醸し出している。

 この電動車いすを作ったのは、横浜市鶴見区に本社を置く「WHILL(ウィル)」。体の状態や年齢に関わらず「誰でも乗りたいと思える」ものを目指したという電動車いすは、機能性とユニークなデザインで知られる。

 説明役を担った男性は、ウィル社員の池田朋宏さん(41)。試乗した女性(30)が「感覚的に操作できます」と言うと、池田さんの顔に笑みがこぼれた。

 ウィルは、500メートルを超えて歩くことが困難な65歳以上が国内に1千万人以上いると推計。ほとんど歩けない障害者や高齢者を中心とした従来の車いす利用者に加え、そうした人々にも自社の電動車いすのニーズがあるとみている。昨年11~12月には横浜市のみなとみらい21地区で無料の試乗会を開き、障害者や高齢者に加えて障害のない人にも、観光・買い物などのために乗ってもらった。

 池田さんは10人の部下を率い、国内販売の最前線に立つ。「ウィル製品の普及は、他社も含め誰もが移動しやすい技術の開発を刺激する。その役に立ちたい」。意欲を燃やす背景には、脳性まひで体が不自由な娘(12)の存在がある。

 池田さんがウィルを知ったのは2014年、娘が使う車いすをもっと便利なタイプにできないか調べていた時だった。「先進的な車いす」と印象に残った。

 転機は16年夏。当時は大阪の商社に勤めていたが、仕事に区切りがついたためウィルの採用にエントリー。17年1月に入社した。

 当初、配属となった関西地区の営業担当は1人。多忙を極め、気がついたら終電がなくなり、会社で夜を明かすこともあった。それでも「心は折れなかった」。学生時代にアメフトで鍛えられた上、「この仕事は娘の移動を便利にすることにつながる」との信念が支えとなった。

 ウィルは昨年11月、羽田空港で電動車いすの実証実験を行った。利用者が降りた後、勝手に所定の位置に戻る自動運転技術を搭載。多くのメディアに取り上げられた。東京五輪・パラリンピックがある今年は、最先端の移動手段として、さらに注目を集めそうだ。

 池田さんは「ウィルの製品は単に歩行困難者を外出できるようにするだけでなく、家にこもりがちな人々の生活を前向きに変える」と自負する。「マイナスからゼロに近づけるのが今までのバリアフリーだった。これからは、ゼロからプラスに持って行く時代。技術がそれを可能にする」

動作補助のロボットで「共生」

 同じく技術の力で、人々の可能性を広げようと取り組む企業がある。「湘南ロボケアセンター」(藤沢市)だ。

 足腰や腕に装着し、動作を補助するロボットスーツ「HAL(ハル)」で知られる「サイバーダイン」(茨城県つくば市)の子会社。ハルは装着者が体を動かそうとすると、脳からの信号を皮膚に貼り付けたセンサーで読み取り駆動する装置だ。

 センターでは、脳血管障害や脊髄(せきずい)障害などの人たちがハルを装着し、身体機能の改善に向けたプログラムに取り組んでいる。2013年末のオープン以来、約600人が利用したという。

 昨年12月上旬、センター内のガラス張りの一室に、粕川隆士センター長(56)がいた。腰から下にハルを装着したまま歩行練習後に一息入れている佐々木拓海さん(22)に話しかけた。

 「ボッチャの活動は、最近はどう?」

 下半身が不自由な佐々木さんは、車いすでスポーツを楽しむ。豆を入れた袋を投げて距離を競う「ビーンバッグ投げ」の有望選手でもある。センターには2019年1月から週1回のペースで通い、投てき距離が長くなるなど成果を実感しているという。

 粕川さんは理学療法士などの資格を持つトレーナー6人を率い、利用者との意思疎通に努めている。「我々と利用者は、課題に一緒に取り組んでいく。認め合える関係を作るのが大事です」

 大手電機メーカーやコンサル業を経て、粕川さんは14年2月に入社した。親や姉の介護を経験し、エンジニアとしての生き方を変えようとしていたタイミングだった。

 産官学の有志が連携し、ロボットスーツの技術を生かしながら地域社会を作っていく。粕川さんは、そんな「テクノロジー共生社会」の実現を目標に掲げる。

 「センターの利用者が長い距離を歩けるようになるという、個人の『少しの変化』が、社会の『大きな変化』につながる」


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映画「AI崩壊」(2020年1月31日公開)にWHILLが登場

映画『AI崩壊』

10年後の日本、AIが命の価値を選別するー。
人を救うためのAIが暴走し命の選別を開始。あなたはAIの暴走から逃げきれるか。
完全オリジナル作品として挑むサスペンス超大作。

本映画の本編中、2030年の病院を描いたシーンにおいてWHILLが登場。劇場でご覧になる方は、ぜひWHILLを見つけてみてください。

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解説
「22年目の告白 私が殺人犯です」の入江悠監督が自身のオリジナル脚本で、AIを題材に描いた近未来サスペンス。2030年、天才科学者の桐生浩介が亡き妻のために開発した医療AI「のぞみ」は、年齢、年収、家族構成、病歴、犯罪歴といった全国民の個人情報と健康を管理していた。いまや社会インフラとして欠かせない存在となった「のぞみ」だったが、ある時突然、暴走を開始。AIが生きる価値のない人間を選別して殺戮するという、恐るべき事態が巻き起こる。警察庁の天才捜査官・桜庭は、AIを暴走させたのは開発者である桐生と断定。身に覚えのない桐生は逃亡を開始する。桐生は「のぞみ」を管理するHOPE社の代表で、義弟でもある西村悟とひそかに連絡を取りながら、なんとか事態の収拾を目指すが……。大沢たかおが主人公・桐生を演じるほか、賀来賢人、広瀬アリス、岩田剛典、松嶋菜々子、三浦友和らが共演する(映画ドットコム)。

2020年製作/131分/G/日本
配給:ワーナー・ブラザース映画

2020年1月31日公開
監督:入江悠
出演:大沢たかお 賀来賢人 広瀬アリス/岩田剛典/髙嶋政宏 芦名星 玉城ティナ 余貴美子/松嶋菜々子 三浦友和






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Author:gogotamu2019
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