FC2ブログ

記事一覧

成人の日 あなたが新時代の主役だ(2020年1月13日配信『産経新聞』-「主張」)

 令和となって最初の成人の日である。新成人となった皆さんのこれからの人生に幸多かれと、願ってやまない。

 新元号の出典となって話題を呼んだ「万葉集」から、皆さんに味わってほしい歌がある。

 「父母(ちちはは)が頭(かしら)かき撫(な)で幸(さく)あれて言ひし言葉(けとば)ぜ忘れかねつる」

 巻第二十に収められた防人(さきもり)の歌である。防人に、また父母に限らない。だれしも育ててくれた人がいる。成長した皆さんの今後の幸せを祈っているだろう。まずそんな人たちに感謝したい。

 仕事でも学業でもいい。それぞれの分野で頑張り、社会に尽くす大人になってほしい。それが、いつくしんでくれた人の恩に報いることにもなる。

 日本の将来に不安もあろう。少子高齢化が進んでいる。厚生労働省の推計では、昨年の出生数は明治32年の統計開始以来、初めて90万人を割る見通しとなった。昭和24年に比べ3分の1以下である。今年元日時点での新成人は総務省の推計で122万人と、前年より3万人減った。

 一方で高齢者人口は2040年代初頭まで増加傾向が続く。政府は全世代型社会保障改革を進めているが、医療や年金は大丈夫か、不安を抱く人も多いだろう。

 それだけではない。災害が多発し、安全保障上の脅威もなくなっていない。日本が置かれた状況は厳しい。

 しかし悲観ばかりしてはいられない。今回の新成人だけでなく若い世代には、逆風を吹き飛ばす力をこそ見せてほしい。

 東京五輪の年である。若い力の躍動が見られよう。晴れ舞台に立てなくてもいい。白血病と闘っている競泳女子の池江璃花子選手は「コツコツと頑張っていきたい」と今年の抱負をつづった。すでに十分頑張っている彼女に、多くの人が声援を送ってきた。

 スポーツに限らない。どんな分野でも、ひたむきな若者の姿は社会に力を与える。特に新成人の皆さんには、大人としての自覚と責任感を持って、挑戦を続けてほしい。令和という新時代を切り開いていく主役は、皆さんだ。

 高齢世代も共に頑張りたい。社会保障改革の一環として雇用制度の改革も行われる。70歳まで企業で働くことが現実味を帯びてきている。元気な間は働き、若い世代の負担を少しでも減らしたい。



「若い人の声を聞きたい」(2020年1月13日配信『産経新聞』-「産経抄」)

 人前で話すのはからきし苦手だが、講演慣れした同僚によると、壇上に立って自分の意見を聞いてもらうのは、とても気持ちのいいものらしい。新聞記者は書くのが仕事だが、なぜか話す方がおもしろい人もいる。秘訣(ひけつ)は声を張り堂々と。

 ▼論旨明快、自信を持った語りは聞く方も気持ちがいい。11日の土曜に行われた「土光杯全日本青年弁論大会」は18歳から35歳を対象に、小論文審査などを経た10人の若者が壇上に立ち、会場を沸かせてくれた。

 ▼土光杯は行政改革を推進した土光敏夫氏の「若い人の声を聞きたい」のひと言から始まり、36回を数える。昭和60年の第1回大会では土光氏がポケットマネーでトロフィーを用意したエピソードも残る。

 ▼今年のテーマは「令和新時代の日本人像」で、最優秀賞の土光杯は会社員、舎川(しゃがわ)俊平さんが獲得した。演題「夢がないなら“宇宙飛行士”を目指せ」の「宇宙飛行士」は、「どでかい夢」の代名詞だ。訓練を重ね心身を鍛え、自信を持って挑む象徴的存在でもある。

 ▼舎川さんは、ネット上で資金を募り宇宙関係の事業を支援するクラウドファンディングに関わった経験とともに、土光さんら先人が高い目標を掲げ日本を築いてきた歩みに触れ、心の底から本気になれる夢の大切さを訴えた。

 ▼土光氏の出身地にちなんだ岡山賞を受賞した会社員、稲田ひかりさんは、IT(情報技術)化が進む職場の体験などを踏まえ、本当に何をしたいのか「自分の軸」が必要になると指摘した。受賞には至らなかったが、現代に通じる「武士道」や「日本の神話」の価値を語る弁士もいた。「正解」が見えない時代だからこそ、時代を超え伝えたいものがある。それを若い人たちから聞けたのは頼もしい。



新成人、解体の母校に別れ 原発事故被災の福島・富岡(2020年1月12日配信『産経新聞』)

キャプチャ
成人式を終え、原発事故の影響で使われなくなった母校の小学校で記念撮影する新成人ら=12日午後、福島県富岡町

 東京電力福島第1原発事故による避難指示区域が残る福島県富岡町で12日、成人式が開かれ、約40人の新成人が参加した。事故当時小学5年だった新成人は式典後、事故後に使われなくなり、2月に解体が始まる小学校を訪問、思い出の校舎との別れを惜しんだ。

 町教育委員会によると、事故で全町避難した富岡町には当時、小学校が2校あった。同町は平成29年、一部で避難指示が解除されたが、避難先から戻らない児童が多いため、2校は中学校の校舎を利用して集約する形で30年に再開。2校舎は解体が決まった。

 新成人はそれぞれ通学していた学校を訪れた。富岡第二小では晴れ着姿で友人と記念写真を撮ったり、思い出話をしたりしていた。事故以来、初めて訪れた同県いわき市の会社員、田中健太さん(20)は「使われなくなった校舎を見ると寂しくなったが、9年ぶりに会えた友達がいたのはうれしかった」と話した。




スポンサーサイト



プロフィール

gogotamu2019

Author:gogotamu2019
障害福祉・政治・平和問題の最新ニュース・論説紹介

最新記事

カテゴリ