FC2ブログ

記事一覧

はじまりの日(2020年1月13日配信『北海道新聞』-「卓上四季」)

 「きみはいつおとなになったんだろう」。長田弘さんの詩「あのときかもしれない」は、こんな問いかけで始まり、「もう子どもじゃない」と知った瞬間を探る

▼たとえば、「歩くことのたのしさを、きみが自分に失(な)くしてしまったとき」「『なぜ』と元気にかんがえるかわりに、『そうなってるんだ』という退屈なこたえで、どんな疑問もあっさり打ち消してしまうようになったとき」。何だか身につまされる。そして「きみがきみの人生で、『こころが痛い』としかいえない痛みを、はじめて自分に知ったとき」と結んでいる

▼きょうは成人の日。同じ20歳でも境遇はさまざまだ。大人の仲間入りと言われても、ある日を境に、突然大人になるわけではない

▼長田さんの詩のように、それぞれの「あのとき」があるはずだ。新成人に限らず、自分に向き合い、それがいつだったか、静かに考える機会にするのもいい

▼ボブ・ディランはかつて息子のために「フォーエバー・ヤング」という名曲を書いた。直訳すれば、「いつまでも若く」だが、詩人のアーサー・ビナードさんが「はじまりの日」という魅力的な意訳をして絵本にしている

▼「きみのゆめが いつか/ほんとうに なりますように」「まわりの 人びとと/たすけあって いけますように」「毎日が きみの はじまりの日」。そんなふうに、新成人の背中を押せる大人でありたい。





スポンサーサイト



プロフィール

gogotamu2019

Author:gogotamu2019
障害福祉・政治・平和問題の最新ニュース・論説紹介

最新記事

カテゴリ