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災害時の福祉避難所設置で協定 奈良・五條市と特養など9施設(2020年1月14日配信『毎日新聞』ー「奈良版」)

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福祉避難所の設置運営に関する協定書を交わした五條市の太田好紀市長(手前中央)と各施設の代表者ら=奈良県五條市役所で

 奈良県五條市と市内の特別養護老人ホームや障害者施設など9施設が、災害時に特別な配慮が必要になる高齢者や障害者向けに開設される「福祉避難所」の設置運営に関する協定を結んだ。福祉避難所は県内39市町村のうち34市町村が施設の指定を済ませているが、協定に実効性を持たせるには、高齢者や障害者も参加する実践的な避難訓練の実施が急がれる。

 五條市は2014年版地域防災計画で既に福祉避難所として民間施設などを指定していたが、実際の運用方法は明確でなかった。今回の協定で、要配慮者の食事や介助の費用は市が負担する▽福祉避難所の管理運営期間は災害発生から原則7日以内——など具体的な基準を定めた。対象者は、高齢者だけで暮らす世帯や独居の高齢者の他、該当する障害や要介護の程度が示された。同市の要配慮者は19年11月1日現在で7559人。

 災害時には、福祉避難所への移動が必要かどうか、市の保健師(14人)が判断する。移動は「要配慮者が自身の責任で行う」とし、現実的には家族が担うことになるが、独居者など助けの必要な人には市や施設の職員らが携わる。

 協定を結んだ9施設について市は20年1月の市広報誌に掲載したほか、障害者団体の集まりなどに市職員が足を運んで周知していくという。市危機管理課は協定に実効性を持たせるために「避難訓練などをし、要配慮者を含めて顔の見える関係を築いていきたい」と話す。

 ◇「住民参加の避難訓練必要」


 五條市と御所市で障害者や高齢者の支援施設を運営する社会福祉法人「三寿福祉会」は、五條市が今回協定を結んだ9施設のうち2施設を運営する。御所市とは先行して協定を結び、台風の際に福祉避難所を開設した実績もある。

 同会の安川武志理事は「これまでは災害時にケアマネジャーらの個人の努力で対応してきた。今回の協定は個人負担の軽減につながる」と意義を語る。

 大規模災害の発生時に福祉避難所がきちんと機能するのか「不安は大きい」といい、「まず地域にどんな人がいて、どのルートで避難するか事前に把握しておかねばならず、そのために地域住民も参加した避難訓練が必要だ」と話す。




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