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発達障害の監督が発達障害の親戚を撮る 映画「だってしょうがないじゃない」(2020年1月22日配信『ヨコハマ経済新聞』)

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映画「だってしょうがないじゃない」 坪田義史監督(左)と主人公のまことさん

 シネマジャック&ベティ(横浜市中区若葉町3)で1月22日から、映画「だってしょうがないじゃない」(2019年、坪田義史監督)が公開されている。

 同作は、自身も発達障害と診断された坪田監督が、広汎性発達障害を持ちながら独居生活を送る親戚、大原信(まこと)さんの元へ3年間通い撮影を続けた長編ドキュメンタリー映画。

 主人公のまことさんは、健常者として40年間、母と二人、母子家庭で暮らしていた。まことさんの亡き母は、親族にまことさんの障害を伝えていなかった。葬儀の際、映画の舞台となった家に坪田さんの父が訪ねると、一人ポツンといたのがまことさんだった。

 当時、鬱(うつ)や不眠に悩み、精神科を受診して注意欠如多動性障害と診断を受けた坪田さんは、衝動的にカメラを持ってまことさんに会いに行く。

 最初に自分が映画監督だと自己紹介し、交流は始まった。不思議とカメラを意識せず、交流を楽しんでくれた。二人ともが発達障害なのだと考え、自然に接した。ツーショットを撮りたかった。初めのうちは自撮り棒も試みたが、もう一人の視座が欲しくなり、協力してくれる仲間を得て、映画が立体的になった。

 二人の交流が深まっていく中で「親亡き後の障害者の自立の困難さ」「障害者の自己決定や意思決定の尊重」「8050問題に伴う住居課題」などの問題も浮き彫りになっていく。

 「障害を一つの個性として自分の表現行為につなげ、オリジナルの世界観を作りたい気持ちがあった」と坪田さんは言う。映画撮影と並行し、福祉施設で移動支援・ガイドヘルパーとして働き、自閉症や知的障害のある人と接し、みんなが違うことが分かった。「彼らを外に連れ出す仕事には冒険があった。共生とか大きなことは言えないが、障害は魅力的に見えた。規範や価値観から自由になれることは、純粋芸術を目指すときのヒントだと思う」

 坪田さんは上映後、積極的に映画館に立つ。「スクリーンから出て、実際に観客と自分が話をするというところまでが上映活動。そうした広がりを作りたくて、ここまでやってきた」と話す。

 22日~24日は12時45分~14時50分、25日~31日は10時55分~13時05分。2月1日~2日は21時5分~23時5分、3日~7日は13時5分~15時5分、バリアフリー字幕付き上映。25、26、31日の上映後には監督の舞台あいさつも予定。チケットは、一般=1,800円、大専・高校以下=1,500円、シニア=1,000円。問い合わせはシネマジャック&ベティ(TEL 045-243-9800)まで。2月7日まで。



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解説
「シェル・コレクター」の坪田義史監督が、発達障害を抱える叔父との3年間にわたる交流を記録したドキュメンタリー。精神に不調をきたし精神科を受診した坪田監督は、自身が発達障害のグループの1つである「ADHD(注意欠如多動性障害)」に適合するとの診断を受ける。親族に相談したところ、広汎性発達障害を持ちながら1人暮らしをする叔父・まことさんの存在を知らされ、カメラを持って会いに行く。母子家庭で育ったまことさんは、8年前に母を亡くしてからは、成年後見人となった叔母の支援のもと、障害基礎年金を受給しながら暮らしていた。坪田監督はまことさんと過ごす中で、まことさん特有の所作や思考に惹かれていくと同時に、「親を亡くした後の障害者の自立の困難さ」「知的障害者の自己決定・意思決定の尊重」などの難しい問題に直面する( 映画.com)。

2019年製作/119分/日本
配給:サンディ

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Author:gogotamu2019
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