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米軍ヘリ本島沖墜落 日米訓練やめ原因究明を(2020年1月27日配信『琉球新報』-「社説」)

 何度繰り返せば「再発防止」が成るのだろうか。

 米海軍のMH60ヘリコプター1機が25日午後、那覇空港の東約174キロの公海上に墜落した。

 沖縄が日本に復帰して以降、51件目の墜落事故だ。その度に米軍や防衛省は再発防止を強調するが、事故の検証や責任の所在を明らかにする前に飛行を再開するという暴挙を繰り返している。

 この小さな島で米軍基地と隣り合わせに暮らし、日々、頭上を米軍機が飛び交う沖縄県民はたまったものではない。米軍は事故原因がはっきりするまで同型機の飛行を停止すべきだ。

 事故機は米海軍第7艦隊の指揮艦ブルーリッジに所属し、神奈川県横須賀市の横須賀海軍施設が母港だ。しかし同型機は国頭村と東村にまたがる米軍北部訓練場やその返還地上空で訓練飛行を繰り返しているのが目撃されている。今回の事故機を搭載したブルーリッジも県内への寄港は確認されていないが本島東沖に停泊していたという。

 県には同日午後5時すぎ、事故の一報が自衛隊から入った。幸いにも乗員5人は無事なようだが、米海軍は事故時の状況などを「MH60は通常の運用をしていた」とするだけで、詳細を明らかにしていない。

 県内周辺にはホテル・ホテル水域など27カ所、5万4937平方キロメートルもの広大な海域が訓練水域として米軍に提供されている。そこでどのような訓練がされているかは全く明らかにされない。県民にとってはまさにブラックボックスだ。

 さらに防衛省は事故について「墜落」ではなく「着水」と説明する。MH60に飛行艇の機能はなく運用上、「着水」はできない。米海軍の発表は「went down」と表記しており、この語には「落ちる」「墜落」の意味も含まれるにもかかわらず、である。

 こうした対応は2016年12月に名護市安部で起きたMV22オスプレイの墜落事故を想起させる。機首が折れ、翼も吹き飛んだ状態で海岸に無残な姿をさらしたオスプレイを、防衛省は「不時着」と説明し、海上にあることを指摘されると「不時着水」と言い換えた。問題を矮小(わいしょう)化する姿勢は容認し難い。今回の事故を「着水」と言う意図も同じだろう。

 事故の当日から、米海軍は陸上自衛隊との日米共同訓練を金武町の米軍ブルービーチ訓練場や沖縄周辺海域で実施している。墜落との関連が疑われるが、陸自関係者は「関係ない」として共同訓練を続けた。

 米軍機は13年からの軍事予算削減によって老朽化し、事故増加の原因と指摘される。事故増加に脅かされ、被害を受けるのは県民だ。日米は事故発生にもかかわらず、共同訓練を続けているが、まずは訓練を中止し、原因究明と公表に全力を注ぐべきだ。



米軍ヘリが本島沖に墜落 沖縄県が飛行停止要求を検討 所属は海軍第7艦隊指揮艦(2020年1月26日配信『琉球新報』)

キャプチャ
沖縄本島東の沖合に墜落した米海軍MH60ヘリコプターの同型機(2008年撮影)

 米海軍のMH60ヘリコプター1機が25日午後4時24分、那覇空港の東約174キロの公海上に墜落した。自衛隊や海上保安庁、米軍の救助活動で、ヘリの乗組員5人全員が救出・搬送された。事故機は米海軍第7艦隊の指揮艦ブルーリッジに所属する。沖縄県内で発生した墜落事故は、沖縄が日本に復帰した1972年以降、51件目となった。県は原因が究明されるまでの飛行停止を求めることも含め対応を検討している。

 米海軍はウェブサイトで乗組員5人の容体について「安定した状態にある」と説明した。墜落の原因などについては「MH60は事故時、通常の運用をしていた」として、詳しい状況を明らかにしていない。沖縄防衛局は事故を「着水」として発表した上で、「さらなる情報について米軍に確認中」と説明した。

 事故機が所属する艦艇ブルーリッジは神奈川県横須賀市の横須賀海軍施設を母港とする。県内への寄港は確認されていないが、本島東沖に停泊していた。

 米海軍は25日から、陸上自衛隊との日米共同訓練を金武町の米軍ブルービーチ訓練場や沖縄周辺海域で開始している。墜落と共同訓練との関連について、陸自関係者は「関係はない」としており、26日以降も共同訓練は実施される見通し。

 県には25日午後5時すぎ、自衛隊から事故の情報が入った。謝花喜一郎副知事は本紙の取材に「度重なる事故のたびに原因究明と再発防止を求めてきた。県としては原因究明まで飛行中止を求めることになるだろう」と述べた。

 航空自衛隊那覇基地は午後5時ごろから救助活動に当たった。空自から知らせを受けた海上保安庁第11管区海上保安本部も巡視船や航空機を現場に向かわせた。機体や漂流物、油漏れなどは確認されなかったという。関係者は「機体や部品が海面に浮いているのは確認できず、機体は海中に沈んだ可能性が高い」と話した。

 米海軍によると、5人のうち3人を空自ヘリが、2人を事故機と同型の米軍MH60が救助した。関係者によると、一部はキャンプ瑞慶覧の海軍病院に運ばれた。

 2015年8月には、今回墜落したのと同型機で米陸軍のMH60ヘリがうるま市伊計島南東の海上で米海軍艦船への着艦に失敗し、墜落している。



米軍ヘリ 沖縄本島の沖合で海に着水 乗員は無事(2020年1月25日配信『NHKニュース』)

25日夕方、沖縄本島の沖合で、アメリカ軍のヘリコプター1機が海に着水しました。乗員5人は無事とみられるということです。

防衛省関係者によりますと、25日午後4時半ごろ、那覇市の東、およそ170キロの太平洋で、アメリカ軍のヘリコプター1機が何らかのトラブルを起こし、海に着水したということです。

着水したのはアメリカ軍のMH60ヘリコプターで、5人が乗っていましたが、全員が無事とみられるということです。

また、沖縄県には、自衛隊から、「那覇市の東の沖でアメリカ軍のMH60ヘリコプターが緊急に着水した。けが人はいない」という連絡が入ったということです。

沖縄気象台によりますと、当時、沖縄本島の東の海上は薄曇りでしたが、視界は良かったということです。また、風速は7.2メートルと、それほど強くはなかったということです。

自衛隊や海上保安庁が、航空機などを出して現場に向かうとともに詳しい状況を調べています。

外務省 情報共有のメールを報道機関に誤送信

アメリカ軍のヘリコプターの着水をめぐり、外務省の担当課が、省内で情報共有するための電子メールを、一部の報道機関の記者らに誤って送信していたことがわかりました。

メールでは、「防衛省から、米軍機が南西域で着水したとの情報共有があったため、速報する」として、発生日時やヘリコプターの機種などが記されていました。

外務省は、NHKの取材に対し、「本来の対象ではない人にもメールを送ってしまった。誤送信の範囲の確認を急いでいる」と話しています



米軍ヘリ墜落「憤り」(2020年1月28日配信『しんぶん赤旗」)

デニー沖縄知事 原因究明強く要求

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米海軍ヘリの事故を受け、コメントするデニー知事=27日、沖縄県庁

 沖縄本島東約180キロの沖合で25日に米海軍のMH60ヘリコプターが墜落した問題について、沖縄県の玉城デニー知事は27日、県庁で記者団に「米軍機の事故はあってはならない。強く憤りを感じた」と述べ、「米軍に対し、事故原因の究明と再発防止を徹底して取り組むよう申し入れる」と語りました。

 墜落事故機は、米海軍第7艦隊の指揮艦「ブルーリッジ」に所属。米軍や防衛省が、日本語による発表では墜落ではなく「着水」と表現していることについて、デニー知事は「完全に飛び上がれない状態で落ちたということは、墜落だ」と指摘しました。

 デニー知事は「(墜落が)公海上であれ、万が一、船舶・漁船等への事故が発生することを考えると、やはりあってはならない」と述べ、事故原因の究明まで同型機の飛行中止を要求することも検討。米軍に「強く申し入れしなければならない」と強調しました。

 沖縄県内や周辺での米軍機の墜落は近年、相次いでいます。2016年12月には、名護市安部(あぶ)の海岸にMV22オスプレイが、17年10月には東村高江の集落近くにCH53Eヘリが墜落しています。

 海上では、18年6月に那覇市の南約80キロでF15戦闘機が、同年11月には同市の東南東約290キロにFA18戦闘攻撃機が墜落しています。






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